前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年4月4日 5時20分

■ピーエイ <4766>  306円 (+60円、+24.4%) 一時ストップ高

ピーエイ <4766> [東証2]が急反騰。「改正出入国管理法」が施行された週明け1日に外国人材関連の有力株として物色人気が集中、売買高を急増させ取引時間中に28%高に買われた。同社はベトナム人材へのアプローチで先駆、既に現地に法人2社を設立して積極的な人材育成・活用を進めている。株価は急騰習性があり、3月入ってから100円台後半を上放れて同月5日に350円の高値まで一気に買い進まれた経緯がある。

■Jマテリアル <6055>  1,557円 (+128円、+9.0%)

東証1部の上昇率3位。ジャパンマテリアル <6055> が大幅高で4連騰と気を吐いている。直近5日・25日移動平均線もゴールデンクロスを示現しており、上値指向の強さを反映している。ここにきて市況底入れ期待から半導体製造装置関連や半導体シリコンウエハーメーカーなどの株価が総じて上昇指向を強めているが、この流れは半導体向け特殊ガスを手掛ける同社にもフォローの風となっている。足もとの業績は好調で、IoT普及を背景としたデータセンターや車載向けなどで需要を取り込んでおり、19年3月期営業利益は前期比31%増の77億円を見込んでいる。

■ツガミ <6101>  976円 (+74円、+8.2%)

東証1部の上昇率5位。ツガミ <6101> が4連騰、オークマ <6103> 、東芝機械 <6104> 、牧野フライス製作所 <6135> 、DMG森精機 <6141> なども軒並み連日の上値追い態勢にあり、工作機械株が異彩を放っている。直近発表された中国の3月PMIなどの経済指標が改善色を示し、中国政府の景気刺激策が奏功したとの見方が強まっている。これが中国向け売上比率の高い工作機械セクターの株価を押し上げる背景にあるようだ。中国では5Gサービス本格化を控え通信大手が関連投資を積極化しており、そのなか部品加工で必須の工作機械需要が増加するとの思惑が株価を刺激している。

■三社電機 <6882>  974円 (+71円、+7.9%)

三社電機製作所 <6882> [東証2]が3連騰。パナソニック <6752> 系で半導体モジュールや電源デバイスを展開。中国向け依存比率が高く、同国の景気減速が株価の重荷となっていた。しかし、直近の中国の経済指標が景気の底入れを示唆しているほか、米中貿易協議も合意に向け進展しているとの観測が強まっており、中国関連株に幅広く買い戻しが流入、同社もその流れに乗っている。同社ではリチウムイオン電池素材メーカー向けの銅箔用電源を手掛けており、リチウムイオン電池が世界的な電気自動車(EV)シフトの動きに合わせ需給逼迫するなか、追い風が意識されている。主力の電源機器部門は、このリチウムイオン電池素材メーカー向けが来期も収益貢献する公算が大きい。

■KLab <3656>  910円 (+66円、+7.8%)

東証1部の上昇率8位。KLab <3656> が急反発。中国でテレビやゲームなどを監督する国家新聞出版広電総局が2日、新たに認可した輸入ゲーム30本のリストを公開し、なかに同社の「キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~」が含まれていると伝わったことが好感された。中国当局では青少年への悪影響の懸念などを理由として、新作ゲームの販売認可審査を18年3月から凍結していた。なお、「キャプ翼」のほか、日本ファルコム <3723> の「英雄伝説」なども含まれているとされており、日本ファルコムも急騰している。

■BBSec <4398>  2,027円 (+145円、+7.7%)

ブロードバンドセキュリティ <4398> [JQ]が急反発。前引け後に、ベトナム及びカンボジアの企業から、クレジットカードセキュリティーの監査・コンサルティングサービスを受注したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。ロッテ・カードが全額出資するファイナンス会社ロッテ・ファイナンス・ベトナム社と韓国最大手の一つKB国民カードのカンボジア進出企業であるKBテハン・スペシャライズド・バンク社からPCI DSS(ペイメントカード業界データセキュリティー基準)準拠のためのコンサルティングサービスや準拠証明書を発行するためのオンサイト評価サービス、PCI DSS準拠および維持に必要な脆弱性診断サービスを受注したという。同社では今回の受注を契機とし、今後もAPAC(アジア・太平洋)エリアの営業活動を強化するとしている。

■三益半導 <8155>  1,682円 (+93円、+5.9%)

