話題株ピックアップ【夕刊】(1):アドテスト、キオクシア、SBG
■アドバンテスト <6857> 35,900円 +4,700 円 (+15.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
アドバンテスト<6857>が急騰し、今週23日につけた3万3260円の上場来高値を更新した。きょうは、米マイクロン・テクノロジー<MU>の好決算を受けた時間外急騰を受け、大手半導体製造装置メーカーなどに投資資金が還流している。そのなか、同社株は半導体製造装置関連の中でもいち早く最高値街道に復帰したことで他社と一線を画している。マイクロンの驚異的な好決算の背景には、AIデータセンターのサーバーに搭載されるAI半導体「HBM(高帯域幅メモリー)」の爆発的な需要発現がある。世界で抜群の商品競争力を誇る日本の半導体製造装置メーカー各社は、AIインフラ特需を満喫する環境にあるが、特にアドテストはエヌビディア<NVDA>のGPU向けだけではなく、マイクロンや韓国SKハイニックス、サムスン電子などが寡占的サプライヤーとなっているHBM用テスターでも世界首位級のシェアを誇っている。HBM関連の本命格としての位置付けで投資マネーを引き寄せたもようだ。
■堺化学工業 <4078> 5,110円 +625 円 (+13.9%) 一時ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率2位
堺化学工業<4078>が急速人気化しストップ高となった。ここ半導体関連株及びその周辺株への集中物色が続くなかも、投資資金のターゲットに広がりがみられ、半導体材料を手掛ける化学株が草刈り場となっている。そのなか、同社はAIデータセンター関連需要が急増している積層セラミックコンデンサー(MLCC)の中核となるチタン酸バリウムの製造を手掛け、MLCCメーカーの村田製作所<6981>や太陽誘電<6976>を大口顧客として抱えている。前日の米国株市場では引け後の好決算を受けマイクロン・テクノロジー<MU>が時間外で16%高と急騰しており、AIデータセンター関連需要の盛り上がりに改めてスポットライトが当たった。市場では「(堺化学は)今月2日に6580円の年初来高値をつけた後調整を強いられたが、信用買い残も膨らんでおらず、実需の売り物も枯れてきていた。テクニカル的にも25日移動平均線がサポートラインとして機能しやすく、投資資金の仕掛けを誘ったようだ」(中堅証券ストラテジスト)としている。
■ポラリスHD <3010> 191円 +23 円 (+13.7%) 本日終値
ポラリス・ホールディングス<3010>が続急伸し、年初来高値を更新した。24日の取引終了後に、27年3月期の配当予想を期末一括5円から期末一括10円(前期5円)に増額修正したことが好感された。31年3月期を最終年度とする中期経営計画で定めた配当政策を変更し、配当性向目標を30%から50%へ引き上げたことが要因としている。
■キオクシア <285A> 103,850円 +11,350 円 (+12.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
キオクシアホールディングス<285A>が急騰。前日の米国株市場の取引終了後、日本時間では今朝早くに米メモリー大手マイクロン・テクノロジー<MU>の26年3~5月期決算が発表された。同社株は取引時間中は上値が重く、結局小幅ながらマイナス圏で着地していたが、引け後の決算を受け時間外取引で動きを一変させ、15%を超える急騰を演じた。マイクロンの3~5月期売上高は前年同期比4.5倍の414億ドルと市場コンセンサスから大幅に上振れたほか、最終利益は同15倍の282億ドルに達し、一株利益が事前の市場予想の平均値を大きく上回った。AIサーバー向けにHBM(高帯域幅メモリー)が急激な伸びを示しており、全体収益を押し上げている。また、6~8月期の売上高に関しても、前年同期比4.4倍の500億ドルを中心に上下10億ドルのレンジを見込んでおり、これもコンセンサスのはるか上を行く水準だ。決算後の株価動向に慎重な見方もあったが、それを完全に払拭してみせた。これを引き継ぎ、東京市場でもNAND型フラッシュメモリー専業大手で、AIデータセンターのSSD向けに爆発的需要を捉えるキオクシアは投資資金が集中する格好となった。
■宮越ホールディングス <6620> 757円 +81 円 (+12.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
