話題株ピックアップ【昼刊】:ブシロード、UTグループ、日立

注目
2020年6月1日 11時38分

■曙ブレーキ工業 <7238>  241円  +50 円 (+26.2%) ストップ高   11:30現在  東証1部 上昇率トップ

曙ブレーキ工業<7238>が急反騰、ストップ高に買われている。5月29日取引終了後に発表した20年3月期の連結経常損益は11億2100万円の黒字(前の期は28億800万円の赤字)に浮上して着地。従来予想の4億円の黒字を大幅に上回っており、これを好感する買いが向かっている。北米や中国向けの大幅な受注減少で売上高は2割減少したものの、日本での固定費削減や北米での人員適正化、経費削減などの構造改革効果で採算は大きく改善した。また、非開示としていた最終損益は取引金融機関からの債務免除益560億円などを計上したことで、248億5500万円の黒字(前の期は182億6400万円の赤字)となった。なお、21年3月期の業績見通しについては配当(無配)以外は開示しなかった。

■トリケミカル研究所 <4369>  11,880円  +1,190 円 (+11.1%)  11:30現在  東証1部 上昇率5位

トリケミカル研究所<4369>は大幅続伸。29日の取引終了後、第1四半期(2~4月)連結決算を発表しており、売上高22億8700万円(前年同期比10.3%増)、営業利益7億1300万円(同21.8%増)、純利益8億6400万円(同21.9%増)と大幅増益となり、これが好感されている。5GやIoTなどによる半導体市場の中長期的な成長が見込まれるなか、日本・台湾・韓国を中心とする東アジア地域の需要増加に対応すべく、生産設備の導入や人員増強など体制の強化と効率化に取り組んだことが奏功した。なお、21年1月期通期業績予想は、売上高91億5000万円(前期比10.7%増)、営業利益23億7000万円(同1.9%増)、純利益29億4000万円(同横ばい)の従来見通しを据え置いている。

■ユニバーサル <6425>  2,311円  +201 円 (+9.5%)  11:30現在

ユニバーサル<6425>がカイ気配スタートで急反発している。5月29日取引終了後に発表した20年12月期第1四半期(1~3月)の連結経常損益が29億1400万円の黒字(前年同期は44億8600万円の赤字)に浮上して着地しており、これを好感する買いが向かっている。人気パチスロ機「バジリスク絆」の後継機投入などで遊技機事業の販売台数が急増し、売上高は前年同期比80.1%増の407億7000万円に拡大した。統合型リゾート事業で計上した営業損失を吸収し、大幅黒字を達成したことが好材料視されたようだ。

■ブシロード <7803>  2,558円  +213 円 (+9.1%)  11:30現在

ブシロード<7803>は大幅続伸。前週末29日の取引終了後、IGポート<3791>100%子会社で、電子コミックの配信サービス「マンガドア」を運営するリンガ・フランカの株式の50.0%を6月1日付で取得し、持ち分法適用関連会社化すると発表したことが好感されている。今回の資本提携は、グループはメディアミックス機能を拡充し、重点領域であるデジタル領域を強化することが目的。また、この提携を皮切りにリンガ・フランカの親会社であるIGポートと協調を図るとしている。取得価額は1億5000万円。なお、20年7月期業績への影響は軽微としている。

■UTグループ <2146>  2,185円  +165 円 (+8.2%)  11:30現在

UTグループ<2146>が4日ぶりに急反発している。同社はきょう、日立製作所<6501>のグループ会社である水戸エンジニアリングサービス(茨城県ひたちなか市)の全株式を取得し、子会社化すると発表。日立グループとの関係強化や技術者派遣領域の拡大につながるとして材料視されているようだ。水戸エンジニアリングサービスは、エレベーターやエスカレーターの設計・製造業務、支援及び据え付け前の事前組み立て作業ならびに据え付け工事などの高い技術を要するエンジニア派遣・請負業務を行っている企業。取得価額は非公表で、株式譲渡実行日は7月1日を予定している。また同社は5月29日取引終了後に、みずほ銀行や三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、横浜銀行からの借り入れにより計50億円の資金調達を実施すると発表。今後の事業展開における機動的、安定的な資金運用及び新型コロナウイルスの影響による市場環境の変化に備え、財務基盤の安定化を図ることを主な目的としており、借入実行日はいずれも6月30日となっている。

■洋缶HD <5901>  1,230円  +84 円 (+7.3%)  11:30現在

東洋製罐グループホールディングス<5901>が大幅反発している。前週末29日の取引終了後、アルミ飲料用缶を増産すると発表しており、これが好感されている。アルコール飲料向けのアルミ缶の需要が拡大していることを受けて、傘下の東洋製罐の石岡工場(茨城県石岡市)のアルミ缶製造設備を約120億円をかけて増設するという。新設備は21年4月以降順次稼働する予定。なお、21年3月期業績への影響はないとしている。同時に発表した20年3月期連結決算は、売上高7908億1400万円(前の期比0.3%減)、営業利益272億7100万円(同7.2%増)、最終損益5億2000万円の赤字(前の期202億6200万円の黒字)となった。包装容器関連機械設備やパウチなどのプラスチック製品の販売が増加したが、機能材料などの販売が減少した。ただ、原材料はエネルギー価格が下落したことから、営業利益は増益を確保した。なお、21年3月期業績予想は、売上高7800億円(前期比1.4%減)、営業利益220億円(同19.3%減)、最終利益180億円の黒字を見込んでいる。

■Genky <9267>  3,015円  +174 円 (+6.1%)  11:30現在

Genky DrugStores<9267>が3日続伸し、新値追いとなっている。同社は5月29日取引終了後に、5月度の月次営業速報を公表。既存店売上高は前年同月比27.0%増となり、5カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されているようだ。既存店のうちR店(標準化された300坪のレギュラー店)は同34.0%増、大型店は同20.6%増に伸長した。なお、全店ベースの売上高は同40.4%増だった。