三益半導体工業 <8155> が3連騰。岩井コスモ証券は2日付で、同社への投資判断「A」を継続した。目標株価は2400円から2370円へ微調整した。株価は昨年12月の安値から切り返しているものの、評価不足という見方は変わらず水準訂正余地は大きいとみている。半導体メモリの生産調整でプライム(新品)ウエハー事業は高原状態となっているが、今下期には再加速するとみている。短期的には、加工賃が改定された再生ウエハー事業が踊り場のプライムウエハー事業をカバーする展開を予想している。第4四半期(3-5月期)は設備の定期修理があり例年利益が落ち込むが、1月から再生ウエハーの加工賃が改定されたことによる業績の上振れを見込む。同証券では、19年5月期営業利益は会社計画の54億5000万円に対して56億5000万円(前期比26%増)になるとみている。

■ファストリ <9983>  54,620円 (+2,820円、+5.4%)

ファーストリテイリング <9983> が急反発。2日の取引終了後に発表した3月の国内ユニクロ売上高速報で、既存店売上高が前年同月比4.5%増と2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。3月はUT、スウェット、春物アウターなどの春夏商品の立ち上がりが好調だったことが寄与した。なお、前年に比べて休日が1日多かった影響などで客数が同10.1%増となり、客単価は同5.1%減だった。

■ショーケース <3909>  733円 (+33円、+4.7%)

ショーケース <3909> が大幅反発。2日の取引終了後、バルクホールディングス <2467> [名証C]と業務提携し、第1弾としてバルクHDグループ会社のCELとの協業で、機械学習・AIを活用した脆弱性診断サービス「ZEIJAX」の提供を開始したと発表しており、これが好感された。ZEIJAXは、WebサイトやWebアプリケーション、スマートフォンアプリケーションを対象に、高品質で高速な脆弱性診断及びペネトレーションテストを行うサービス。セキュリティー診断に機械学習・AI・RPAを活用し、グローバルで収集される脆弱性データや脅威情報と、3800万回以上のWebサイトに対するセキュリティー診断で培われたアルゴリズムを活用しつつ、ホワイトハッカー(サイバーセキュリティー技術者)による誤検出ゼロの品質保証が付与された診断報告書を提供するとしている。

■アダストリア <2685>  2,527円 (+112円、+4.6%)

アダストリア <2685> が大幅反発。2日の取引終了後に発表した3月度の国内月次売上高で、既存店売上高が前年同月比8.2%増と2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前月から継続して春物商品が順調に売り上げを伸ばしたことに加えて、休日が前年に比べて1日多かったことが寄与した。アイテム別では、ブランド横断の販促キャンペーンを展開したトレンチコートをはじめとする軽アウターや、ワンピース、スカートなどが売り上げの中心となった。なお、全店売上高は同5.9%増だった。

■アンリツ <6754>  2,133円 (+84円、+4.1%)

アンリツ <6754> が切り返し、2100円台を回復。3月4日に2379円の年初来高値をつけてからは調整を余儀なくされていたが、時価は売り物が途切れ値ごろ感からの押し目買いや空売り買い戻しが優勢。ゴールドマン・サックスなど外資系機関投資家の空売り残が積みあがっていたが、目先ショートカバーを誘発する流れにある。韓国の通信大手KTが5Gの消費者向けサービスを5日に開始することを発表、スマートフォン対応の5G通信は世界初ということもあって注目度も高い。これが、通信計測器で海外向け実績が高いアンリツの株価にも刺激材料となっている。

■ジーンズメイト <7448>  430円 (+16円、+3.9%)

ジーンズメイト <7448> が大幅反発。2日の取引終了後に発表した3月度の売上高速報で、既存店売上高は前年同月比1.1%減と4ヵ月ぶりに前年実績を下回ったが、市場の反応は限定的のようだ。2月から引き続きナショナルブランド(NB)のカットソーや、帽子・バッグなどの服飾雑貨は好調に推移したものの、前年に比べて気温の低い日が多かったことから全体的に春夏商品の伸びが見られなかった。なお、19年3月期通期では、既存店売上高は前期比2.8%増となった。

■ナルミヤ <9275>  1,271円 (+46円、+3.8%)

ナルミヤ・インターナショナル <9275> が大幅反発。2日の取引終了後に発表した3月度の月次売上概況で、既存店売上高は前年同月比4.6%増と5ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。3月は、軽アウターやトップスなど春物アイテムが堅調に推移。チャネル別ではショッピングセンターやEコマース、アウトレットなどが好調だった。同時に、集計中の19年2月期単独業績について、売上高が298億200万円から297億円(前の期比10.2%増)へ、営業利益が17億6700万円から16億2500万円(同15.7%増)へ、純利益が18億7900万円から18億200万円(同2.4倍)へ下振れて着地したようだと発表した。第2四半期における大雨・台風などの天候不順とそれに伴う直営店舗の臨時休業などの気候要因に加えて、消費者の低価格志向や特にジュニア世代を中心とした百貨店離れにより、百貨店ブランドの業績が予想を大きく下回ったことが要因としている。また、期末における棚卸商品評価損の計上などにより売上総利益が計画に対してマイナスになったことも響いた。

※3日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.