伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 6月14日版
6万8786円を超えられずに下げると、同水準が天井になる可能性が出てくる
1. 日経平均は6月に本年の最高値をつける可能性がある
日経平均株価は、2月26日から3月31日までの期間、値幅を伴った下げ場面となって年初来安値を更新しているため、2026年は年初の値位置よりも年末の値位置の方が低い年(以下、弱気パターンの年)になる可能性があります。
前回の本コラムでは、弱気パターンの年は「6月までの高値が年間の最高値となって、6月から7月、7月から8月、9月にかけて、年初の値位置に接近するか、大きく年初来安値を更新する動きが表れる」という過去の経験則を紹介しました。
現在は年初から弱気パターンの年になる可能性のある値動きを経過している状況で、まさに6月という年間の最高値をつける時期に入っているわけです。
7月に一段高となって年初来高値を更新するなら、その動きは本年が強気パターンの年(年初の値位置よりも年末の値位置の方が高い年)になることを考えておく必要がありますが、本年のこれまでの推移からは、そうした展開になりにくいと推測できる状況です。
ところで、本年が弱気パターンの年になる場合、6月の高値6万8786円が、2008年10月以降の大勢の上昇局面の天井になると見ることができます。
2008年10月以降の上昇局面の途中で、最も値幅の大きかった下げ場面は、2024年7月11日高値の4万2426円から2025年4月7日安値の3万0792円までの下げ幅(1万1634円幅)になります。
本年3月31日安値の5万0558円から6月3日高値の6万8786円までの上げ幅は、1万8228円幅もあります。
本年が弱気パターンの年になって3月31日安値の5万0558円を割る場合、その下げは2024年7月11日以降の調整と同程度の動きという見方ができなくなるので、「2008年10月以降の上昇幅全体の調整」、または「2008年10月以降の上昇が終了したことを示す下げ」という見方が有力になります。