【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 相場の潮目に変化か?脱コロナ株に蘇生の兆し!
●リスク回避で決算前に利益確定、つなぎ売りも
東京市場は2月の最初の関門、節分天井のアノマリーを乗り越えつつある。では、第2の関門はなにか。2月11日から始まる中国の春節休暇だ。昨年の春節と違い、中国の旅行者たちの来訪はないものの、世界的なコロナ禍蔓延の初動となっただけに、それを思い出し気が重くなる。
中国はほぼコロナの感染拡大を食い止めたとされるだけに、人の移動がほぼ自由になっていることを考えると感染の再拡大がないでもない。
それに、決算発表はまだ終わらず、今週も多くの企業が発表するが、正直これがやっかいだ。なぜ、やっかいか。好業績銘柄でも、それが発表されると株価が急落するケースが多いからだ。
投資の基本は、好業績株は上がる、だ。しかし、実際はそうはならないばかりか決算発表を機にトレンドが下向きに転じてしまう銘柄が多い。その場合、持ち株が上昇を続けて高値圏にあり、業績も順調。何の問題もないと安心していると「ガツーン」と来るので心臓に悪い。
こんなことになるのを避けるには、業績好調、株価も順調に上がり続けている。こんな銘柄は、決算発表前にひとまず売っておく。信用取引をしている人は、つなぎ売りをしておく。こうする他に、利益の急減を避ける方法はない。
●旅行・アミューズメント関連株に注目
こんなことまでしなければならないのは決算発表期だからだが、それも間もなく終わる。終わるとかなり投資がしやすくなる。いまはこの点を念頭において投資に取り組みたいが、もう一つ忘れないようにしたいのは、古い相場格言。相場は3ヵ月(60日)で一思案だ。日経平均株価が昨年、本格的に上昇に転じたのは11月。それから今年1月までの3ヵ月、実によく上昇してくれた。
しかし、3ヵ月が過ぎたのだ。ここから流れの変化があってもおかしくはない。いや、すでにそれらしい兆しが見え始めてもいる。脱コロナ株の蘇生だ。
そこで注目株だが、前回は飲食店関連株を取り上げたので、今回は 旅行や アミューズメント関連株になる。
具体的には、まずはオリエンタルランド <4661> になる。緊急事態宣言の解除は3月7日まで延長されたものの、その後の継続確率は低いと見てよく、株価はそれを先取ることになる。
株価が低迷を続けている東京都競馬 <9672> も、少し時間をかける投資なら投資妙味ありと見る。同様の観点からサンリオ <8136> も。ただ、目先この株にしては急反発しており、少し下げてから投資した方がよい。
これらの施設に行くのに当然電車を利用するので、京成電鉄 <9009> 、京浜急行電鉄 <9006> を。
なお、有名観光地に向かう私鉄株も当然魅力的であり、関東では富士急行 <9010> 、小田急電鉄 <9007> 、京王電鉄 <9008> があるものの、富士急、京王はすでに値が飛んでいるため、これらに比べてやや出遅れている小田急でよい。
ツアーなどの旅行関連ビジネスやその周辺銘柄も多くが急浮上中なので、まだほとんど市場の関心を集めていないユーラシア旅行社 <9376> [JQ]、そしていまはまだ船旅などとてもと敬遠されているのが実際ながら、やがて利用者も出てくるに違いないことを考えるとベストワンドットコム <6577> [東証M]も投資対象となる。
ただ、短期で成果を上げるのには向かないことをお断りしておきたい。
そして最後に、私の大好き銘柄の共立メンテナンス <9616> を。この会社は人気のビジネスホテル「ドーミーイン」を運営しているからだ。
2021年2月5日 記
株探ニュース