今週の【早わかり株式市況】大幅反発、景気減速懸念後退と米中協議合意期待で買い優勢

市況
2019年4月6日 6時40分

■今週の相場ポイント

1.日経平均は大幅反発、景気減速懸念後退と米中協議の合意接近観測が追い風

2.中国の3月PMIなど経済指標の好転を受け、投資家心理が強気優勢に傾く

3.海外ヘッジファンドの先物買い戻しや現物株への実需買いで上値追い基調

4.NYダウ が半年ぶりの高値圏に浮上、リスクオン環境で進む円安も支援材料

5.半導体関連の戻り顕著で地合い改善、週末は薄商いも上値指向を印象づける

■週間 市場概況

今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比601円高(2.84%高)の2万1807円と大幅反発した。

今週のポイントは週を通じて米中貿易協議の進展・合意に対する期待と米中の経済指標好転による景気減速懸念の後退、さらに半導体関連株の戻りが顕著となったこと、この3つが挙げられる。日経平均は心理的なフシ目である2万1500円を突破しただけでなく、週末5日には2万1800円台まで上値を伸ばし、3月4日のザラ場高値2万1860円奪回を目前に捉える場面があった。

名実ともに4月新年度入りとなった1日(月)は前週末の米株高に追随して日経平均は300円を超える上昇をみせた。中国の3月製造業PMIが5ヵ月ぶりにフシ目の50を上回るなど光明が見えたことが市場心理を強気に傾けた。2日(火)は朝高後に利食われ小休止となったものの下げ幅はわずかに3円。そして3日(水)は改めて上値を指向し200円を超える上昇となった。海外ヘッジファンドとみられる先物への買い戻しに加え、現物株への実需買いも観測され始めている。4日(木)は目先筋の利食い圧力に抗えず、朝方は買い優勢で始まった後に値を消す展開。しかし、それでも大引けは小幅プラス圏で着地する足腰の強さをみせた。5日(金)はNYダウ が前日に半年ぶりの高値圏に浮上したことや一段と進む円安も味方につけて強調展開を継続。米3月の雇用統計発表を目前に控え、売買代金2兆円割れとなり、エネルギー不足から上値の重さは拭えなかったが、日経平均が緩む場面ではすかさず押し目買いが入るなどトレンドが上向きであることを印象づけている。

■来週のポイント

昨日のNYダウは3日続伸しており、来週も米中貿易協議の合意期待や世界景気減速懸念の後退を追い風に、上値は重いながらも下値を切り上げる展開が期待される。3月4日の高値2万1860円を上抜ければ上昇に弾みがつく可能性がある。

重要イベントとしては、国内では10日朝に発表される2月機械受注や同日に公表される次世代無線システム「5G」の電波割り当てが注目される。海外では10日に行われるドラギECB総裁の記者会見や11日-12日に開催されるG20財務大臣・中央銀行総裁会議のほか、12日発表の中国3月貿易収支や同日に迎える英議会がEU離脱案を承認しない場合の離脱期限に注視が必要だろう。

■日々の動き(4月1日~4月5日)

【↑】   4月 1日(月)―― 大幅続伸、中国景気減速懸念が後退し買い優勢

日経平均 21509.03( +303.22)  売買高14億1919万株 売買代金 2兆4846億円

【↓】   4月 2日(火)―― 3日ぶり小反落、朝高後値を消しマイナス圏で着地

日経平均 21505.31(  -3.72)  売買高13億4353万株 売買代金 2兆3336億円

【↑】   4月 3日(水)―― 反発、米中貿易協議合意への期待で上げ幅拡大

日経平均 21713.21( +207.90)  売買高12億9207万株 売買代金 2兆4166億円

【↑】   4月 4日(木)―― 小幅続伸、輸出株を中心に買い先行も後場伸び悩む

日経平均 21724.95(  +11.74)  売買高12億2051万株 売買代金 2兆1147億円

【↑】   4月 5日(金)―― 3日続伸、NYダウ上昇や円安を好感し買い継続

日経平均 21807.50(  +82.55)  売買高11億3774万株 売買代金 1兆9652億円

■セクター・トレンド

(1)全33業種中、25業種が上昇

(2)郵船 <9101> など海運、住友鉱 <5713> など非鉄、コマツ <6301> など機械といった景気敏感業種が軒並み急伸

(3)ソニー <6758> など電機、日産自 <7201> など自動車といった輸出株も大幅高

(4)三菱UFJ <8306> など銀行、東京海上 <8766> など保険といった金融株が買い戻された

(5)三井不 <8801> 、菱地所 <8802> など不動産株は続落

(6)JR東海 <9022> など陸運、JT <2914> など食料品といったディフェンシブ株は売られた

■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数上位5テーマ)

1(1) 5G ────── 韓国や米国での消費者向けサービス開始が刺激

2(3) 元号関連 ─── 新元号は「令和」! 新時代幕開けで「投資マネーが向かう株・総検証」

3(2) 人工知能(AI)

4(82) セルフレジ ── 前週82位から急浮上、ローソンが全店で導入との報道きっかけに人気再燃

5(8) キャッシュレス決済

※カッコは前週の順位

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.