話題株ピックアップ【夕刊】(2):ピジョン、東エレク、ファナック

注目
2018年3月6日 15時15分

■ピジョン <7956>  4,500円  +235 円 (+5.5%)  本日終値

5日、ピジョン <7956> が決算を発表。18年1月期の連結経常利益は前の期比22.3%増の201億円となり従来予想の186億円を上回って着地。続く19年1月期も前期比1.3%増の204億円に伸び、8期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期は中国事業と海外事業が収益を牽引。国内ベビー・ママ事業で採算が向上したことも寄与。今期は新製品の投入や事業の効率化などにより増収増益を確保する。業績好調に伴い、前期の年間配当を62円→66円(前の期は53円)に増額し、今期も前期比2円増の68円に増配する方針を示したことも支援材料となった。

■東京エレクトロン <8035>  20,730円  +575 円 (+2.9%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>が5日ぶりに反発。前日の米国株市場ではNYダウなど主要指数が大幅反発、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も上昇した。この流れが東京市場にも波及している。足もと外国為替市場で1ドル=106円台の推移とドル高・円安に押し戻されていることも追い風となった。

■ファナック <6954>  26,235円  +580 円 (+2.3%)  本日終値

ファナック<6954>が5日ぶり反発。前日までの4営業日で2200円強の大幅な調整を入れたが、目先値ごろ感からの押し目買いや買い戻しが流入した。世界的に企業の設備投資需要は旺盛で、同社の17年10~12月期は営業利益段階で前期比86%増と急拡大している。ここ米国株主導の下げ相場に流されて、リスク回避の売りにさらされたが、前日に昨年10月以来の2万5000円台まで売り込まれたことで、安値を拾う動きが顕在化している。18年3月期業績について今期3度にわたる上方修正を行っており、マーケットの注目度は高い。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,280円  +24 円 (+1.9%)  本日終値

国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>、石油資源開発<1662>など資源開発関連株が揃って反発。前日の米株高でリスクオフの巻き戻し局面にあるほか、WTI原油先物価格も目先は戻りに転じており、前日は1ドル32セント高の1バレル=62ドル57セントと大幅続伸しており、これを好感する動きとなった。米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が買われNYダウの上昇を後押ししたが、東京市場でもこれに追随する動き。

■長瀬産業 <8012>  1,792円  +24 円 (+1.4%)  本日終値

長瀬産業 <8012> が5日ぶりに反発。5日、18年3月期の年間配当を従来計画の35円→40円(前期は33円)に増額修正したことが買い材料視された。業績好調を踏まえ、株主への利益配分を増やす。今期は売上高が前期比6.7%増の7710億円、最終利益が同54.9%増の160億円といずれも過去最高を更新する見通し。権利確定日を27日に控え、配当取りを狙う買いなどが向かった。

■コマツ <6301>  3,672円  +45 円 (+1.2%)  本日終値

コマツ<6301>や日立建機<6305>が高い。トランプ米大統領は5日、鉄鋼・アルミニウムへの関税引き上げはNAFTA合意に向けた取引であることをにおわせる内容をツイッターに投稿。これを受け、貿易摩擦の懸念後退に向けた期待が高まり、5日の米株式市場では中国経済などの影響が大きいキャタピラーの株価が急上昇した。この日の東京市場では、キャタピラーの競合であるコマツや日立建機に連想買いが流入している。

■協和発酵キリン <4151>  2,169円  +25 円 (+1.2%)  本日終値

協和発酵キリン<4151>は朝安後、切り返す展開。大和証券は5日、同社株のレーティングを「2(アウトパフォーム)」から「3(中立)」へ引き下げた。目標株価は2300円で継続した。株価の上昇を受け、レーティングを見直している。X染色体遺伝性低リン血症治療剤「Crysvita(ブロスマブ)」、ぜんそく・COPD治療剤「ファセンラ(ベンラリズマブ)」、皮膚T細胞性リンパ腫治療剤「モガムリズマブ 」などの自社創製品のグローバル展開が期待されている。今後、これらの新薬群の売り上げが期待どおりになるかで株価が左右される、とみている。

■トヨタ自動車 <7203>  6,882円  +68 円 (+1.0%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>は5日ぶりに反発となった。前日の米国株市場では、NYダウが330ドル強の上昇で切り返したほか、外国為替市場で1ドル=106円台にドルが買い戻されたことで、これを好感する買いが優勢となった。前日までの4営業日で同社株は560円以上も下げており、時価は昨年10月初旬以来の水準まで調整したこともあって目先値ごろ感からの押し目買いも入りやすい状況にあった。

■三菱UFJ <8306>  730.2円  +3.7 円 (+0.5%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクがいずれも上昇。ここ全体リスク回避の流れが強まるなか下値模索の展開を強いられていたが、前日の米国株市場の地合いを受けて切り返しに転じている。米国株市場ではゴールドマン・サックスやJPモルガンなど大手金融株が上昇し全体相場を牽引、米10年債利回りも2.88%まで上昇していることで米国事業での利ザヤ拡大期待も再燃している。

■村田製作所 <6981>  14,660円  +10 円 (+0.1%)  本日終値

村田製作所<6981>は続伸。水戸証券は5日、同社株のレーティング「B+」と目標株価1万8000円を継続した。18年3月期の業績は、連結営業利益が前期比16%減の1700億円の見通し。樹脂多層基板(メトロサーク)の製造費用増や原価償却費の増加もあり、減益見通しだが、同証券では10~12月期は良好だったとみており、今期営業利益は1770億円と小幅ながら上振れを予想。19年3月期の同利益は今期推定比33%増の2350億円と試算。セラミックコンデンサーはスマートフォンの高機能化による搭載量増加が見込めるほか、EV(電気自動車)・ハイブリッドカーの市場拡大や電装化の進展も背景に業績の好調な推移を予想している。

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