話題株ピックアップ【夕刊】(3):ドーン、天昇電、那須鉄

注目
2020年12月10日 15時29分

■ドーン <2303>  2,706円  +500 円 (+22.7%) ストップ高   本日終値

ドーン<2303>がストップ高に買われた。時事通信がきょう午前に、「事件や事故、火災の現場に居合わせた人が110番通報する際、スマートフォンで撮影した映像も送ってもらうシステムを、警察庁が来年度から全国の警察で導入することが9日、関係者への取材で分かった」と報じており、これが材料視された。記事によると、映像システムは現場の状況を警察官の到着前に把握し、初動対応を的確に行うのが狙いとし、同様のシステムは兵庫県警が10月から先行して運用を始めているという。同社は9月30日に、兵庫県警察本部で映像通報システム「Live110(ライブイチイチマル)」の本運用を10月1日から開始すると発表しており、同社のシステムが全国に導入されるとの思惑から買いが殺到している。

■天昇電気工業 <6776>  621円  +100 円 (+19.2%) ストップ高   本日終値

天昇電気工業<6776>が連日のストップ高。株価は11月末に急動意してから、需給相場に突入、わずか9営業日で株価は2倍以上に変貌した。プラスチック成型品を手掛けるが、医療廃棄物専用の容器を製造していることからワクチン関連のテーマで人気化した。一方、同社のプラスチック成型品の主力は自動車部品であり、電気自動車(EV)関連株が総花的に人気化するなか、車体軽量化ニーズを取り込み同社の商機が高まるとの思惑も物色人気を後押ししているもようだ。

■那須電機鉄工 <5922>  12,410円  +1,910 円 (+18.2%) 一時ストップ高   本日終値

那須電機鉄工<5922>が一時ストップ高の1万3500円に買われる場面があったほか、加地テック<6391>は690円高の4870円まで上値を伸ばし、澤藤電機<6901>、木村化工機<6378>など一連の水素関連株が軒並み高に買われている。前日にトヨタ自動車<7203>が新型燃料電池車「ミライ」を発売し市場の話題を集めたが、脱炭素社会に向けた取り組みでエコカーへのシフトが進むなか、電気自動車(EV)だけではなく、水素を活用して走る燃料電池車への注目度も高い。きょうは全固体電池分野に展開する銘柄群が買われたが、それと同時に水素関連株にも投資資金の流入が目立った。

■シルバーライフ <9262>  2,266円  +228 円 (+11.2%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

シルバーライフ<9262>が急反発。9日の取引終了後に発表した21年7月期第1四半期(8~10月)の単独業績は、売上高24億5400万円(前年同期比17.5%増)、経常利益3億5400万円(同50.6%増)と2ケタ増収増益を達成しており、これを好感する買いが向かった。高齢者向け配食サービスのフランチャイズ店が増加し、調理済み食材の販売が拡大したことが寄与。前期に実施した広告効果などで冷凍弁当の直接販売が伸びたことも収益を押し上げた。第1四半期経常利益の上期計画(5億1000万円)に対する進捗率は7割近くに達しており、業績上振れが期待される。

■Fインタ <7050>  1,541円  +144 円 (+10.3%)  本日終値

フロンティアインターナショナル<7050>が急反発。9日の取引終了後、非開示だった21年4月期上期(5~10月)の連結業績は、売上高66億5500万円(前年同期比3.0%増)、経常利益4億1100万円(同40.0%減)になりそうだと発表。第1四半期は20%超の大幅減収、9700万円の経常赤字だったことから、足もとで業績が上向いたことが好感された。プロモーション領域は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で大型イベントを中心に中止や縮小が相次いだものの、人材領域は大手企業から全国販促キャンペーンを受託したことで大きく伸長し、プロモーション領域のマイナスをカバーした。ただ、収益性に関しては販促キャンペーンは戦略的に受託したこともあり、前年同期実績を下回った。なお、通期予想については引き続き未定とした。

