来週の株式相場戦略=FOMCを注視、好業績内需株に物色シフトも
来週の東京株式市場は、30~31日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)を経て、次の方向性を探る展開となりそうだ。想定レンジは2万1550~2万1850円を見込む。
今週は半導体株の上昇などを背景に25日には、一時2万1823円と5月初旬以来、2カ月半ぶりの高値をつける場面があった。来週のポイントは31日に結果が発表となるFOMCだ。一時、囁かれた0.5%利下げの可能性は減り、0、25%の利下げで落ち着きそうな気配だ。そのなか、年後半に向け利下げ姿勢を強めるかどうかがポイントとなる。それだけに、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言が注目される。FOMC後は週末8月2日に米7月雇用統計が発表される。1日の米7月ISM製造業景況感指数への関心も高い。
国内ではFOMCに先立ち29~30日に日銀金融政策決定会合が開催されるが、金融政策は現状維持とみる声が多い。来週は、国内外企業の決算発表が続く。米国では30日のアップル決算への関心が高く、同日に発表されるアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)なども注目されよう。
日本企業では、29日のコマツ<6301>やファナック<6954>、30日の任天堂<7974>やソニー<6758>、アンリツ<6754>、31日のNEC<6701>、村田製作所<6981>、野村ホールディングス<8604>、8月1日の伊藤忠テクノソリューションズ<4739>やTIS<3626>、2日のトヨタ自動車<7203>や三井不動産<8801>、伊藤忠商事<8001>などが注目される。
今週は、アドバンテスト<6857>などの半導体株の急騰が市場の話題となったが、同時に富士通<6702>や野村総合研究所<4307>などITサービス系企業の業績の底堅さも関心を集めた。NTTデータ<9613>や日本ユニシス<8056>のような成長が見込める内需系好業績銘柄に物色対象がシフトすることもあり得るだろう。(岡里英幸)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)
最終更新日:2019年07月26日 17時35分