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AI半導体関連の派生テーマとして必見、「プリント基板」に活躍の舞台 <株探トップ特集>

特集
2026年6月30日 19時30分

―イビデンの株価急騰で関心高まる、業績良好な銘柄多く物色ターゲットとして要マーク―

AI・半導体関連株がマーケットの中心に位置する状況は今しばらく続きそうだ。同関連株は銘柄の裾野が広く、セクター内で資金の回転が利き、投資家の物色意欲が旺盛な状態が保たれていることが、今の相場が長続きしている要素の一つともなっている。これまで半導体製造装置から電線、メモリー、電子部品と次々スポットライトが当たり、AIデータセンターに関連してサーバー冷却、あるいは半導体製造工程で使う薬品に関連して化学に注目が集まった。半導体材料に絡んで人工ダイヤモンドが物色人気化する場面もあった。こうしたAI・半導体関連の範疇にある数ある投資分野の中で、今回ピックアップしたいのが「プリント基板」。電子部品の派生テーマであり、今まで単体で取りあげられることはあまりなかったが、改めて目を向けてみたい。

●電力会社から電子部品メーカーへ

プリント基板とは電子部品を固定して配線するための電子基板のこと。基板上に配線が施されたものをプリント配線板、そこに半導体などの部品を取り付けて電子回路として動作する状態にしたものをプリント回路板と呼ぶ。これまではスマートフォンやパソコンといった電子機器向け、あるいは電装化が進む車載用途で需要が増加してきたが、これに加えて最近ではAI特需の恩恵が押し寄せる状況にあり、関連銘柄の中には業績拡大とともに株価を変貌させているものも少なくない。

その筆頭格がイビデン <4062> [東証P]だ。東海地方を流れる揖斐川を活用した水力発電会社として誕生し、その後製造業へと転身した同社は1970年代ごろ、当時主力だった建材からプリント配線板へと中核事業をシフト。現在ではプリント配線板とも密接に関わる半導体パッケージ基板も含め世界トップクラスの技術力を持つ 電子部品メーカーとして名を馳せている。AIサーバー向け高機能ICパッケージ基板の増産に向け、2026~28年度の3年間で総額約5000億円の大規模投資を実行する計画を表明しており、今後の成長に期待が膨らむ。

旺盛なAI需要を捉え、26年3月期は営業30%増益を達成し、続く27年3月期は更に伸びが加速し、前期比45%増の900億円を計画。23年3月期(723億6200万円)以来、4期ぶりに最高益を塗り替える見通しだ。株価は今月に入り2万7000円台を突破。年初の水準(7000円程度)から4倍近く、昨年の同じ時期(3000円程度)との比較では約9倍のパフォーマンスを叩き出している。値がさ株としてマーケットでの存在感を高めつつある。

●専業大手2社、AI向け需要捉え今期増益へ

株式市場においてプリント基板関連に位置づけられる銘柄はそれなりにある。京セラ <6971> [東証P]、村田製作所 <6981> [東証P]といった超大型株も含まれるが、今回はプリント基板を事業のメインに据えている企業を中心に光を当ててみたい。専業大手のメイコー <6787> [東証P]は車載、電子機器向けを主力とするが、AI向けでも旺盛な需要を捉え高成長路線を歩んでいる。26年3月期は営業29%増益を達成し、続く27年3月期も55%増益で連続最高益を狙う。主力の車載向けで自動運転・運転支援案件の受注拡大を見込むほか、これまで積極投資を進めてきたベトナム工場でAIサーバーや衛星通信向けの生産を拡大する構えにある。

同じく専業大手では日本CMK <6958> [東証P]がある。車載向けに強みを持つが、「新領域」として半導体や通信、ロボティクス、宇宙、医療と幅広く展開する。AI向けでは光トランシーバー案件の成約がスタートし、サーバー向け試作品の引き合いも獲得している。生産体制強化の取り組みによって一時的に工場稼働率が低下した影響で前期は営業減益となったが、27年3月期は前期比15%増の32億円と回復を予想。車載向けの深耕と新領域への進出で、29年3月期に営業利益75億円を目指す中期目標を掲げている。

中堅メーカーではシライ電子工業 <6658> [東証S]がある。片面プリント配線板で世界首位の実力を有する京写 <6837> [東証S]は海外事業が冴えなかった前期の反動で、27年3月期は利益V字回復を見込む。薄くて折り曲げられるフレキシブルプリント基板も要注目であり、この分野でリーディングカンパニーのメクテック(旧日本メクトロン)を傘下に持つNOK <7240> [東証P]、電線株として人気のフジクラ <5803> [東証P]や住友電気工業 <5802> [東証P]、加えて山一電機 <6941> [東証P]、太洋テクノレックス <6663> [東証S]などが挙げられる。

●周辺銘柄に世界シェア首位級の銘柄アリ

周辺銘柄にも目を向けてみたい。まずは機械工具メーカーのユニオンツール <6278> [東証P]。プリント配線板に穴をあけるためのドリルを手掛けており、この製品分野で世界シェアの約3割を握るグローバルニッチトップ企業だ。AI向け需要の拡大を追い風に業績は高成長トレンドを突き進んでいる。5月に第1四半期決算とあわせて通期予想の上方修正を発表。26年12月期の営業利益を前期比49%増の130億円とし、従来の最高益予想(100億円)に更に上乗せした。株価は今年に入り8000円台半ばから2万円を超える水準まで急騰。2000年1月につけた1万7909円(株式分割考慮ベース)を上回り、約26年ぶりに上場来高値更新を果たした。

電子材料メーカー老舗の有沢製作所 <5208> [東証P]にも着目。プリント配線板用ガラスクロスやフレキシブルプリント配線板向け各種材料が伸び、26年3月期は2回の上方修正(通期決算発表時の上振れ着地含む)を経て2割近い営業増益を達成。続く27年3月期は小幅増益の見通しだが、保守的な見積もりである可能性もあり四半期ごとの進捗を確認したい。プリント基板や、その材料である銅張積層板を作るプレス装置で世界トップクラスのシェアを持つ北川精機 <6327> [東証S]は直近の急騰劇に目を見張るものがある。期中2回の上方修正を経て26年6月期は営業36%増益と、減益だった前期からの回復を見込む。このほか、プリント基板製造装置の石井表記 <6336> [東証S]、基板設計用ソフトウェアの図研 <6947> [東証P]、プリント基板の通販を手掛けるピーバンドットコム <3559> [東証S]などがある。

関連銘柄を更に深掘りすると、化学セクターに属する銘柄の中にも有望株がいくつかある。プリント配線板用レジストインキで世界首位級の太陽ホールディングス <4626> [東証P]が有名だが、同企業は非公開化に向けた手続きが進行中だ。基板向けメッキ薬品の上村工業 <4966> [東証S]やJCU <4975> [東証P]、メック <4971> [東証P]、日本高純度化学 <4973> [東証P]、表面処理薬剤の四国化成ホールディングス <4099> [東証P]をマークしたい。

株探ニュース

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