今週の【早わかり株式市況】 上げ一服、年初急騰の反動や円高で利益確定売りに押される

市況
2018年1月13日 6時40分

今週の株式市場は、前週に急騰した反動や急速な円高で、日経平均株価は小反落し上げ一服となった。

3連休明けの9日は、世界景気拡大の期待を背景とした世界株高の流れを受け買い優勢の展開。前週の急騰に対する利益確定売りを吸収し、日経平均は3日続伸した。大発会からの3日間の上げ幅は1000円を超えた。

翌10日は前日までの急騰の反動が懸念される中、為替が円高に振れたことで利益確定売りが優勢となり、日経平均は4日ぶりに反落した。11日も欧米株安と急激な円高進行で利益確定売りに押され続落した。

週末の12日はさらなる円高に加え、消費者心理を示す経済指標の悪化が嫌気され、日経平均は3日続落した。

日経平均株価は、前週比60円(0.26%)安の2万3653円と小幅に反落して取引を終えた。週間の値幅は364円と、前週の665円から縮小した。

今週は年初急騰の調整局面となったが、来週は海外投資家が日本株に再び資金を振り向け始めた可能性があり、買い直されることが期待される。

重要イベントとしては、国内では17日朝に発表される11月機械受注が注目される。海外では17日発表の米国12月鉱工業生産指数や、18日に発表される中国の10-12月GDPと鉱工業生産に注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(1月9日~12日)

【↑】   1月 9日(火)―― 3日続伸、世界株高に乗り新値追い続く

日経平均 23849.99( +135.46)  売買高16億6341万株 売買代金 3兆1112億円

【↓】   1月10日(水)―― 4日ぶり反落、値がさ株中心に利益確定売り

日経平均 23788.20(  -61.79)  売買高15億9260万株 売買代金 2兆7931億円

【↓】   1月11日(木)―― 続落、欧米株安や円高を受け利益確定売り

日経平均 23710.43(  -77.77)  売買高15億8283万株 売買代金 2兆8021億円

【↓】   1月12日(金)―― 3日続落、円高進行や個人消費懸念が重荷

日経平均 23653.82(  -56.61)  売買高16億9619万株 売買代金 3兆2196億円

◆セクター・トレンド(1月9日~12日)

(1)アサヒ <2502> など食品、セブン&アイ <3382> など小売りといった消費関連株が売られた

(2)NTT <9432> など情報・通信や大成建 <1801> など建設といった内需株が総じてさえない

(3)輸出株はニコン <7731> など精密機器が業種別下落率トップも

コマツ <6301> など機械、ファナック <6954> など電機は堅調

(4)野村 <8604> など証券、みずほFG <8411> など銀行といった金融株は続伸

(5)原油高で国際石開帝石 <1605> など鉱業、JXTG <5020> など石油株の買い続く

(6)脱デフレ期待で三井不 <8801> など不動産業が業種別上昇率トップ

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