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2019年5月13日 19時30分
特集

令和効果で復活の季節到来、薫風に乗る家電量販店&百貨店株を狙え <株探トップ特集>

―令和の慶祝ムードが消費マインド刺激、「セル・イン・メイ」吹き飛ばす有望株目白押し―

慶祝ムードに包まれるなか、令和時代がスタートした。ここ、いまひとつ冴えない消費動向を受けて小売り関連の株価は総じて低空飛行を続けるが、今後“令和効果”が消費意欲を喚起するとのポジティブな見方もある。また、10月には消費増税を控えるなか、同月の祝日となる22日には即位礼正殿の儀が行われる。世界各国から要人を迎え、天皇、皇后両陛下のパレードなども予定されている。まだまだ続きそうな慶祝ムードが消費増税による景気沈滞ムードを吹き飛ばしてくれることを期待する向きも少なくない。「景気の気は気持ちの気」の例えもあり、新時代の風に乗る小売り関連銘柄の動向を追った。

●蚊帳の外の小売り関連

先んじて株式市場で“改元関連”として注目を集めたのが、10連休に絡み海外旅行が増加するとの予想からエイチ・アイ・エス <9603> など旅行関連だった。また、平成最後の「駆け込み婚」に始まり、新元号の「元年婚」需要が期待されるワタベウェディング <4696> などのブライダル関連の一角にも矛先が向かった。実際、令和元年に結婚しようという多くのカップルが役所に婚姻届けを出す姿が、テレビなどでも話題になった。

結婚増加思惑からの連想買いで、新生活用品の需要拡大をにらみ家電量販店、インテリア・家具に関連する銘柄にも物色が波及しそうなところだが、ここに景気後退ムードが影を落とす。弱含むさまざまな経済指標が日本経済の景気後退期入りを匂わせたことに加え、10月には8%から10%への消費増税が予定されていることもあり、小売り関連株は物色の蚊帳の外にある状況だ。

●下値模索の百貨店株だが……

百貨店株も下値を探る展開が続いている。消費増税による影響など消費意欲の低迷を不安視する国内事情だけではなく、一時インバウンド銘柄の代表格として脚光を浴びただけに、米中貿易摩擦が先鋭化するなか中国経済の先行きに暗雲が漂っていることも、懸念材料として捉えられているようだ。

ただ、史上初となる10連休など令和効果もあり5月度の売り上げに期待する声も少なくない。また今後も続く即位に伴う皇室行事による慶祝ムードの継続、更には令和時代最初の新年を迎えることも年末年始のセールには好影響を与えそうだ。

高島屋 <8233> では「10連休ということもあり、当然のことながら悪い状況ではなかった。慶祝ムードが続くことも、良い影響を与えると考えている」(広報・IR室)という。同社は4月8日取引終了後に20年2月期の連結業績予想を発表。営業利益が前期比16.3%増の310億円、純利益は同21.6%増となる200億円と2ケタ営業増益を見込んでいるが、営業利益で市場予想に届かないこともあり、調整局面が続いている。今期は、日本橋高島屋S.C.やサイアムタカシマヤの通年寄与が業績を押し上げる。消費増税の影響などを織り込むものの、改装効果やインバウンド需要も貢献し吸収するとしている。

また、三越伊勢丹ホールディングス <3099> は8日大引け後に発表した19年3月期連結決算は、営業利益が前の期比19.7%増の292億2900万円、最終損益は134億8000万円(前の期9億6000万円の赤字)と黒字転換した。また、20年3月期は営業利益が前期比2.6%増の300億円、純利益は同3.9%増となる140億円となる見通しだ。

高島屋が4月度の店頭売上速報で3ヵ月ぶりに前年実績を下回り、三越伊勢丹HDも既存店売上高が同3.0%減と2ヵ月ぶりに前年実績を下回るなか、エイチ・ツー・オー リテイリング <8242> は全店合計売上高が同1.0%増と3ヵ月連続で前年実績を上回ったものの反応薄で、こちらも下値模索が続く状況となっている。調整局面が続く百貨店株だが、令和効果の恩恵を受け反騰態勢をとることができるのか、注目場面が続く。

●“元年婚”増加で消費に喝!

