話題株ピックアップ【昼刊】:ラクーンHD、ファナック、青森銀
■ラクーンHD <3031> 1,939円 +339 円 (+21.2%) 一時ストップ高 11:30現在 東証1部 上昇率3位
ラクーンホールディングス<3031>が前週末に続き、一時値幅制限上限の400円高はストップ高に買われた。前週、3日の取引終了後に21年4月期業績予想の上方修正を発表、営業利益はレンジ予想で従来見通しの8億1000万~9億円から11億8000万円~12億7000万円に大幅増額、上限の12億7000万円でみた場合、前期比8割増益となる。これに加え、株式需給面で買い戻しの思惑も浮上している。市場では「外資系証券経由で目先空売りが積み上がっており、このショートカバーによって踏み上げ的な相場につながったとみられる」(国内証券マーケットアナリスト)という。
■ファナック <6954> 20,665円 +1,340 円 (+6.9%) 11:30現在
ファナック<6954>が大幅反発している。きょう付の日本経済新聞朝刊が「新型コロナウイルス禍で工場での感染リスクが問題になる中、生産ラインで人間のそばで作業できるロボットの需要が高まっている」と報じており、なかで同社が6月に発売した最新機種「CRXシリーズ」を増産すると紹介していることが好感されている。記事によると、コロナ禍を機に「協働ロボット」と呼ばれる人間のそばで働けるロボットを導入し、生産性を大きく高める取り組みが相次いでいることを受けて、「CRXシリーズ」の本社工場(山梨県忍野村)での月間生産台数を21年中に現在の3倍に引き上げるという。また、同記事を受けて、三菱電機<6503>や芝浦機械<6104>もしっかりとなっている。
■青森銀行 <8342> 2,323円 +134 円 (+6.1%) 11:30現在
青森銀行<8342>、みちのく銀行<8350>がともに急伸している。5日付の日本経済新聞朝刊で、「青森県を地盤とする青森銀行とみちのく銀行で経営統合に向けた案が浮上している」と報じられており、これが好材料視されている。両行は、19年10月に包括的な提携を目指すと発表し、ATM利用手数料の相互無料提携やバックオフィス業務の共同化を進めているが、記事によると、統合まで視野に入れ、経営基盤の強化を検討するという。報道に対して両行はそれぞれ、「当行が発表したものではない。経営統合を前提とした協議は行っておらず、既に公表済みの取り組みを除いては、決定している事実はない」旨のコメントを発表している。
■MrMax <8203> 829円 +44 円 (+5.6%) 11:30現在
ミスターマックス・ホールディングス<8203>が3日ぶりに急反発している。同社は4日取引終了後に、8月度の月次売上高(速報値)を公表。既存店売上高は前年同月比16.1%増となり、8カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されているようだ。記録的な猛暑により、エアコンや扇風機、飲料などの売り上げが伸長。また、巣ごもり需要を背景に収納用品やゲーム機など住まいの快適化を図る商品に加え、キャンプやスポーツ用品など屋外レジャー用品の販売も好調だった。なお、全店ベースの売上高は前年同月比16.6%増と8カ月連続のプラスだった。
■マクドナルド <2702> 5,170円 +50 円 (+1.0%) 11:30現在
日本マクドナルドホールディングス<2702>はしっかり。前週末4日の取引終了後に発表した8月度の月次IRニュースで、既存店売上高が12.4%増と2ケタ増となり、2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。前年と比較して休日が2日多かったことに加えて、新型コロナウイルスの影響で短くなった夏休みを地元で過ごす人が多く売り上げを伸ばした。また、都市部の店舗でのイートインの利用が戻りつつあることなども影響した。なお、全店売上高は12.9%増だった。
■ジンズホールディングス <3046> 7,580円 +40 円 (+0.5%) 11:30現在
ジンズホールディングス<3046>がしっかり。前週末4日の取引終了後に発表した8月度の月次売上状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比2.2%増と3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。引き続き新型コロナウイルス感染症による客足への影響があったものの、新しい生活様式の浸透やリモートワークの定着により、自宅で使用するメガネの需要が増加したことがプラスに働いた。また、ブルーライトカットレンズのオプション装着率が上昇し単価が押し上げられたことも寄与した。なお、全店売上高は同8.2%増だった。
