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燃え上がる株高の初動へ!国策「核融合関連」5銘柄爆速セレクション <株探トップ特集>

特集
2026年7月13日 19時30分

―AI革命と表裏一体の次世代エネルギー、核融合の社会実装で世界をリードする日本―

週明け13日の東京株式市場はまたもや大荒れ模様の地合いとなり、日経平均株価は一時1900円あまりの急落で6万6000円台まで突っ込む場面があった。AI・半導体関連相場のシンボルストックであるキオクシアホールディングス <285A> [東証P]が大陰線で大きく下値を探る展開となり、投資家のセンチメントは弱気に傾斜している。再び混迷の度を深める中東情勢もさることながら、韓国KOSPIの急落が改めて東京市場を直撃した形だ。

しかし、それでもプライム市場で4割近い銘柄が上昇するなど、リターン・リバーサルの動きが観測され、投資資金そのものが東京市場から退散しているわけではないことが分かる。ピンチの後にチャンスありきは、これまでの相場で何度も繰り返されてきたマーケットの風景である。ここは冷静に投資対象を絞り込み、次のビッグウェーブを捉えたい。ここで目を向けたいのはAI革命と同じ時間軸で大膨張する電力需要に関わる銘柄群。それも、従来のツルハシ銘柄の延長線ではない飛躍した分野に焦点を当てるタイミングが訪れている。究極の次世代エネルギーである 核融合発電に出番到来の気配が漂う。

●高市国策でベールを脱ぐ核融合発電

高市早苗政権は 原子力発電所を2040年代までに最大5基建て替えるとの方針を固め、設備容量に関しては220万~550万キロワットとする数値目標を掲げている。これは生成AI革命を背景としたデータセンター増設に伴う電力需要の増大化、及び脱炭素社会に対応することを念頭に置いている。そして、この行動指針には次世代革新炉の開発・設置に取り組むことが明確に盛り込まれている。

次世代革新炉の定義は、安全性や生産性を向上させた新しい原子力発電設備ということになるが、その対象となる炉型は現時点でいくつかに大別されている。三菱重工業 <7011> [東証P]が開発を進めている鉄壁の安全設備を備えた革新軽水炉、需要にピンポイントで対応しやすい小型軽水炉、そしてHTGRというヘリウムガスを活用した高温ガス炉。更にウラン資源を繰り返し使う高速炉や、フュージョンエネルギーを生み出す核融合炉と全部で5つに分類される。この中で、技術面から社会実装のハードルは高いものの、最も条件的に優位性が高いのは核融合炉を使った発電ということになる。

そうしたなか、アマゾン・ドット・コム<AMZN>の創業者であるジェフ・ベゾス氏が長年にわたって出資してきたカナダの核融合スタートアップであるジェネラルフュージョン<GFUZ>が、前週末10日に特別目的会社(SPAC)との合併を経て、満を持してナスダック市場への上場を果たした。GF社は上場に伴う資金調達で開発に向けた取り組みを一段と加速させる方針であり、おのずと今後の展開にマーケットの視線が集まることになりそうだ。これは歴史的なメルクマールともいえる。“地上の太陽”とも称される人類未踏の次世代エネルギーは、株式市場で有力投資テーマとしてついに産声をあげたといっても過言ではない。

●原子力発電とは真逆のアプローチで課題を全クリア

最近はフュージョンエネルギーと称されることも多くなった核融合発電だが、そのメカニズムを端的に言えば、重水素やトリチウムなどの「軽い原子」を超高温で合体させ、その際に生じる莫大なエネルギーを利用して電力を作り出す技術である。従来の原子力発電はウランやプルトニウムなどの「重い原子」を“核分裂”させてエネルギーに変換するが、核融合発電は文字通りそれとは真逆のアプローチとなる。

その具体的なメリットとしては、ウランのような希少鉱物を使わず、海水から採取できる重水素などを燃料とするため、資源の枯渇に対する懸念や地政学リスクなどから解放されている点が挙げられる。また、燃料や電源を止めれば反応が自然消滅するため、メルトダウンのような暴走事故が原理的に起こり得ないという点で安全性が担保されている。当然ながら発電のプロセスで二酸化炭素を発生させず脱炭素社会の切り札となるほか、高レベルの放射性廃棄物に対する危惧もない。いわゆる原発が有するこれまでの課題をことごとく克服した究極のクリーンエネルギーと位置付けることが可能である。

高市政権は国策で推し進める新たな成長戦略として17の重点投資分野を掲げており、40年度までの官民投資で総額370兆円を超える見通しが伝えられている。そして、核融合発電もその17の重点投資対象の一つに含まれ、3兆1000億円を投じグローバルベースで約3割のシェアを獲得することが目標として示されている。既に25年度の補正予算では核融合関連に1000億円の予算が確保され、そのうち600億円を民間の核融合炉開発の支援に充当する計画だ。

