来週の株式相場見通し=米中貿易交渉の進展見極め、期待先行の買いに警戒感も

市況
2019年4月5日 17時14分

来週(8~12日)の東京株式市場は、米中貿易交渉の進展を見極めるなかで、米株式市場の動向に左右されることになりそうだ。米トランプ大統領が、米中貿易交渉について「4週間以内に発表する可能性がある」と述べた路線に沿って、合意に向けた内容が明らかになれば、NYダウ平均株価の最高値2万6828ドル(18年10月3日終値)に接近し、日経平均株価も連動して堅調な推移が想定される。ただ、米国株には急ピッチな上昇による高値警戒感があることも事実で、米中交渉進展期待が少しでも削がれるとの印象となれば、日米株式相場ともに調整となる懸念もある。来週の日経平均の想定レンジは2万1400~2万2200円とする。

市場関係者からは「現地4日の米株式市場と、きょうの東京株式市場では、市場参加者のあいだに“米中貿易交渉の合意が近い”との認識が浮上し、株価もこれをかなり織り込んで上昇しているようだ。特にNYダウ平均株価は最高値に接近する強調展開で推移しているだけに、合意に達した場合でもその内容が期待外れと受け止められた場合には、売り優勢に転じるケースもあり得る。日経平均は、3月4日につけた取引時間中の年初来高値2万1860円39銭に接近してきたことで、戻り売りが出やすくなっている」との見方が出ていた。

日程面では、2月の国際収支、3月の消費動向調査、3月の景気ウォッチャー調査(8日)、3月の国内企業物価指数、2月の機械受注、黒田日銀総裁が信託大会で挨拶(10日)、3月のマネーストック、3月の都心オフィス空室率(11日)、オプションSQ(12日)に注目。

海外では、米2月の製造業受注(8日)、ECB定例理事会(ドラギ総裁が会見)、米3月の消費者物価指数、米3月の財政収支、3月19・20日開催分のFOMC議事録(10日)、中国3月の消費者物価・生産者物価、米3月の生産者物価(11日)、G20財務相・中央銀行総裁会議(11~12日)、中国3月の貿易収支、米3月の輸出入物価(12日)が焦点となる。(冨田康夫)

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

最終更新日:2019年04月05日 19時02分

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