■アイル <3854> 1,358円 -397 円 (-22.6%) 一時ストップ安 11:30現在 東証1部 下落率トップ
アイル<3854>が急反落している。前週末4日の取引終了後に発表した21年7月期連結業績予想で、売上高123億5000万円(前期比2.6%減)、営業利益12億円(同29.4%減)、純利益7億8400万円(同34.0%減)と大幅な減益を見込み、年間配当を前期比3円減の12円を予定していることが嫌気されている。新型コロナウイルスの影響により、商談の延期や対面による商談機会の減少に伴い、個別の案件の受注及び検収確定の遅延が見込まれるほか、新規の受注案件に対する営業活動の制約などが見込まれるという。なお、20年7月期決算は、売上高126億7900万円(前の期比20.5%増)、営業利益17億円(同78.8%増)、純利益11億8900万円(同91.5%増)だった。
■ポールHD <3657> 895円 -89 円 (-9.0%) 11:30現在 東証1部 下落率6位
4日に決算を発表。「上期経常は一転4%減益で下振れ着地」が嫌気された。
ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス <3657> が9月4日大引け後(15:30)に決算を発表。21年1月期第2四半期累計(2-7月)の連結経常利益は前年同期比4.4%減の14.7億円に減り、従来の1.2%増益予想から一転して減益で着地。
■ソフトバンクグループ <9984> 5,918円 -416 円 (-6.6%) 11:30現在
ソフトバンクグループ<9984>が3日続落。米国株市場ではハイテク株を中心にここまでの急速な上昇相場の反動が出ている。そのなか、前週末4日に米ウォール・ストリート・ジャーナルや英フィナンシャル・タイムズなど海外の主要メディアが、「ソフトバンクGが米ハイテク株のデリバティブで数千億円規模の取引をしていることが分かった」と報道、具体的にはオプション取引でコール(買う権利)を40億ドル分購入していたと伝えられており、この投資行動が米ハイテク株高の一翼を担っていたとも推測されている。前週後半の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合指数の下げが特に目立っており、ソフトバンクGにとっては足もと株価のネガティブ材料として意識されている。
■東京エレクトロン <8035> 26,520円 -890 円 (-3.3%) 11:30現在
東京エレクトロン<8035>が続落、一時800円を超える下げとなった。米国株市場ではこれまで相場を牽引していたハイテク株に利益確定の動きが広がっている。半導体関連も前週末はアプライドマテリアルズが続落となるなど下値を探る動きで、フィラデルフィア半導体株指数も続落した。東エレクは半導体製造装置の国内トップメーカーとして、東京市場で同関連の象徴株的位置づけで買われてきたが、足もとは変調な米国株市場を横目に中長期波動の分水嶺である75日移動平均線近辺まで水準を切り下げており、正念場を迎えている。
■カナモト <9678> 2,261円 -76 円 (-3.3%) 11:30現在
カナモト<9678>が反落している。前週末4日の取引終了後、20年10月期の連結業績予想について、売上高を1827億円から1779億円(前期比1.5%減)へ、営業利益を161億円から137億円(同23.2%減)へ、純利益を99億円から80億円(同30.0%減)へ下方修正したことが嫌気されている。公共投資は堅調に推移することが見込まれる一方、民間建設投資は工事の中止や延期などが顕在化し、本格的な建設機械のレンタル需要の回復にはやや時間がかかると予想されることが要因。また、人財投資や災害復旧向けに追加した設備投資の増加に伴う減価償却費の負担増も影響するとしている。なお、同時に発表した第3四半期累計(19年11月~20年7月)決算は、売上高1329億6100万円(前年同期比0.6%減)、営業利益106億5800万円(同19.4%減)、純利益61億4300万円(同28.1%減)だった。
■ITbook <1447> 630円 +100 円 (+18.9%) ストップ高 11:30現在
