前週末21日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年5月24日 5時30分

■夢みつけ隊 <2673>  162円 (+33円、+25.6%)

夢みつけ隊 <2673> [JQ]が大幅高で4日続伸。20日の取引終了後、21年3月期の決算を発表し、売上高が6億6900万円(前の期比29.4%増)、営業利益が2400万円(前の期400万円)で着地し、純利益は1億8900万円(前の期3800万円の赤字)と黒字に転換した。会社側では新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛などにより通信販売の需要が高まっているとしており、22年3月期の業績予想は未定となっているものの、今後もこうした巣ごもり消費による追い風が続くとの期待感から同社株が買われたようだ。

■インベスコO <3298>  22,450円 (+3,500円、+18.5%)

インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人 <3298> [東証R]が急反騰。20日の取引終了後、同投資法人の資産運用会社を傘下に持つインベスコ・リミテッドのグループ会社から公開買い付けの実施に関する提案書を受領したと発表した。なかで、買い付け価格が1投資口(株式に相当)につき2万2500円とされていることから、これにサヤ寄せする動きとなった。インベスコOに対するTOBを巡っては、4月に米投資ファンドのスターウッド・キャピタル・グループによるTOB実施が明らかとなったが、インベスコOは5月6日付でこれに反対の意見を表明している。インベスコOでは今回のインベスコ・リミテッドのグループ会社によるTOB提案について、具体的かつ実現可能性のある真摯な提案としており、今後この提案について真摯に検討していくとしている。

■ベビカレ <7363>  7,660円 (+1,000円、+15.0%) ストップ高

ベビーカレンダー <7363> [東証M]がストップ高に買われたほか、幼児活動研究会 <2152> [JQ]が急反騰するなど「こども庁」関連が買われた。共同通信が「自民党の『こども・若者』輝く未来創造本部(本部長・二階俊博幹事長)がまとめた緊急決議の原案が20日、分かった」と報じており、なかに「こども庁」(仮称)を創設し、担当閣僚を置くと明記されたとあることが好材料視された。「こども庁」に関しては、菅義偉首相が創設に前向きであり、政府が夏にまとめる経済財政運営の指針「骨太の方針」に反映させる方針であると伝わっている。今後、創設に向けた議論が活発化するとみられ、思惑が先行する形で関連銘柄に買いが入ったようだ。

■シリコンスタ <3907>  1,284円 (+148円、+13.0%)

シリコンスタジオ <3907> [東証M]が大幅に4日続伸。20日の取引終了後、三菱電機 <6503> に3DCGによるシミュレーション技術を提供したと発表しており、これが好材料視された。今回提供したのは、三菱電が手掛ける次世代ドライバーモニタリングシステム(DMS)の開発に、さまざまなユースケースの検証シーンを再現可能な「人物(顔・表情)認識用CG生成」によるシミュレーション技術。実際に設置されているカメラの位置や広角レンズの画角に合わせて調整するなどカスタマイズ対応し、DMSの認識精度を高めるために採用されたとしている。

■タングス <6998>  2,019円 (+192円、+10.5%)

日本タングステン <6998> [東証2]が大幅高で4日続伸、年初来高値を更新した。同社は20日取引終了後に、22年3月期通期の連結業績予想を公表。売上高は前期比11.2%増の110億円、営業利益は同2.5倍の7億円を見込む。また、年間配当計画は前期比40円増配の80円とする方針を示した。あわせて、4ヵ年の中期経営計画も発表。研究開発・設備投資を増額し、新商品創出を加速させ、成長期待事業の拡大を目指すとしており、最終年度となる25年3月期の業績目標として売上高130億円、営業利益10億円を掲げている。

■フロンテオ <2158>  797円 (+65円、+8.9%)

