話題株ピックアップ【昼刊】:ケアネット、JCRファ、富士通

注目
2021年5月20日 11時39分

■IJTT <7315>  677円  +67 円 (+11.0%)  11:30現在

IJTT<7315>は急反発。いすゞ自動車<7202>系列の自動車部品会社3社が経営統合して発足した会社で、22年3月期に業績急回復を見込むいすゞの傘下企業として好調な収益環境を享受する見通し。IJTTの22年3月期業績は営業利益段階で前期比5.7倍の73億円を見込んでいる。予想PERは5.5倍前後と超割安。また1株当たり純資産は前期実績ベースで1579円あり、時価はそこから60%もディスカウントされた水準にあり見直し余地が大きいとみられている。世界的な電気自動車(EV)シフトの動きを背景にモーター駆動システムの開発などその対応にも余念がない。

■ケアネット <2150>  6,110円  +430 円 (+7.6%)  11:30現在

ケアネット<2150>が大幅に3日続伸し、年初来高値を更新した。同社は19日に、今後5年間の会社経営の方向性をまとめた「中期経営ビジョン」を発表しており、これが評価材料となっているようだ。経営戦略は、主力の医薬DX事業でデジタルと人が融合したハイブリッドモデルで市場成長を牽引するとしているほか、メディカルプラットフォーム事業ではデジタルによる効率化の余地が大きいクリニックなどのスマート化、ヘルスデータサイエンス事業では職域を中心に個人の健康管理を通じて企業の健康経営推進を支援する方針。最終年度となる25年12月期の数値目標は、連結売上高300億円(20年12月期実績は53億400万円)、営業利益100億円(同15億1000万円)を掲げている。

■アドウェイズ <2489>  1,017円  +68 円 (+7.2%)  11:30現在  東証1部 上昇率4位

アドウェイズ<2489>が急伸、8%高と値を飛ばし上値のフシであった1000円大台ラインを突破し1028円まで駆け上がった。同社株が4ケタ大台を回復するのは2016年7月以来、約4年10カ月ぶりとなる。モバイル向け配信を主力とするアフィリエイト広告大手で、電子コミック系の広告需要が旺盛で業績が急変貌している。21年3月期は従来計画を大きく上振れ、トップラインが3割強の伸びを示したほか、営業利益は前期比8.3倍となる16億2600万円と過去最高利益を大幅更新した。今期は9カ月の変則決算となるが、会社側計画の4億9000万円は増額含みとみられている。「直近、外資系証券経由で空売り残が大幅に増加しており、その買い戻しによる株高効果も反映されている」(国内証券ストラテジスト)とみられる。

■セーレン <3569>  2,120円  +134 円 (+6.8%)  11:30現在  東証1部 上昇率7位

セーレン<3569>が大幅反発。19日の取引終了後に発表した21年3月期の連結経常利益は前の期比16.0%減の94億5100万円と2ケタ減益になったが、従来予想の80億円を上回って着地。子会社からの受取配当金の増加や生産調整休業に伴う雇用調整助成金の計上などが上振れの要因となった。続く22年3月期の同利益予想は前期比6.9%増の101億円に伸びる計画とした。ワクチン普及で緩やかに経済活動の正常化が進むなか、収益が回復に向かう見通しだ。また、併せて発表した中期経営計画では、最終年度である24年3月期の経常利益目標を151億円に設定している。

■VIX短先物 <1552>  3,725円  +140 円 (+3.9%)  11:30現在

国際のETF VIX短期先物指数<1552>は続伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。19日の米VIX指数は前日に比べ0.84(3.94%)ポイント高の22.18に上昇。一時、25.96をつけた。ビットコイン価格の下落が警戒されているほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、状況次第で資産買い入れの縮小に向けた討議を開始する可能性があることが明らかになった。これを受け、NYダウは下落したことから、この日の東京市場ではVIX短先物が値を上げている。

