話題株ピックアップ【夕刊】(2):川重、コマツ、国際石開帝石
■川崎重工業 <7012> 3,735円 -185 円 (-4.7%) 本日終値
川崎重工業<7012>は大幅続落。昨年12月、JR西日本<9021>保有のN700系新幹線のぞみ車両の台車に亀裂が発生した問題について、製造時に底面の鋼材を基準より薄く削ったため、強度不足を起こした可能性があると発表しており、売り材料視された。川重によると、き裂発生台車枠以外にも146台で不備が見つかったとしており、順次交換する予定だという。これに伴う一時費用などの発生が懸念されるが、会社側では「業績に与える影響は現時点では算定できる段階にない」とコメントしている。
■コマツ <6301> 3,763円 -153 円 (-3.9%) 本日終値
コマツ<6301>、日立建機<6305>がともに大幅安。前日の日本株市場では中国PMIの落ち込みを背景とした上海株市場などの下落が嫌気され後場に日経平均株価は下げ幅を広げた。ここにきて中国景気減速に対する警戒ムードが再び浮上している。市場関係者によると「きょうは財新製造業PMIが前月から改善をみせたことで上海株総合指数は切り返しているものの、中国向け比率の高いコマツや日立建機などの建機株は、前日に続き(機関投資家の)持ち高調整の売りが株価の下げを助長している」(国内ネット証券アナリスト)という。
■日経レバ <1570> 18,750円 -670 円 (-3.5%) 本日終値
NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が前日に続き大幅安。前日の米国株市場でNYダウが急落したほか、外国為替市場で1ドル=106円台後半のドル安・円高に振れていることを嫌気して日経平均は前引け時点で350円強の下げをみせた。日経レバは日経平均株価にリンクさせたETFで、ボラティリティは日経平均に対し2倍の値動きを想定した設定となっている。
■国際石油開発帝石 <1605> 1,273円 -38.5 円 (-2.9%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>、石油資源開発<1662>など資源開発関連株が安い。前日の米国株市場ではNYダウが380ドル安と連日の急落、安値引けとなったが、シェブロンやエクソンモービルなどエネルギー関連株の下げが全体指数の下げを助長した。WTI原油先物価格が1ドル37セント安と大幅続落、下げ幅は2日間で2ドル27セントにおよび、1バレル=61ドル64セントまで水準を切り下げており、これがエネルギー関連株の下げにつながった。東京市場でもこの米国株市場の地合いが波及する格好となっている。
■トヨタ自動車 <7203> 7,084円 -151 円 (-2.1%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>や日産自動車<7201>、ホンダ<7267>など自動車株が続落。28日のニューヨーク株式市場でNYダウが大幅安となったほか、為替相場での円高を警戒する売りが膨らんだ。為替は午前9時過ぎ時点で1ドル=106円50銭台と前日午後5時時点に比べ50銭強のドル安・円高となっている。トヨタの今年1~3月期の想定為替レートは110円に設定されており、足もとの円高が業績悪化要因となることが懸念されている。
■日本セラミック <6929> 2,972円 -48 円 (-1.6%) 本日終値
日本セラミック<6929>に強気評価が出ている。岩井コスモ証券は28日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価は3400円から3600円に引き上げた。同社はセラミック技術を基盤に各種センサーを展開。特に、赤外線センサーでは世界シェア6割を誇っている。17年12月期の連結営業利益は前の期比20%増の33億100万円と好調。18年12月期の同利益も前期比15%増の38億円(会社予想36億円)と増額修正を見込んでいる。電気自動車(EV)の普及拡大による自動車用センサーの需要増加にも期待している。
■GMO TECH <6026> 3,750円 +700 円 (+23.0%) ストップ高 本日終値
GMO TECH<6026>がストップ高。同社は2月28日に、店舗や施設独自の(ハウス型)電子マネーを簡単につくれる「GMOアップカプセル電子マネー」を開発したと発表。「GMOアップカプセル電子マネー」は、ブロックチェーン技術の活用により、独自の電子マネー発行から、店舗アプリを利用した店頭でのチャージや支払いの仕組みまでを、システム構築の手間や時間をかけず、簡単に導入できるサービス。提供開始は4月上旬を予定している。
株探ニュース