FRONTEO <2158> [東証M]が急反発。同社は20日取引終了後、21年3月期決算を発表、売上高は前の期比微減となる103億7000万円だったが、営業損益は5億700万円の黒字(前の期実績は8億4400万円の赤字)と急改善した。営業損益については会社側計画の2億円を大幅に上振れて着地している。更に、22年3月期の営業利益は前期比18%増の6億円と2ケタ成長を予想し、年間配当も3期ぶりに3円復配を見込む。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を背景に、主力のリーガルテックAI事業やAIソリューション事業が好調で収益回復トレンドが続く見通し。これを評価する形で投資資金が集中し株価を押し上げた。

■宮越HD <6620>  1,015円 (+78円、+8.3%) 一時ストップ高

東証1部の上昇率3位。宮越ホールディングス <6620> が4連騰、一時ストップ高。21日午前11時過ぎ、同社が中国・深セン市で進めている「ワールドイノベーションセンター」プロジェクトについて、21日付で現地当局に開発意向の申請書を提出し、受理されたと発表しており、これが材料視された。同社によると、現地当局は今回の申請書を受理した上ですみやかに開発許可に必要な交渉・調整に入る考えを示しているとしており、同プロジェクトの開発許可取得に向けた行政プロセスが正式にスタートすることになるという。今後、開発に関する主要条件の交渉について2021年末までにメドをつけ、早期着工を実現する見通しとなっており、25年にかけて「ワールドイノベーションセンター」の段階的な完成を目指すとしている。

■GDO <3319>  1,507円 (+97円、+6.9%)

東証1部の上昇率7位。ゴルフダイジェスト・オンライン <3319> が3日続伸。同社は21日、日立製作所 <6501> 及び三菱HCキャピタル <8593> と共同で、指静脈認証を用いたゴルフ場のチェックインや決済処理に関する実証実験を開始すると発表。将来は今回の実証実験を踏まえ、GDOが提携するゴルフ場への展開を図るとしており、利便性向上による利用者数の拡大などが期待されたようだ。この実証実験で、GDOは実証場所の提供及び利用者への付加価値サービスの検証を行うほか、三菱HCキャピタルはデータの利活用及びサービスなどのビジネスモデルの構築支援、日立は生体認証統合基盤サービス及び端末の提供を担う。また、決済代行会社としてGMOペイメントゲートウェイ <3769> のサービスを利用するとしている。

■ヒューマンA <6575>  705円 (+45円、+6.8%)

ヒューマン・アソシエイツ・ホールディングス <6575> [東証M]が大幅高で、年初来高値を更新した。同社は20日取引終了後に、3ヵ年の中期経営計画を発表。最終年度となる24年3月期の連結営業損益目標を5億円の黒字(21年3月期実績は5900万円の赤字)としていることが好感されたようだ。連結売上高の目標は38億8000万円(同24億9200万円)。ポストコロナ社会を視野に、デジタル化の一層の進展や働く人の意識・行動の変容など環境変化に対応すべく、既存事業の拡充や新たな事業の確立を図り、戦略人事の総合サポーターとして更なる成長を目指すとしている。

■ピアラ <7044>  1,182円 (+71円、+6.4%)

ピアラ <7044> が急反発。20日の取引終了後、MOTEHADA(千葉県木更津市)から、医師監修の美容情報サイト「MOTEHADA(モテハダ)」事業を6月中旬に譲受すると発表しており、これが好感された。「MOTEHADA」は、脱毛サロン・エステ・アートメイク・スキンケアに関するコンテンツが豊富な来店誘致型のメディア。今回の譲受は、SEO(検索エンジン最適化)の知見の蓄積と、オウンドメディア運営にも幅を広げていくことでマーケティングデータの蓄積をさらに加速させ、独自のコンテンツ発信なども可能になると判断したという。

■カラダノート <4014>  1,449円 (+80円、+5.8%)

カラダノート <4014> [東証M]が4連騰。20日の取引終了後、「かぞくアシスタント」の金融機関向けOEM提供を開始したと発表しており、これが好材料視された。「かぞくアシスタント」は、ライフイベントを起点にユーザーの属性情報などを利活用し、企業とユーザーとをマッチングするプラットフォーム。同社では金融機関向けにOEM提供することで、これまで有効活用できていなかった金融機関の強みでもある幅広い法人チャネルと顧客基盤を利活用し、新たな顧客価値の創出やビジネスモデルの再構築に貢献するとしている。

