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Iスペース Research Memo(7):EV/EBITDA倍率は4倍台と相対的に低位評価

特集
2020年6月11日 15時07分

■同業他社比較

アフィリエイト運営会社の大手はインタースペース<2122>のほかファンコミュニケーションズ、アドウェイズ、バリューコマース、リンクシェア・ジャパン(株)(楽天<4755>の子会社)の4社が挙げられる。売上高の規模はその他の事業も展開しているため各社ばらつきがあるものの、同社も含めた5社合計のアフィリエイトサービスにおける業界シェアは6割程度とみられ、同社は1割弱のシェアとなっている。

同業他社の特徴について見ると、ファンコミュニケーションズは2020年3月時点で「A8.net」のパートナーサイト数が約276万サイト、稼働広告主ID数で3,354件となっており、パートナーサイト数では業界最大規模となっている。中小企業向け広告ビジネスを長く提供しており、eコマース向けの依存度が比較的高いことが特徴だ。成果報酬に占めるスマートフォン向けの比率は5割強となっている。業績面ではアフィリエイトサービスが広告規制強化への対応にやや遅れていることもあり減収傾向となっているほかCPC/ターゲティング型アドネットワーク事業も低迷しており苦戦が続いている。2020年12月期の営業利益も前期比横ばい水準を見込んでいるが、第1四半期は前年同期比9.6%減とやや出遅れている。ただ、営業利益率に関しては11%と依然高い収益性を保っている。

アドウェイズはモバイル向け比率が5割強(対国内広告売上高)となっており、ゲーム系に強みを持つ。海外事業が新規事業の損失を計上していることもあり全体の営業利益率は低いが、インターネット広告事業だけで見ると2020年3月期で6%強となっている。また、インターネット広告事業の売上高はゲームや金融分野がクライアントの予算縮小の影響で減少したほか、EC分野についても広告表示厳格化の影響で減収が続き、前期比で10%減となった。

こうしたなか、バリューコマースは大手の中で唯一、好調な業績が続いている。ECソリューション事業が急成長していることもあるが、アフィリエイトサービスも2019年12月期は増収増益となっており、営業利益率も17%と高水準で推移している。2020年12月期第1四半期についてもアフィリエイトサービスは1ケタ台の増収増益を確保している。2020年3月末のパートナーサイト数は77万サイト、広告主数は1,004件で、業種別売上構成比では金融分野が約3割と最も高いが、そのほかは家電製品や旅行、人材と幅広い業種をバランスよく手掛けていることが特徴と言える。また、スマートフォン経由比率は62%となっている。

これら上場企業の中で、同社のインターネット広告事業の事業利益率を見ると、2019年9月期は5.8 %と相対的に低水準となっている。海外事業がまだ収益化していないことや、SFA事業も苦戦を強いられていることが要因となっている。中期的には海外事業やSFA事業の収益化、並びにメディア運営事業との相互連携による収益力強化が進む見通しであることから、収益性も向上していくものと弊社では予想している。

株価指標について見ると、同社の株価(5月27日終値)は2020年9月期の予想PERで26.7倍、EV/EBITDA倍率で4.63倍となっている。EV/EBITDA倍率とは、企業を買収する場合に、買収コスト(時価総額+有利子負債-現預金及び有価証券)を期間収益(営業利益+償却費)の何年分で回収できるかを簡易的に指標化したものとなり、倍率が低いほど買収コストを短期間で回収できることになる(=時価総額が過小に評価)。2020年9月期はメディア運営事業の先行投資もあって減益見込みとなっているが、業績の回復が確認されれば、EV/EBITDA倍率も見直される可能性がある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《YM》

提供:フィスコ

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