ここに興味深いレポートがある。昨年5月に第一生命経済研究所が発表した「元年婚・元年ベイビーは増えるか~新元号効果を考える~」と題したもので、2000年のミレニアム効果を取り上げ「2000年を記念の年として結婚する人が急増した。2000年の婚姻数は、前年比4.7%増と過去20数年間で最も大きく伸びた」と指摘。更に「次の2001年は1977年以来の最高水準となる。2000年に結婚したいと思って婚活を始めた人は、2001年にも多く結婚したということだろう」と分析している。ただ、「2000年に婚姻数が前年比4.7%伸びたことを、2019年にそのまま当てはめるのは過大評価だろう」とするものの、「0.8%程度の伸び」を予想している。

仮に結婚増加による新生活需要が発生した場合、特に家電量販店、インテリア・家具などを扱う小売り関連には恩恵を与える。

3月28日に発表された「新婚生活実態調査2018(リクルートブライダル総研調べ)」によると、「インテリア・家具にかかった平均費用は28.4万円で、前年調査より3.2万円減少」となった一方、「家電製品にかかった平均費用は33.4万円で、前年調査と同程度」だったという。家電製品の購入先としては、3.4ポイント増加した「インターネット通販」が目を引くが、「家電量販店」も1.6ポイント増と健闘している。

また、前年より減少しているとはいえ、家電と同様に新婚生活に欠かせないインテリア・家具にも当然恩恵を与えることになる。やはり「インターネット通販」の利用が4.9ポイント増加と伸びが目立つが、「ホームセンターの家具売り場」も4.0ポイント、「インテリアショップ・家具専門店」が2.6ポイントとそれぞれ増加している。当然のことながら百貨店も新生活スタート用品の大きな購入先の一つであることを忘れてはならない。

●ケーズHD、エディオン、ビックカメラに反騰機運

令和の恩恵を受けそうな気配の家電量販店からも目が離せない。株価は百貨店同様に低迷が続いていたものの、ここにきて関連株の一角が急動意している。

先週末の10日、ケーズホールディングス <8282> がストップ高に買われ市場の注目を集めた。9日の取引終了後に発表した19年3月期連結決算で、経常利益が385億3900万円(前の期比5.1%増)となったことに加えて、20年3月期も同396億円(前期比2.8%増)を見込んでいることが好感された格好だ。同じく、9日に好決算を発表したエディオン <2730> が急反発、ノジマ <7419> にも買いの矛先が向かった。

令和効果についてビックカメラ <3048> では「長期の休日となったことで、買い物客が途切れることなく週末の水準が10日間続いた。福袋をはじめ改元に伴うさまざまな施策の効果も出ている」(広報・IR部)。また、10月の消費増税については「東京五輪を翌年に控えていることもあり、消費意欲は非常に高い状態のなかでの増税になるとみている。こうしたこともあり、(増税前の)駆け込み需要の反動減もそれほど大きくないのではないか」(同)と話す。株価は、9日に1131円まで売られ年初来安値を更新したものの翌日には全般波乱相場のなか反発。きょうは全般軟調地合いに小安かったが、出直り期待が高まっている。

またコーナン商事 <7516> 、ケーヨー <8168> 、島忠 <8184> などホームセンターにも令和の恩恵を期待。株価は調整を続けるが、値ごろ感もあり、そろそろ目を配っておきたいところだ。

「セルインメイ(5月に売れ)」の相場格言の如く、世界経済の荒波に翻弄される株式市場だが、日本には新時代の薫風が吹いている。そろり、小売り関連株の反攻機運に期待が高まる。

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