●核融合で日本は世界のリーディングポジションに

世界に目を向けると、核融合開発は国際的な覇権争いの構図となっている。特に政府主導のトップダウン方式で開発に本腰を入れる中国の存在が目を引く。核融合燃料を使う本格的な実証炉「BEST(ベスト)」に関して、27年に完成予定で30年に発電実証を行うという野心的な計画が新華社通信など中国メディアによって報じられている。30年といえば今からわずか4年後のことである。この国を挙げて突き進む中国の新エネルギー政策への取り組みは、高市政権にとっても危機意識をもたらす背景となっていることは想像に難くない。

中国のBESTは世界的プロジェクトの国際熱核融合実験炉(ITER)や、日本の次世代実験炉で主軸となっているトカマク型(巨大な電流による磁場によって高温状態のプラズマをドーナツ状に閉じ込める方式)を採用しているが、これに関しては日本が世界最大のトカマク型実験炉を持つなど、グローバルベースでトップクラスの技術を有している。そして、もう一つ隠れ切り札となっているヘリカル型(プラズマを閉じ込める容器の外側に磁石をねじって配置し電流を流さない方式)は日本のお家芸ともいえる技術で、トカマク型が苦手とする24時間連続での安定運転を容易とする強みを持っている。トカマク型とヘリカル型の二刀流で日本は世界でも核融合のリーディングプレーヤーとして走り続けることが可能なポジションにあり、この優位性を高市政権は重視している。

●AI革命の電力インフラで急浮上する日本の技術

民間に目を向けても日本の核融合ビジネスは研究開発の領域から商用化に向けたフェーズに向かいつつある。三菱重は昨年、核融合炉の心臓部を担う重要部品ともいえるダイバータの外側垂直ターゲットの初号機を完成させ、既に量産体制に進む段階にある。また、総合商社の動きも注目だ。米マサチューセッツ工科大学発スタートアップのコモンウェルス・フュージョン・システムズ(CFS)は27年にも米国でトカマク型の商業用発電所の建設を始め、30年初頭の発電開始を青写真に描いているが、昨年秋口に三菱商事 <8058> [東証P]や三井物産 <8031> [東証P]などをはじめ、日本企業12社連合がこのCFSに約1200億円の出資を行ったことが報じられている。

このほか、炉心周辺機器で高実績を誇る核融合関連企業の京都フュージョニアリング(東京都大田区)は産学連携の発電実証プロジェクト「FAST(ファスト)」を立ち上げ、核融合炉の開発にアクセルを踏み込んでいる。なお、同社はこれに先立って1億度に達する超高熱のプラズマ状態を作り出す巨大なプラズマ加熱装置「ジャイロトロン」の開発に成功している。

核融合分野は日本ならではの最先端テクノロジーの集積地である。株式市場でもこれまでの代替エネルギーという枠組みを超越した日本を基点とする次世代技術にスポットが当たり、同分野はAI革命と表裏一体で世界の投資マネーを突き動かす一大テーマにのし上がってくる可能性を秘めている。今回のトップ特集では、核融合発電の関連有力企業として将来的な株価変貌妙味を内包する5銘柄をリストアップした。

●ここから要注目の核融合で変身可能性秘める5銘柄

◎木村化工機 <6378> [東証S]

木村化は化学プラント(機械装置)の設計・製造から据付工事、メンテナンスに至るまでをワンストップで手掛けるエンジニアリング企業で、国内指折りの蒸発濃縮装置技術を駆使し、核燃料リサイクル設備にも長年携わるなど原子力関連のスペシャリスト集団としても知られる。世界最大級の核融合研究設備である「JT―60SA」への部品サプライヤーとして実績があり、具体的には超伝導コイルなどを収容して内部を高真空・低温環境に保つための大型真空断熱容器(クライオスタット)の上蓋などを納入している。27年3月期業績は営業利益段階で前期比13%減益と低調な見通しながら、核燃料関連容器の需要自体は旺盛であり、来期以降は再び成長路線に復帰する公算が大きい。急騰パフォーマーである一方、バリュー株素地も内包し、PER12倍前後で3.5%強の配当利回りは魅力十分だ。

今年3月26日に1950円まで噴き上げるなど急騰力は折り紙付き。貸株市場を経由した外資系証券手口の空売りが目立つのも特徴で、これは近い将来の買い戻し圧力に変わるため、株価には浮揚力が働きやすくなることも念頭に置きたい。1500~1650円のレンジは滞留出来高が希薄であり、戻りに転じればこのゾーンが当面の上値目標となる。

◎助川電気工業 <7711> [東証S]

助川電気は熱制御技術に特化したシステムエンジニアリング技術を有する研究開発型メーカーで核融合試験に関する研究分野で高実績を誇る。とりわけ、核融合炉の発電で熱を回収しトリチウムを生成する液体金属ブランケットで一頭地を抜く技術力を有する。時価総額300億円以下の小型株だが、同社の磨き抜かれたテクノロジーは原子力関連製品や核融合分野で今なおニッチトップの座を担保している。株式市場でも“高市関連株”の急先鋒として折に触れ物色人気が集中する傾向が強い。業績も好調を極め、営業利益は25年9月期に連続で過去最高更新を果たしたが、続く26年9月期も前期比10%増の12億8000万円と2ケタ成長トレンド継続、更に原子力関連製品の引き合い旺盛ななか、27年9月期もピーク利益更新基調が続く見込みだ。

株価は昨年に目を見張る大相場を形成、10月21日には1万2250円の上場来高値をつけた。その後は下降トレンドに転換し、今年2月9日に9890円の戻り高値を形成した後はほぼ一貫して下値を探る展開に。しかし、時価4000円台後半の株価は最高値から約6割もディスカウントされており、業績の好実態を考慮してもバーゲンセールといえる。

◎安藤・間 <1719> [東証P]

安藤ハザマはダムや土木などで強みを発揮するゼネコン準大手で、国土強靱化の国策テーマで取り上げられることが多いが、原子力など次世代エネルギー分野におけるディープテックが隠された得意技で、建設業界の中でも特筆すべき実力を有している。今月6日には核融合発電の新興テック企業であるヘリカルフュージョン(東京都中央区)と資本・業務提携を発表、30年代に稼働を目指す核融合炉の開発に本格的に取り組む構えを示している。これはベンチャーキャピタルを経由した間接的ではない公式パートナーとしての立場を明示し、ゼネコンとしても初めての例となる。業績面では27年3月期の営業利益は前期比微増の340億円を見込むが、豊富な受注残を武器にトップラインは過去最高更新が続いており、前期実績比12%増の4900億円に達する見通しだ。

6月2日に年初来安値1700円50銭をつけた後は売り物をこなしながら徐々に上値を慕う展開。中期波動の分水嶺である75日移動平均線が上値抵抗ラインとして意識されているが、ここを早晩クリアして底値離脱の動きを明示する公算は大きい。4.7%近い高配当利回りも魅力で、4月16日以来となる2000円大台復帰から本格離陸へ。

◎日本製鋼所 <5631> [東証P]

日製鋼は産業機械が総売り上げの約8割を占めるが、火力や原子力向け鋳鍛鋼など素形材でも高い商品競争力を誇る。祖業は兵器の開発・製造であり、国内では唯一の大型火砲メーカーということもあり防衛関連のテーマでは本命格の1社だが、核融合関連分野でも世界トップレベルの大型鋳鍛鋼技術で同社の優位性を存分に発揮している。ITER用の最高強度の窒素含有鍛造ステンレス材において同社は世界の中でも稀有なサプライヤーとして注目されている。業績面でも防衛関連機器と原子力向けを中心とする素形材が好調でトップラインの伸びが著しい。27年3月期は前期比13%増収の3100億円と連続で過去最高を更新する見込み。営業利益はピーク利益水準にはまだ遠いものの、近年は増益基調が鮮明で今期は同7%増の270億円を予想、なお増額修正含みだ。

株価は今年3月3日に1万620円の年初来高値をつけたが、その後は調整局面に移行し、時価は8000円台を下回る水準にある。ただ現状は、25日移動平均線近辺が押し目買いラインとして意識され、ここは仕込み好機と捉えたい。7月7日につけた直近戻り高値水準の8700円近辺を、上ヒゲではなく陽線の実体でブレイクすることが当面の目標に。

◎TVE <6466> [東証S]

TVEは発電所向け高温高圧バルブの製造販売及びメンテナンスを手掛け、原子力発電向けで高い実力を示す。特に現在、原発のデファクトスタンダードとなっている加圧水型軽水炉(PWR)の密閉された心臓部に設置される主要バルブで、業界首位級の競争力を誇っている。今年4月には東京電力柏崎刈羽原発6号機が14年ぶりの再稼働で話題となるなど、原発を巡る新たな動きが同社の商機を高めているが、核融合分野においてもキーカンパニーとなり得るポテンシャルを有する。JAXAのロケット燃焼試験設備向けに極めて高精度な排ガス圧力調整弁を納入した実績があり、これは超高温高圧の核融合炉における技術要求と合致するもので、今後頭角を現すことになりそうだ。26年9月期の営業利益は前期比18%増の7億円と回復色が鮮明で、27年9月期も2ケタ近い増益が予想される。

株価は7月6日に5300円の戻り高値を形成、その後は下押しているが25日・75日移動平均線が収れんする4300円近辺は再び仕込み場に。同社の場合はPBRなどから割安感が強いが、それ以上に約100億円にとどまる時価総額は、技術力を考慮するとあまりに評価不足だ。年初来高値6360円奪回は中勢トレンドでは通過点に過ぎない。

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