ITbookホールディングス<1447>が値幅制限いっぱいの100円高は630円に買われたほか、クロスキャット<2307>も一時17%高と急騰、政府が注力するマイナンバー関連株に集中的に買いが集まっている。自民党の次期総裁として有力視される菅官房長官はデジタル化による地方への都市機能の移転などを主張、自治体に強いITソリューション関連株に改めて注目が集まっているほか、安倍政権が力を入れマイナポイント事業スタートなどで普及本格化を目指すマイナンバー関連でも、ITbookをはじめ一部の銘柄に商機が膨らむとの見方が投資マネーを誘導している。
■クロスプラス <3320> 753円 +100 円 (+15.3%) ストップ高買い気配 11:30現在
クロスプラス<3320>がストップ高の753円水準でカイ気配となっている。前週末4日の取引終了後、21年1月期の連結業績予想について、売上高を495億円から570億円(前期比2.6%減)へ、営業損益を10億円の赤字から4億円の黒字(同23.2%減)へ、最終損益を11億円の赤字から3億円の黒字(同51.8%減)へ上方修正したことが好感されている。衣料品の消費動向の回復は見通しづらいものの、企画力を生かした衣料品でのイエナカ需要の取り込みや、ファッションマスクや生活雑貨などのウィズコロナ関連商品の販売を強化することが業績を押し上げる見通し。また、業績予想の修正に伴い、従来は中間・期末各4円の年8円を予定していた配当予想を中間・期末各6円の年12円にするとあわせて発表したことも好材料視されている。
■北日本紡績 <3409> 758円 +100 円 (+15.2%) ストップ高買い気配 11:30現在
北日本紡績<3409>がストップ高カイ気配となっている。4日の取引終了、新型コロナウイルス感染拡大防止対策の取り組みとして、抗菌・抗ウイルス糸の研究開発を開始したと発表しており、これが好材料視されている。当面は高選択光触媒による抗菌・抗ウイルス機能を有する紡績糸の開発に注力し、次のステップとして編、織、染の段階を北陸3県の地元企業とタイアップし、看護服、インナーウェア、タオル類、カーシートなどの最終製品化を目指すとしている。あわせて、新たな事業としてプラスチック製品のリサイクル事業を開始するとも発表しており、これも好材料視されている。使用済みペットボトルをポリエステル短繊維に加工し、糸製品を製造販売するほか、ストレッチフィルム(ポリエステル)をPET製品に再生する。更に、自動車解体時に出る自動車用エアバッグ、エアバックメーカーから出る廃材・端材などをナイロン製品に再生するとしている。同時に、株主割り当てによる新株発行を実施する。所有株式1株につき1株を交付し、発行価格は1株につき70円。調達資金約6億3000万円は、テキスタイル事業の原材料の調達やヘルスケア事業のマスク製造設備の投資及び原材料の調達、リサイクル事業の立ち上げ、紡績糸の研究開発費用及び運転資金に当てるとしている。
■パートナーエージェント <6181> 213円 +28 円 (+15.1%) 一時ストップ高 11:30現在
パートナーエージェント<6181>が急反騰し一時、ストップ高の235円に買われている。前週末4日の取引終了後、SKE48の古畑奈和さん・熊崎晴香さん・高畑結希さんと人気ゲーム実況者の加藤純一さんを起用したスペシャルムービーの総再生回数が100万回を突破したと発表しており、これが好材料視されている。公開された全10本の動画では、SKE48の3人が同社の成婚コンシェルジュに弟子入りし、結婚相談所サービスを紹介。また、YouTubeチャンネル登録者数約60万人の人気ゲーム実況者である加藤純一さんも登場し、同社のサービスを体験し、本気の婚活に挑戦している様子を見ることができるという。同スペシャルムービーで、これまで婚活サービスや結婚相談所を知らなかった人々からの好評の声や、来店や資料請求を受けたという声もあるといい、会員増などが期待されている。
●ストップ高銘柄
ダントーHD <5337> 367円 +80 円 (+27.9%) ストップ高 11:30現在
ブティックス <9272> 1,793円 +300 円 (+20.1%) ストップ高 11:30現在
メディアリンクス <6659> 546円 +80 円 (+17.2%) ストップ高 11:30現在
ニックス <4243> 790円 - 円 (-) ストップ高買い気配 11:30現在
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース