前週末18日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2018年5月21日 5時30分

■サンユー建設 <1841>  1,368円 (+300円、+28.1%) ストップ高

サンユー建設 <1841> [JQ]が急反騰ストップ高。18日発表した19年3月期連結業績予想は、売上高117億円、営業利益14億円、純利益5億5000万円を見込み、今期から連結決算となることから単純比較はないが、実質大幅増益を見込んでいることが好感された。オリンピック・パラリンピックなどの公共投資、民間投資の増加により、主力の建築部門が堅調に推移する見通し。なお、4月に子会社化した行方建設(東京都豊島区)を連結対象としたため今期から連結決算を開始した。なお、18年3月期単独業績は、売上高94億9200万円(前の期比21.4%増)、営業利益5億1200万円(同24.4%減)、純利益3億7400万円(同22.7%減)だった。

■ピクセラ <6731>  172円 (+27円、+18.6%)

ピクセラ <6731> [東証2]が続急騰。同社はパソコン向けやテレビ向けチューナーなどAV機器を手掛ける。17日取引終了後、一人暮らし向け家電製品の企画・製造に強みを持つA-Stage(東京都港区)の全株式を取得し子会社化する(取得価額は9億5000万円)ことを発表、これによる業容拡大効果に期待した買いを誘った。株価は13週移動平均線を上値抵抗ラインに底値圏もみ合いが続いていたが、150円台回復から一段高となれば、離脱が鮮明となる。

■アンビション <3300>  1,469円 (+153円、+11.6%)

AMBITION <3300> [東証M]が続急騰。同社は不動産オーナーから一括借り上げした物件を転貸するサブリースを展開している。また、民泊事業にも注力しており、6月の民泊解禁を前に関連銘柄としても注目を集める。日本政府観光局が17日、4月の訪日外客数は前年同月比12.5%増の290万1000人に伸び、単月として過去最高を記録したと発表。これが刺激材料となったようだ。業績も絶好調で今月15日に発表した18年6月期第3四半期累計(17年7月-18年3月)の連結経常利益は前年同期比11倍の4億6500万円に急拡大した。サブリース管理物件戸数の増加が続いたうえ、昨年10月に買収したヴェリタス・インベストメントで投資用マンションの引き渡しが進んだことも収益を押し上げた。今期経常利益は前期比2.0倍の5.3億円と3期連続最高益を計画している。

■Jエレベータ <6544>  2,255円 (+193円、+9.4%)

ジャパンエレベーターサービスホールディングス <6544> [東証M]が続急騰。エレベーターおよびエスカレーターの保守・保全業務並びにエレベーターのリニューアル業務が主な事業。昨年3月に東証マザースに新規上場している。足もとでは、業績が好調に推移していることを再評価する買いが入った様子だ。18年3月期の連結営業利益は13億5100万円(前の期比2.2倍)と大幅増益だった。主力のエレベーターメンテナンス業務が好調に推移している。19年3月期の同利益も前期比18.3%増の16億円と連続最高益が予想されている。

■日ケミコン <6997>  4,075円 (+235円、+6.1%)

日本ケミコン <6997> が急反発。ただ、PERは12倍水準と、株式指標面では依然として割安水準にある。同社は10日、19年3月期通期の連結業績予想を発表した。売上高は1400億円(前期比5.0%増)、経常利益は70億円(同58.5%増)、最終損益は55億円の黒字(前期は160億5600万円の赤字)を見込んでいる。主力製品のアルミ電解コンデンサを、今後も市場の成長が期待される車載分野および産業機器分野へ重点的に拡販することにより、売り上げ向上につなげる。一方、積層セラミックコンデンサ、電気二重層キャパシタなどの製品については、地域別に重点拡販製品を明確化することなどにより収益性の向上を図る。

■UTグループ <2146>  3,715円 (+195円、+5.5%)

UTグループ <2146> が続急伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が17日付で、投資判断「バイ」を再強調し、目標株価を3700円から4100円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、主力のマニュファクチャリング(製造派遣)事業の売上高高成長に加えて、営業利益率改善を評価していたが、同証券の想定以上に単価がアップしているとして、19年3月期の営業利益率を7.4%から8.2%に引き上げ、営業利益予想を84億円から90億円へ上方修正。また、20年3月期も同123億円から135億円へ、21年3月期も同155億円から166億円へ上方修正した。本格的なマージンの改善による中期利益成長をさらに株価が織り込む余地があるとしている。