■エンプラス <6961>  2,430円  +129 円 (+5.6%)  11:30現在

エンプラス<6961>が大幅反発している。前週末29日の取引終了後、上限を20万株(発行済み株数の1.62%)、または5億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感されている。取得期間は6月1日から9月30日までで、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするのが目的としている。同時に、DNAチップ研究所<2397>との資本・業務提携を解消した。両社は14年12月から資本・業務提携関係にあったが、協業を通じて一定の成果が得られたと判断した。また、資本提携の解消に伴い、保有しているDNAチップ株84万8000株(発行済み株数の16.48%)を順次、市場売却する予定としており、売却益への期待感も買いにつながっているようだ。

■USENHD <9418>  1,389円  +71 円 (+5.4%)  11:30現在

USEN-NEXT HOLDINGS<9418>が大幅続伸している。この日、傘下のUSENが、フードデリバリーサービスUber Eats(東京都渋谷区)とレストランにおける業務効率化支援で業務提携したと発表しており、これが好感されている。今回の提携では、USENが提供するPOSレジサービス「UレジFOOD」とUber Eatsのシステム連携や、双方が運営する業務支援サービスの営業連携を行うという。これに伴い、USENが顧客に提供しているPOSレジアプリとUber Eats端末を連動させるほか、顧客の相互紹介を行い、店舗の負担軽減や両社の加盟店の拡大につなげるとしている。

■日立製作所 <6501>  3,564円  +109 円 (+3.2%)  11:30現在

日立製作所<6501>が反発、寄り付きはカイ気配で始まる展開となり、5月28日につけた戻り高値3620円に迫る場面があった。その後は上値が重くなり伸び悩んでいるが、目先筋の売り物をこなし頑強な値運びを続けている。同社が5月29日に発表した21年3月期の業績予想は最終利益段階で前期比3.8倍の3350億円を見込んでおり、これをポジティブ視する買いが優勢となっている。前20年3月期の最終利益は前の期比61%減益の875億9600万円だった。これについては新型コロナウイルスの感染拡大による自動車向けシステムの受注減少などが影響したが、株価的には織り込みが進んでいた。

■アルテリア <4423>  2,041円  +58 円 (+2.9%)  11:30現在

アルテリア・ネットワークス<4423>が高い。前週末29日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表した。上限を5万株(発行済み株数の0.10%)、または1億5000万円としており、取得期間は6月1日から6月19日まで。同社では同日、役員に対する譲渡制限付株式付与制度の導入を発表しており、これに備えて、対象者へ付与する予定の株式を市場より調達することが目的としている。

■住友林業 <1911>  1,295円  -76 円 (-5.5%)  11:30現在  東証1部 下落率7位

1日付の朝刊で「決算期変更する今期経常は150億円へ」と一部報じられたことが売り材料視された。

■ストリームM <4772>  222円  +50 円 (+29.1%) ストップ高買い気配   11:30現在

ストリームメディアコーポレーション<4772>がカイ気配で値がつかず、50円高はストップ高となる222円でカイ気配に張りついている。同社は韓流スター中心に動画や音楽配信ビジネスを展開するほか、CD販売なども手掛けている。29日取引終了後、親会社エスエム・エンタテインメントの子会社で歌手のマネジメントなどを手掛けるSMEJを吸収合併することを発表、これを材料視する買いが集中している。なお、東証は同日、ストリームMが今回の合併などに伴い20年8月1日から23年12月31日まで、実質的存続性の喪失に関する猶予期間入りの見込みがあると発表した。

■シルバエッグ <3961>  1,599円  +300 円 (+23.1%) ストップ高買い気配   11:30現在

シルバーエッグ・テクノロジー<3961>がカイ気配となっている。5月29日取引終了後に発表した20年12月期第1四半期(1~3月)の連結業績は、売上高2億9000万円(前年同期比23.9%増)、経常利益6000万円(同3.3倍)に急拡大しており、これを好感する買いが向かった。人工知能(AI)を用いたマーケティング支援ツール「リアルタイム・レコメンド・サービス」でアパレルや人材関連、電子書籍業界を中心に既存顧客の売り上げが想定以上に伸びたことが寄与。事業拡大を見据えた積極的投資に伴い、人材関連費用や通信関連費用が増加したものの、大幅増収効果で吸収した。第1四半期の経常利益は上期計画4500万円を大幅に上回っており、業績上振れは濃厚とみられる。

■FRONTEO <2158>  906円  +150 円 (+19.8%) ストップ高買い気配   11:30現在

FRONTEO<2158>の上げ足が止まらない状況となっている。前週末まで2営業日連続のストップ高と異彩人気となったが、きょうもカイ気配で水準を切り上げる展開に。前週末5月29日取引終了後、中外製薬<4519>と創薬支援AIシステムの利用についてライセンス契約を締結したことを発表、これが株価を改めて刺激する格好となった。FRONTEOの自然言語AI「コンセプト・エンコーダー」を活用したシステムが中外薬の創薬プロセスに使われることで、投資マネーの新たな買いの根拠となっている。

●ストップ高銘柄

アイロムグループ <2372>  2,788円  +500 円 (+21.9%) ストップ高   11:30現在

アプライド <3020>  3,920円  +700 円 (+21.7%) ストップ高   11:30現在

グロームHD <8938>  858円  +150 円 (+21.2%) ストップ高   11:30現在

イメージ情報開発 <3803>  526円  +80 円 (+17.9%) ストップ高   11:30現在

ワンダコーポ <3344>  682円  +100 円 (+17.2%) ストップ高   11:30現在

など、13銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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