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【村瀬智一が斬る!深層マーケット】高市政権の戦略17分野に改めて関心集まるか

市況
2026年6月6日 8時00分

「高市政権の戦略17分野に改めて関心集まるか」

●AI物色集中でソフトバンクGが一時、時価総額トップに

世界的に 半導体AI(人工知能)関連株への物色が強まる中、6月3日に日経平均株価は6万8786円まで急伸し史上最高値を更新した。これをけん引したのが、トヨタ自動車<7203>[東証P]を抜き一時、時価総額トップとなったソフトバンクグループ <9984> [東証P]のほか、東京エレクトロン <8035> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]、キオクシアホールディングス <285A> [東証P]などである。週末5日は景気敏感株などへのローテーションの動きがみられたが、これらAI・半導体関連株への関心は依然として衰えておらず、押し目待ち狙いの買い意欲は強いとみられる。

また同日、「政府が今夏にまとめる成長戦略で、官民による対外直接投資を促進する方針を打ち出すことが4日、明らかになった」(時事通信)と報じられている。戦略17分野への積極投資で技術優位性を築いた物品・サービスを海外へ展開し、海外需要の取り込みによる産業基盤や経済安全保障の強化などを目指すとしている。夏に向けて17分野を巡る関連報道が増えていく中で、AI・半導体関連の一極集中から、 量子コンピューターペロブスカイト太陽電池 パワー半導体 宇宙防衛など同戦略に関連する銘柄への物色の広がりが意識されてきそうだ。

●活躍が期待される「注目5銘柄」

◆東洋炭素 <5310> [東証P]

半導体や次世代エネルギー分野で欠かせない「等方性黒鉛」で世界シェアトップ。黒鉛材料にSiC(炭化ケイ素)をコーティングした高付加価値部材やC/Cコンポジット(炭素繊維強化炭素複合材)を手掛ける。次世代SiCパワー半導体の製造プロセスで、同社のSiCコーティング部材は重要な役割を果たす。株価は強いトレンドを形成し、約18年2カ月ぶりの高値圏に浮上した。中期ダブルトップ形成の可能性が意識される一方、この水準を明確に上抜くと一段高への期待が高まろう。

◆ハーモニック・ドライブ・システムズ <6324> [東証P]

小型精密減速機で圧倒的な世界シェアを誇る。「波動歯車装置(ハーモニックドライブ)」をコア技術に、小型・軽量・高精度なモーションコントロール製品を展開。産業用や協働ロボット、半導体製造装置、医療用手術ロボット、自動車、航空宇宙など、極限の精度が求められる先端分野での更なる活躍が期待される。株価は5月27日につけた8400円を高値に調整に転じているが、25日移動平均線までの下落を経ての切り返しに期待したい。

◆サイバーエージェント <4751> [東証P]

インターネット広告事業のほか、スマートフォンゲーム、ネットテレビ局「ABEMA(アベマ)」などを展開。子会社のCygames(サイゲームス)を中心に「ウマ娘 プリティーダービー」や「学園アイドルマスター(学マス)」などの強力なヒットタイトルを保有。社内研究機関「AI Lab」を軸に、生成AIを用いた広告クリエイティブ自動生成やオペレーションの全社的効率化を強力に進めており、「AI活用による競争優位性」を掲げる。株価は1200~1500円処のボトム圏での推移を継続。足元でレンジ上限に位置する52週線を捉えてきており、ボトムレンジからの上放れを達成するかに注目したい。

◆テラスカイ <3915> [東証P]

セールスフォースやAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)などの導入・設計・開発をオーダーメイドで提供するクラウドインテグレーション事業を展開する。2日に、量子コンピューター領域のアルゴリズムを開発する子会社Quemixが、SCSKと量子コンピューターの実用化を阻む「読み出し(測定)」のボトルネックを解消する新技術を開発したと発表。また、翌3日には、Quemixがホンダ <7267> [東証P]の研究開発部門と、マテリアルDX(デジタルトランスフォーメーション)のコア技術である「密度汎関数理論(DFT)」の計算速度を指数関数倍に向上させる量子アルゴリズムの開発に成功したことを明らかにしている。株価はこれらを好感して足元で急伸。短期的な過熱感が警戒される一方、2020年10月につけた上場来高値の5750円が次第に意識されてきそうだ。

◆カネカ <4118> [東証P]

大手総合化学メーカー。「高分子技術」と「発酵技術」を2大コア技術とし、塩化ビニルなどの基礎素材から医薬品、太陽電池、食品まで多角的なポートフォリオを構築。2月6日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「次世代型タンデム太陽電池量産技術実証事業」に採択されたと発表。同社の強みである「ヘテロ接合型結晶シリコン太陽電池」にペロブスカイト層を積層する独自の構造で、将来的には40%以上の高効率化に挑戦し、従来の結晶シリコン太陽電池よりも低い発電コストの実現を目指す。株価は利食いを交えながらも上昇トレンドを継続。2018年5月高値の6005円を射程に捉えている。

2026年6月5日 記 (次回は6月20日に更新予定)

株探ニュース

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