■インテM <7072>  1,618円  +124 円 (+8.3%) 一時ストップ高   本日終値

インティメート・マージャー<7072>が一時ストップ高に買われた。同社はネットを通じて消費者データを収集し、マーケティング支援などに活用する事業を展開している。9日取引終了後、新たなサービスとしてサードパーティー・クッキーを利用せずに、異なるドメイン間でサードパーティー・データを連携する共通IDソリューション「IM Universal Identifier(IM-UID)」の提供、および各プラットフォームとの連携を開始することを発表した。これによる収益への貢献を期待した買いが集中する格好となった。株価は11月16日にマドを開けて急落して以降、下値模索を続けていたこともあって値ごろ感が生じており、追随買いを誘った。

■サトウ食品 <2923>  4,935円  +235 円 (+5.0%)  本日終値

サトウ食品<2923>が急伸。9日の取引終了後に発表した21年4月期上期(5~10月)の連結経常損益は8億8100万円の黒字(前年同期は2億4600万円の赤字)に浮上し、従来予想の6000万円の黒字を大きく上回って着地したことが好感された。新型コロナウイルス感染拡大に伴う内食需要の高まりを追い風に、包装米飯、包装餅ともに主力製品を中心に販売が伸びた。また、生産性の向上による採算改善も黒字浮上につながった。鏡餅の販売が集中する最繁忙期の10~12月期を前に、通期計画の10億円に対する進捗率は8割を超えており、業績上振れが期待される。

■理経 <8226>  223円  +9 円 (+4.2%)  本日終値

理経<8226>が3日続伸。同社は9日、自律制御システム研究所<6232>及びVFR(東京都品川区)と共同で、VR(バーチャルリアリティー)を活用したドローン開発用エミュレータ(開発のための検証を実機の代わりにソフトウェアを用いて行う仕組み)を開発すると発表。これが材料視されたようだ。3社は理経が持つVR画像を生成する技術と、自律制御シ研及びVFRが持つドローン開発技術と実証実験の経験を生かし、ドローン開発のための新たなエミュレータを開発する方針。ステレオカメラ、赤外線カメラ、レーザー光を利用するLiDARセンサーなど、点検用ドローンに使用されるカメラに対応したエミュレータを開発することで、ドローン開発の効率化を図るとしている。

■ハードオフ <2674>  708円  +21 円 (+3.1%)  本日終値

ハードオフコーポレーション<2674>がプラス圏に浮上。同社はきょう午後2時頃に、11月度の店舗売上高(直営店のみ)を公表。既存店売上高が前年同月比2.5%増と、2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されたようだ。インターネット売上高が大幅に増加したこともあり、「ハードオフ」「ガレージオフ」「ホビーオフ」「リカーオフ」「ビックオフ」の各業態が好調だった。なお、全店ベースの売上高は同20.7%増の17億6000万円だった。

■ビューティガレージ <3180>  2,828円  +77 円 (+2.8%)  本日終値

ビューティガレージ<3180>が続伸。9日大引け後に発表した21年4月期上期(5~10月)の連結業績は、売上高83億7200万円(前年同期比8.6%増)、経常利益3億6200万円(同14.6%増)だった。4日に上方修正した内容通りの着地となったが、業績修正後は利益確定売りがかさんでおり、決算発表を受けて買い戻す動きが優勢となった。コロナ禍が美容サロン業界全体へ悪影響を与えた一方、美容商材流通のデジタル化加速を追い風に、物販事業でEC売上高が大きく伸び、増収増益を達成した。上期は西日本DC開設、EXPRESSストア開設、M&A実行など成長加速のための積極投資を推進した。

●ストップ高銘柄

大谷工業 <5939>  6,030円  +1,000 円 (+19.9%) ストップ高   本日終値

メディア工房 <3815>  489円  +80 円 (+19.6%) ストップ高   本日終値

極東産機 <6233>  634円  +100 円 (+18.7%) ストップ高   本日終値

フレアス <7062>  959円  +150 円 (+18.5%) ストップ高   本日終値

タカトリ <6338>  660円  +100 円 (+17.9%) ストップ高   本日終値

など、9銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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