前場に注目すべき3つのポイント~原油上昇は資源・エネルギー株への見直し材料に

市況
2020年4月6日 8時45分

6日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:原油上昇は資源・エネルギー株への見直し材料に

■前場の注目材料:アダストリア、20/2営業利益79.2%増、21/2未定

■大日住薬<4506>愛媛大とマラリア伝搬阻止ワクチン、5億円の助成獲得

■原油上昇は資源・エネルギー株への見直し材料に

6日の日本株市場は、不安定な相場展開が続きそうである。3日の米国市場では、NY

ダウが360ドル安だった。米労働省が発表した3月雇用統計は、非農業部門雇用者数が7

0.1万人減となった。減少は2010年9月以来、失業率も4.4%と予想以上の上昇となった

ことが嫌気された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円安の17675円。円相場は1ド

ル108円50銭と、先週末からはやや円安に振れて推移している。

米雇用統計の悪化は想定されていたが、予想以上の悪化であり、景気の落ち込みが

当初考えられていた以上に長期化するともみられている。新型コロナウイルスの感染

拡大が続く中、日本においても東京都で1日あたりの新規感染者数が最多を更新するな

ど厳しい状況が続いており、政府内で緊急事態宣言が発動されるとみられていること

は、物色を手控えさせる要因になる。

ただし、「ロックダウン」(都市封鎖)のような強制力は持っていないため、社会

インフラ分野は動くため、アルゴによって売り仕掛け的な動きが強まるようなら、押

し目拾いのスタンスも出てきそうである。まずは、緊急事態宣言直後の市場反応を見

極めることになりそうである。

物色としては、再び食料品の買い占めなどの動きが強まる可能性もあり、引き続き

新型コロナウイルスに関連して需要が高まるとみられているセクターや企業へ値幅取

り狙いの資金が集中することになりそうだ。そのほか、ロシアのプーチン大統領は3

日、原油の生産量削減について、協調減産に前向きな姿勢を示した。原油価格は42ド

ル前後の水準が心地良いとも語ったようであり、資源・エネルギー株への見直し材料

になりそうである。

日経平均は下降する25日線のほか、直近では5日線に上値を抑えられている。テクニ

カル的な反応は期待しづらいところではあるが、これらの抵抗線を突破してくるよう

であれば、センチメントも改善をみせてくるだろう。こちらも、シグナル好転を見極

める流れが続きそうである。

■アダストリア、20/2営業利益79.2%増、21/2未定

アダストリア<2685>は2020年2月期決算を発表。営業利益は前期比79.2%増の128.85億円だった。「グローバルワーク」など基幹ブランドが好調だったほか、在庫を適正化し値引き販売を抑えた効果が出た。ただ、21年2月期の業績見通しは新型コロナウイルスの収束のメドが立たないため未定としている。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(17820.19、+1.47)

・1ドル108円40-50銭

・VIX指数は低下(46.80、-4.11)

・米原油先物は上昇(28.34、+3.02)

・米長期金利は低下

・日銀のETF購入

・日米欧の大型財政出動

・株安局面での自社株買い

・来期の業績回復期待

・大日住薬<4506>愛媛大とマラリア伝搬阻止ワクチン、5億円の助成獲得

・日産自<7201>米で医療物資製造、病院などに寄贈

・TPR<6463>CNT活用で新事業、導電助剤など実用化

・トヨタ自<7203>トヨタ・中部電など、再生エネ発電事業組合を設立

・千代化建<6366>シンガポールで水素事業、三菱商事などと協力

・KDDI<9433>携帯3社、学生の通信費負担軽減、遠隔授業を勘案

・三井化学<4183>不織布の設備増強検討、欧米「マスク」習慣化見据え

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・特になし

<海外>

・特になし

《SF》

提供:フィスコ

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