■太陽誘電 <6976>  2,517円 (+100円、+4.1%)

太陽誘電 <6976> が大幅高で年初来高値。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が17日付で、投資判断「オーバーウエイト」を継続し、目標株価を2400円から2900円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、MLCC(積層セラミックコンデンサー)が車載・産機が牽引する形で需給ひっ迫の度合いを深めていると指摘。同社は村田製作所 <6981> に次ぐ2番手として小型大容量品を中心に供給責任を負っているが、積極的な能力拡大と用途展開を実施していると評価している。また、19年3月期の営業利益予想を250億円から280億円へ、20年3月期を同320億円から340億円へ引き上げ、21年3月期を同410億円と見込んでいる。

■東京海上 <8766>  5,490円 (+160円、+3.0%)

東京海上ホールディングス <8766> が3日続伸大幅高。18日、上限を1250万株(発行済み株数の1.72%)、または500億円とする自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。機動的な資本政策を遂行するのが目的で、取得期間は6月1日から9月20日までとしている。同時に発表した18年3月期連結決算は、経常収益5兆3991億1500万円(前の期比3.2%増)、経常利益3449億3900万円(同11.0%減)、純利益2841億8300万円(同3.8%増)だった。国内損害保険、国内生命保険、海外保険ともに経常収益は増加したが、北米ハリケーンや台風21号など国内外において自然災害にかかる発生保険金が増加した。なお、19年3月期業績予想は、国内外における自然災害にかかる発生保険金を平年並みに減少すると想定し、経常利益4500億円(前期比30.5%増)、純利益3200億円(同12.6%増)を見込んでいる。

■ペプチドリーム <4587>  4,520円 (+130円、+3.0%)

ペプチドリーム <4587> が3日ぶりに反発。17日の取引終了後、塩野義製薬 <4507> との間で17年6月に締結したペプドリ独自の創薬開発プラットフォームシステム「PDPS」の非独占的ライセンス許諾契約に関して、塩野義薬への技術移転の第1ステップが順調に終了し、2回目の技術ライセンス料を受領することになったと発表しており、これが好感された。同契約では、ペプドリは複数の段階に分けて設定していた技術ライセンス料、マイルストーンフィー、および当該化合物が上市に至った時には当該医薬品の純売上高に応じたロイヤルティーを受け取ることになっている。なお、金額は非開示だが、18年6月期業績予想には織り込み済みとしている。

■日本ユニシス <8056>  2,610円 (+72円、+2.8%)

日本ユニシス <8056> が続伸。SMBC日興証券が17日付で投資評価「2」を継続しつつ、目標株価を2100円から2500円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。株価は、18年3月期の営業利益が163億円(前期比14%増)と会社計画の160億円を達成したことや、同時に発表された新しい中期経営計画で21年3月期に売上高3200億円と営業利益率8%以上を目指し(両方達成すると営業利益256億円以上)、配当性向を19年3月期から40%(18年3月期実績33.6%)とするとしたことなどが好感されて上昇した。同社の営業利益は09年3月期まで概ね160億~200億円であったことから、18年3月期までの数年の増益は「成長」ではなく「回復」であり、これを反映させ目標株価を引き上げるという。ただ、同社において成長といえるのは、営業利益が200億円を超えて拡大していく時であり、そのための事業基盤はまだ整っていないともしている。

■リケンテクノス <4220>  579円 (+15円、+2.7%)

リケンテクノス <4220> が大幅高。18日付の日経産業新聞で、「光の反射を大幅に抑え、曲面に貼っても割れない透明フィルムを開発した」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、金属酸化物のジルコニアを原料に混ぜるなどして屈折率が異なる2枚のシートを作製し、重ね合わせて使うことで反射を抑えるという。ディスプレーに貼れば、画像がきれいに映ることから、カーナビなどでの利用を想定していると伝えている。

■ニフコ <7988>  4,030円 (+85円、+2.2%)