■JCRファーマ <4552>  3,410円  +90 円 (+2.7%)  11:30現在

JCRファーマ<4552>が続伸している。20日付の化学工業日報で「JCRファーマは、英アストラゼネカ(AZ)から受託している新型コロナウイルスワクチン製造で2022年3月期に約147億円の売上高を計上する見通しだ」と報じられており、これが刺激材料となっているようだ。記事によると、今期の同社売上高の約3割を占め、前期に続く大幅な増収増益を牽引するという。アストラゼネカ製ワクチンは今晩開催の厚生労働省の専門部会で承認判断予定としている。

■東北新社 <2329>  739円  +18 円 (+2.5%)  11:30現在

東北新社<2329>は4日続伸し、年初来高値を更新した。19日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が522億3400万円から528億7400万円(前の期比11.7%減)へ、営業利益が8億6800万円から23億9900万円(同19.4%減)へ、純利益が6億5300万円から8億1800万円(同53.7%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感されている。広告プロダクション部門で3月の受注状況が好調となったことに加えて、メディア部門で経費節減効果が想定を上回ったことが要因としている。

■富士通 <6702>  17,680円  +405 円 (+2.3%)  11:30現在

富士通<6702>が5日続伸と強さを発揮している。全体株価に連動しやすいハイテク主力株にもかかわらず、週明け17日や、前日19日に日経平均が下値を探る場面で頑強な値動きが目立った。きょうは一時375円高の1万7650円まで買われ、4月末につけた年初来高値に肉薄する場面があった。世界的に高速通信規格5Gのサービスが普及しIoT導入の動きが加速するなか、企業もデジタルトランスフォーメーション(DX)を重視する流れが強まっている。そのなか、日本を代表するIT企業の一角である同社は、グループ改編を行いDX対応を強化、中核を担う新会社「富士通Japan」を今年度から本格稼働させるとともに、システム開発などを手掛ける10社あまりの国内子会社を吸収合併し、新たな需要取り込みに積極的な姿勢をみせている。直近では自動車メーカーや損保、物流業界のDX支援ビジネスを念頭に置き、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)との協業体制を打ち出している。業績面も不安がない。21年3月期は営業利益段階で26%増の大幅な伸びを達成、22年3月期も伸び率こそ鈍化するものの増益基調が維持される見通し。

■東京エレクトロン <8035>  45,520円  +570 円 (+1.3%)  11:30現在

東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>、ディスコ<6146>など半導体製造装置関連株が揃って上値指向となっている。前日の米国株市場はビットコイン価格が急落するなか主要株3指数がいずれも3日続落となったが、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は終盤戻り足を強め、下げ幅はわずかにとどまった。エヌビディアやインテルなど主力の半導体関連がプラス圏で引けており、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3日ぶり反発に転じたことは安心感を与えている。半導体需給が逼迫する状況が続いており、メーカーは生産設備の増強を急ぐ必要に迫られている。半導体製造装置メーカーには中期的な追い風が強いとの見方から、東京市場でも関連株の下値を拾う動きが活発化している。

■マネックスグループ <8698>  743円  -25 円 (-3.3%)  11:30現在

マネックスグループ<8698>など仮想通貨関連株が売られる展開となっている。ここビットコイン価格が急速に水準を切り下げる展開にあったが、前日は一時30%安に売り込まれ3万ドル大台攻防となるなど下げが加速した。中国の規制強化の動きを嫌気したもので、ビットコイン以外の仮想通貨イーサリアム、リップルなども暴落している。これを受けて米国株市場ではコインベースなど仮想通貨関連株に位置する銘柄が軒並み大幅安となっており、東京市場でもこの流れが波及する形となった。

■ファーストリテイリング <9983>  85,190円  -960 円 (-1.1%)  11:30現在

ファーストリテイリング<9983>が続落。米国の税関当局が、中国・新疆ウイグル自治区産の綿製品に対する禁輸命令に違反した可能性があるとしてファーストリテイリングが運営するユニクロのシャツ輸入を1月に差し止めていた、と複数のメディアが報じた。同自治区の団体「新疆生産建設兵団」によって製造された疑いがある、という。同社では、製品に使った綿は中国産ではない、などと説明したとも伝えられているが、ウイグル問題にも絡み株価は神経質な値動きとなっている。