宮越ホールディングス<6620>は急伸。半導体・ロボティクス新規事業構想について説明する時間を設けることを予定する明日26日の定時株主総会を控え、改めて期待感が高まっているようだ。同社は先週19日、株主総会で事業構想を正式発表すると公表。これを受け、同日の株価は思惑買いを集めてストップ高となった経緯がある。このほか、同社はきょう25日、社内の中国事業責任者が中国大使館の大使や関係部門の責任者と面談したと明らかにした。WICプロジェクトやイノベーション事業(中国からの半導体・ロボット輸入事業)について意見交換を行ったという。大使館側からは事業に対する高い評価と強い関心が示され、今後の事業推進に向けて積極的な支援を行う意向が表明されたとしている。
■牧野フライス製作所 <6135> 15,710円 +1,400 円 (+9.8%) 本日終値
牧野フライス製作所<6135>は急騰。日本経済新聞電子版が24日午後4時41分ごろ、「日系投資ファンドの日本産業推進機構(NSSK)が、工作機械大手の牧野フライス製作所に対して1株あたり1万6000円程度での買収を再提案したことが24日分かった」と報じており、報道されたTOB価格にサヤ寄せする格好になった。今回の件を巡り、牧野フがきょう寄り前、報道にあるように、NSSKから新たな法的拘束力がない提案を受けていることは事実と発表。特別委員会における協議を含め検討を始めている一方、現状は意思決定できる段階にないとした。
■ソフトバンクグループ <9984> 7,118円 +521 円 (+7.9%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が大幅続伸。野村証券は24日、同社株の目標株価を9590円から1万220円に引き上げた。レーティングは3段階で最上位の「バイ」を継続した。AIエコシステムの構築が進展していることなどを評価している。AIエージェント時代を迎えエージェントのワークロードをコントロールするCPUの役割が拡大し、電力効率に優れるアーム・ホールディングス<ARM>の事業価値が高まっている、と指摘。同証券では自社アクセラレーター事業やデータセンター事業にも一定の株式価値を置き、推定NAV(ネット・アセット・バリュー)を1万760円とした。今回、NAVディスカウントに5.0%を適用して目標株価を設定している。
■北里コーポレーション <368A> 1,286円 +75 円 (+6.2%) 本日終値
北里コーポレーション<368A>は3日ぶりに反発。24日の取引終了後、29年3月期を最終年度とする中期経営計画(27年3月期~)を発表した。29年3月期に売上高333億円(26年3月期は109億4700万円)を達成する目標を掲げており、材料視した買いが集まった。不妊治療関連製品をはじめ既存領域の競争力を強化するとともに、新規領域で200億円規模の売り上げを目指し、医薬品やクライオバンクなどの事業機会を模索する。
■JX金属 <5016> 4,887円 +254 円 (+5.5%) 本日終値
JX金属<5016>が戻り足鮮明、一時300円あまりの急伸で4980円まで値を飛ばす場面があった。非鉄大手だが、半導体材料のニッチトップとして世界的に注目度が高い。同社が手掛ける半導体用スパッタリングターゲットはチップ内部の薄膜形成で使われるもので、世界シェア約65%という圧倒的な競争力を誇る。また、前工程のスパッタリングターゲットに対し、後工程である検査工程でも半導体検査用プローブカード向け「ロジウムめっき液」で実績が高い。24日取引終了後、このロジウムめっき液の生産能力増強を発表した。28年度までに生産能力を25年度比で2倍以上に引き上げるというもので、世界的なAIデータセンターの新設・増設の動きを背景とした需要を取り込む計画で、これが足もとの株価を強く刺激している。
■フジHD <4676> 3,989円 +183 円 (+4.8%) 本日終値
フジ・メディア・ホールディングス<4676>が3日ぶりに反発した。米ブルームバーグ通信が25日、フジHDの不動産子会社のサンケイビルの売却を巡る入札で、西武ホールディングス<9024>や米ベインキャピタル、米ブラックストーン<BX>などが2次入札に進むこととなったと報じており、これに反応した買いが入ったようだ。フジHDは同日、報道を受けてコメントを公表。2月3日付で開示した都市開発・観光事業への外部資本の導入に関する件について、詳細はグループの企業価値や株主共同の利益の最大化の観点から現在検討中であり、公表する必要のある事項が決定され次第、適時適切に開示する方針だとしている。
株探ニュース