ニフコ <7988> が反発。SMBC日興証券は17日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を4000円から4500円に引き上げた。同証券では、19年3月期は、成長に向けた先行費用投入で業績予想を下方修正したが、20年3月期からは営業利益が2ケタ増へ再加速するタイミングであると予想した。今3月期は営業利益予想を350億円から335億円(前期比8.4%増)へ引き下げた。研究開発費や人件費、IT関連費用など必要費用を積極的に投入するため巡航速度での成長となる見通し。ただ、来期は投資の収益貢献開始で営業利益は380億円(今期推定比13.4%増)と2ケタ成長に回帰すると予想。トヨタ自動車 <7203> の「カローラ」や「クラウン」などフルモデルチェンジを迎える新車の年間フル寄与も見込まれている。

■サンリオ <8136>  1,997円 (+42円、+2.2%)

サンリオ <8136> が4日続伸。18日、21年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表しており、最終年度に連結営業利益100億円(18年3月期57億3400万円)を目指すとしていることが好感された。「ソーシャルコミュニケーションギフトビジネスの会社として戦略的なグローバル企業に変革する」ことを方針としており、マーケティング機能の強化・再整備や、サンリオ初のアニメ・デジタル事業の確立、顧客接点としての物販事業の再構築、成長領域である中国市場への注力などを行うとしている。

■ネットワンシステムズ <7518>  1,856円 (+37円、+2.0%)

ネットワンシステムズ <7518> が3日続伸。好決算発表を受け4月27日にマドを開けて買われた後、利益確定売りをこなしていたが、1800円近辺の売り物をこなし再浮上。年初来高値1918円クリアを視野に捉えている。ネットワーク構築に強みを持ち、ソリューションサービスの提供や、企業向けにネットワークやクラウドに関しての研修・講習も手掛けている。次世代通信規格「5G」のインフラを前倒しで進める動きが世界的に強まっており、そのなか同社は世界最大のコンピューターネットワーク機器開発会社であるシスコシステムズの商品を取り扱うほか、NTTドコモ <9437> との取引関係も厚く、5G関連の有力株として頭角を現している。19年3月期は前期比33.5%営業増益の110億円を計画している。

■コタ <4923>  1,626円 (+29円、+1.8%)

コタ <4923> が続伸。17日、発行済み株式数の3.50%にあたる65万株(金額で9億6525万円)を上限に自社株TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。公開買い付け期間は5月18日から6月14日まで。買い付け価格は1485円。筆頭株主の英和商事が保有株の一部を売却する意向を示したことに対応する。

■NTN <6472>  528円 (+9円、+1.7%)

NTN <6472> が6日続伸。17日の取引終了後、21年3月期を最終年度とする新たな中期経営計画を発表しており、最終年度に売上高8000億円(18年3月期7443億7200万円)、営業利益570億円(同396億800万円)を目指すとしたことから、意欲的な中計との評価が高まったようだ。基盤技術・商品の強化として駆動領域のトップメーカーを目指すほか、自動車電動化に対応した商品展開として、世界初のインホイールモータ搭載EV(電気自動車)の量産化に向けて中国EVメーカーと技術ライセンス契約を締結するなどしており、新たな領域への展開にも注力するとしている。

■資生堂 <4911>  8,092円 (+114円、+1.4%)

資生堂 <4911> 、オリエンタルランド <4661> がいずれも4日ぶり反発に転じたほか、星野リゾート・リート投資法人 <3287> [東証R]、和心 <9271> [東証M]、ぐるなび <2440> などインバウンド関連株が買いを集めた。17日発表された4月の訪日外国人数は前年同月比12.5%増の290万700人と単月での過去最高を記録、また4月25日時点で、過去最速の累計1000万人突破となった。これを受けて、訪日客消費で業績寄与が見込める銘柄群に買いを呼び込む形となった。

■第一生命HD <8750>  2,307円 (+27.5円、+1.2%)

第一生命ホールディングス <8750> の上値指向が目立つ。18日で7日続伸、2月7日以来約3ヵ月半ぶりに2300円台を回復してきた。M&A戦略を進め米国など海外事業が収益拡大に貢献している。米国では直近、10年債利回りが3.12%まで上昇し金利上昇トレンドが鮮明となってきた。30年債利回りも同様に上昇基調を強めていることから、同社が重心を置く米国事業での運用環境の改善が一段と意識される状況にあり、株高を後押ししている。PBR0.7倍と株価指標面でも割安感がある。

※18日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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