■Fringe81 <6550>  401円  +80 円 (+24.9%) ストップ高買い気配   11:30現在

Fringe81<6550>がストップ高カイ気配。19日の取引終了後、Sansan<4443>と資本業務提携を再締結するとともに、Sansan及び日本政策投資銀行に対して第三者割当による優先株式の発行を行うと発表した。Fringeは、昨年12月に締結したSansanとの資本業務提携を終了させ、今回Sansanの子会社としてグループ入りすることを視野に改めて資本業務提携する。Fringeが手掛けるHRテックサービス「Unipos(ユニポス)」とクラウド名刺管理サービス「Sansan」との連携のほか、インターネット広告事業などで連携していく。あわせて、Sansanと日本政策投資銀行を引受先とする第三者割当増資を実施する。これにより調達する総額38億円の資金は、ユニポスのシステム開発やマーケティング投資などにあてる。なお、子会社化の時期についてFringeでは、契約上の取り決めはないが、ユニポス事業が成長し、Sansanグループの利益に貢献できるようになった段階を想定しているという。また、子会社となった後も上場は維持する方針とした。加えて、10月1日付で「Unipos株式会社」に商号変更を行う予定としている。

■テセック <6337>  2,954円  +219 円 (+8.0%)  11:30現在

テセック<6337>が3連騰で連日の年初来高値更新、業績高変化が見込める半導体関連として継続的な投資資金の流入が観測されている。12日にマドを開けストップ高の400円高に買われたが、その後も目先筋の売りを吸収しながら、5日移動平均線をサポートラインに漸次水準を切り上げる異彩の値動きを示している。同社はハンドラ(分類装置)とテスター(検査装置)を主力とする半導体製造装置メーカーで半導体投資の活発化を背景に足もとでは業績回復色が強い。22年3月期は売上高が前期比2.2倍の77億円を予想し、増収効果を反映して営業損益も15億円の黒字化(前期実績は4億4800万円の赤字)を見込む。また、年間配当も大幅増配しマーケットの耳目を集めた。今期は前期実績の10円に対し6倍の60円を計画し、ファンド系資金とみられる大口の買いを誘導している。

■スタティアH <3393>  1,208円  +85 円 (+7.6%)  11:30現在  東証1部 上昇率トップ

スターティアホールディングス<3393>が5連騰となっている。19日の取引終了後、子会社のC-designが全国のワークスペースが使い放題となる月額定額制サービス「anyplace パスポート」を展開するキャップクラウドと業務提携すると発表しており、これが好感されている。今回の提携は、キャップクラウドが提供する「anyplace パスポート」を利用する施設の運営企業と施設をワークスペースとして利用するユーザー向けに、C-designが提供する業務支援プラットフォーム「cocrea」を紹介し、BEGINNERプランを無償で提供するもの。これにより、「cocrea」の会員数増加が見込まれるとしている。

■システム・ロケーション <2480>  1,581円  +111 円 (+7.6%)  11:30現在

システム・ロケーション<2480>はカイ気配スタートで大幅高。同社は自動車リース会社向けなどを中心に自動車の業務・販売支援システムなどを展開している。19日取引終了後に中期経営計画を発表、数値目標としては第3フェーズの最終年度となる26年3月期に売上高30億円(21年3月期実績は11億3600万円)、営業利益段階で12億円(同4億3600万円)と大幅な伸びを見込んでおり、これを評価する形で買いを呼び込んでいる。株式需給面では信用買い残が枯れた状態にあり、株式需給面からも上値が軽い。

●ストップ高銘柄

和心 <9271>  676円  +100 円 (+17.4%) ストップ高   11:30現在

i3 <4495>  4,915円  +700 円 (+16.6%) ストップ高   11:30現在

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

WT天然ガス <1689>  1円  -1 円 (-50.0%) ストップ安   11:30現在

以上、1銘柄

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