7-9月期決算や所信表明演説に関心/後場の投資戦略

市況
2020年10月26日 12時21分

日経平均 : 23514.41 (-2.18)

TOPIX  : 1622.53 (-2.79)

[後場の投資戦略]

今週から7-9月期決算発表が本格化する。温故知新。3カ月前の4-6期決算を少し振り返ってみる。7月30日付の当欄で書いた文章から引用すると、「4-6月期の低調な決算内容が嫌気され、日産自<7201>、キヤノン<7751>などが10%を超す下げとなった。」とある。チャートを見れば一目瞭然だが、4-6月期でさえない決算となった銘柄は今に至るまで、相場の蚊帳の外だ。キヤノンに至っては先週も年初来安値を更新する状況となっている。

7月30日付の当欄はこう続く。「一方、今週に入って予想を上回る決算を発表した日本電産<6594>は今日も年初来高値近辺で頑強な動きとなり、昨日業績予想を上方修正したアサヒHD<5857>は今日の前場に15%を超す上げとなった」。これもチャートをご覧いただいた方が早い。前述のさえない決算だった企業のチャートを逆さまにしたような形だ。日本電産は先週末に続き今日も年初来高値更新。アサヒHDもいつでも年初来高値を狙える位置にある。銘柄選択がいかに大事かがよくわかる株価推移だ。奇しくも今日はキヤノン、日本電産が四半期決算を発表する。7-9月に何か変化があったのか、注目したい。

今回、決算発表に臨むにあたっては、足元の業績も重要だが、それだけでは十分ではないかもしれない。大事なことは、「巣ごもり」や「非接触」などの追い風でたまたま好業績となっているのか、それとも、コロナ禍の中で次を見据えた経営を行った結果の好業績なのか。ここは7-9月期決算では選別される可能性もありそうだ。また、業績がさえない企業についても、コロナに手をこまねいているだけなのか、それとも、業績悪化に苦しむ中でも次への布石を打っているのか。投資家はそれを見抜かなければならない。7-9月期決算では、企業の業績や経営が引き続き厳しく問われると同時に、それを見抜く投資家の眼力も試されそうだ。この件、もう少し考えてみたいが、紙面の都合で次の機会に回す。

さて、後場の東京株式市場で日経平均は底堅く推移しそうだ。米大統領選や米追加経済対策の不透明感はあるものの、上述のように村田製の上方修正で7-9月期決算に対する期待も高まりつつあり、前場も下げた場面ではすかさず押し目買いが見られた。後場も下値があっても限定的だろう。

※10月14日付の当欄において、2016年の米大統領選の投票日を11月3日と書きましたが、正しくは11月8日です。訂正の上お詫び申し上げます。(小山 眞一)

《AK》

提供:フィスコ

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