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リブワーク Research Memo(8):HOUSING OPERATING SYSTEM COMPANYを目指す

特集
2026年9月18日 12時48分

■成長戦略

1. 新中期経営計画「Lib Earth Shot 2029」

Lib Work<1431>は2026年8月に新中期経営計画「Lib Earth Shot 2029」(2027年6月期~2029年6月期)を策定した。住宅事業(住宅の需要創出・設計・販売・建設・居住・再流通など)をテクノロジーとデータによって統合する「HOUSE TECH PLATFORM COMPANY」への進化を目指す。さらに住宅事業を通じて蓄積した顧客接点や現場データを活用し、AI、データ、3DP、パートナーネットワークによって全国、そして将来的には世界の住宅会社、設計会社、資材会社、施工会社等をつなぐ「Housing OS」の構築を目指す。これにより、同社が直接建築・販売する住宅事業からだけでなく、ソフトウェア、ライセンス、資材、施工技術、データ、リフォーム・リノベーション等を通じても継続的に収益が生まれる事業構造への転換を進め、2029年には6つの企業価値(住宅会社、SaaS企業、プラットフォーム企業、AI企業、ロボティクス企業、及び知的財産企業としての価値)を併せ持つ企業へと進化し、「HOUSING OPERATING SYSTEM COMPANY」として認識される企業を目指す。

基本方針は、1) 高収益体質への転換、2) ROA・キャッシュ・フロー重視経営、3) AI活用による生産性向上、4) プライム市場変更基準要件(時価総額500億円以上)への適合としている。1) 高収益体質への転換では、建設・不動産業からHousing OS企業へ転換し、定量目標として2029年6月期にROE20%以上、営業利益率10%以上を目指す。2) ROA・キャッシュ・フロー重視経営では、資本効率とキャッシュ創出力を高め、定量目標として2029年6月期にROA15%、営業キャッシュ・フロー・マージン15%以上を目指す。3) AI活用による生産性向上では、設計・営業・施工プロセスをAIで再構築することにより、定量目標は労働生産性を2026年6月期を100として2029年6月期に200以上を目指す。4) プライム市場変更基準要件の適合では、2029年6月期を直前期としてプライム市場変更を目指す。また、その他の定量目標として、2029年6月期のストック利益比率25%以上、海外売上高比率3%、戸建粗利率35%、販管費比率20%以下を掲げた。

3ヶ年のロードマップは、2027年6月期をFOUNDATION(利益を生み出す土台づくり)、2028年6月期をSCALE(成功モデルの拡大)、2029年6月期をMONETIZE(Housing OS企業としての収益確立)と位置付けた。FOUNDATIONでは、3DP建設事業の量産化準備、Housing OS事業の基盤整備、住宅事業の高収益モデル確立など、技術・商品・オペレーションの標準化によって拡大可能な事業基盤を完成させ、利益を生み出す土台をつくる。SCALEでは、3DP建設事業の国内FC・海外展開、Housing OS事業の本格拡大、住宅事業高収益モデルの横展開など、FC・データ連携・全拠点展開により再現性のある成長へ移行し、成功モデルを一気に拡大する。MONETIZEでは、3DP住宅事業のグローバル展開、Housing OS事業の第2の収益柱化、住宅事業の高収益キャッシュ創出事業化などにより、Housing OS企業としての収益確立を目指す。

また3DP住宅事業やHousing OS事業(My Home Robo事業、IPライセンス事業、AI集客プラットフォーム事業)の主要KPI(2029年6月期の計画)として、3DP住宅事業では3DP建設直営売上で国内2,000百万円、海外720百万円、3DPロイヤリティ収入50百万円、3DP住宅総コスト(m2単価)40%削減などを目指す。My Home Robo事業では導入社数600社、営業利益200百万円、IPライセンス事業では加盟店舗数100社、営業利益200百万円、AI集客プラットフォーム事業では出店数60社、営業利益150百万円を目指す。

2. 事業別ロードマップ

住宅事業は、FOUNDATIONで高収益モデル確立に向けて営業の可視化・標準化(トークスクリプト・AIフィードバック)で受注率向上を目指すほか、リード~受注までのリードタイム短縮、住宅版SPAによる粗利率向上、不採算店舗・商品・広告の見直し、土地・完成在庫の回転期間短縮を推進する。SCALEでは高収益モデルの横展開として、高収益パッケージモデルの全拠点展開、販管費の削減、新エリア拡大から既存エリアでのシェア拡大戦略への転換、AIによる営業・設計・積算・施工プロセスの標準化を推進する。MONETIZEでは住宅事業を高収益キャッシュ創出事業とするため、営業・設計・生産プロセスの大部分をAI化、低採算案件・店舗・事業からの撤退完了などによって在庫回転率と資本効率を業界トップ水準へ高めるとともに、直営住宅事業をHousing OS事業の実証フィールドとして活用する。

3DP住宅事業は、FOUNDATIONを3DP量産化準備段階の期間と位置付けて、建設用3DPの自社開発、材料配合・施工品質の標準化、国内FC・施工パートナーの選定、収益モデルの設計、東南アジア(インドネシア、マレーシア)でのパートナー選定・実証・モデルハウス建設、Physical AI開発パートナー選定、FC事業マニュアル策定を推進する。SCALEでは事業の本格展開に向けて、国内FC・施工パートナー募集開始、地域別の材料供給・施工体制構築、Physical AIによる施工実証、海外での建設開始を推進する。MONETIZEではグローバル展開に向けて、国内外のFCパートナー網の確立、材料・プリンター・データ作成によるストック収益化、Physical AIによる省人化施工モデルの確立、世界展開可能な3DP標準施工モデルの確立を推進する。

Housing OS事業は、FOUNDATIONを事業基盤整備の期間と位置付けて、My Home Robo事業を再設計して住宅建築AIソリューションへ進化させるほか、IPライセンス事業におけるリフォーム・リノベーション商品の開発、AI集客ポータルのローンチを推進する。またカナダのMaket Technologiesとの設計自動化実証実験フェーズ2の完了を目指す。SCALEでは事業の本格拡大に向けて、新My Home Robo事業の全国販売体制確立、IPライセンス事業の商品拡充、AI集客ポータル本格稼働、導入企業間で使える住宅データ基盤の構築やビッグデータ活用を推進する。MONETIZEではHousing OS事業を第2の収益柱に成長させるべく、集客・営業支援・設計・見積をAIによって統合するほか、カスタマーサクセス注力によるチャーンレート低減、AI集客ポータル事業の収益拡大を推進する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)

《HN》

提供:フィスコ

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