■SREHD <2980>  5,540円 (+260円、+4.9%)

SREホールディングス <2980> が大幅に3日続伸。同社は20日取引終了後に、定款の一部を変更し、事業目的に「銀行代理業」を追加すると発表。業容拡大による収益への寄与などが期待されたようだ。定款の変更は、不動産事業における新たな収益源の確保及び銀行との関係強化によるシナジーの獲得などが主な目的。定款変更のための株主総会は6月14日を予定している。

■テリロジー <3356>  554円 (+24円、+4.5%)

テリロジー <3356> [JQ]が大幅高で4日続伸。20日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を62万5000株(発行済み株数の3.77%)、または2億5000万円としており、取得期間は5月21日から7月15日まで。株主還元の充実と資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を図ることを目的としている。

■スターマイカ <2975>  1,085円 (+45円、+4.3%)

スター・マイカ・ホールディングス <2975> が3日続伸。20日の取引終了後、第2四半期累計(20年12月-21年5月)連結業績予想について、売上高を181億1800万円から216億9800万円(前年同期比26.3%増)へ、営業利益を16億300万円から22億2000万円(同35.0%増)へ、純利益を8億7300万円から13億2600万円(同51.4%増)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症拡大のなかにあってもリノベーションマンション市場が活況であり、積極的な販売戦略も奏功して販売戸数及び販売利益率がともに想定を上回って推移していることが要因としている。

■Appier <4180>  1,681円 (+63円、+3.9%)

Appier Group <4180> [東証M]が大幅高で4日続伸。SMBC日興証券が20日付で、新規に投資評価「1」、目標株価2100円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同社は人工知能(AI)を使って顧客企業のデジタルマーケティングを支援するAI SaaS企業。同社の人の行動を予測するAIを使えば、高いLTV(顧客生涯価値)が見込まれるユーザーに広告を狙い撃ちし、コンバージョン率(購入率などの目標達成率)の向上が見込めるという。AIを使い、顧客獲得から顧客リテンション、取り引きの実行までを一気通貫で支援する競合企業は存在せず、グローバルで事業機会は大きいと同証券では評価している。

■USENHD <9418>  2,117円 (+77円、+3.8%)

USEN-NEXT HOLDINGS <9418> が大幅続伸。21日午前11時ごろ、グループ会社USEN NETWORKSが、法人向け光回線サービス「USEN光plus」を活用した「BtoBtoX」モデルの受け付けを開始したと発表しており、これが好材料視された。「BtoBtoX」モデルは、USENと企業との間で光回線サービスの利用契約を結んだうえで、企業の従業員にテレワークなどで利用する光回線を提供するサービス。企業は、従業員に向けて福利厚生などとして業務用光回線を無償で提供することにより、通信品質改善による生産性向上や社員満足度の向上、テレワーク推進による企業イメージの向上による人材確保などにもつながるとしている。

■フューチャー <4722>  2,006円 (+67円、+3.5%)

フューチャー <4722> が3日続伸。21日午前中、日本瓦斯 <8174>デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するデータプラットフォームを開発したと発表しており、これが好材料視された。日ガスが21年3月に運用を開始したガス業界初のデジタルツインシステム「ニチガスツイン on DL」のデータプラットフォームMDDM(Meter Data Management Meter Device Management)を開発したという。デジタルツインの実現により、業務のシミュレーションや最適化の検証が容易になり、業務の効率化の加速が期待できるほか、今後は個々のデータをセキュアに担保することを前提に他社へ仕組みを展開するとしている。

■アステリア <3853>  839円 (+26円、+3.2%)

アステリア <3853> が4日続伸。14日に発表した21年3月期連結営業利益は従来予想の5億円が8億2000万円(前の期は2億6200万円の赤字)と大幅に上放れて着地した。足もとでは、仮想通貨関連株としても改めて注目されている。更に、同社は20日に定款を変更して物理的な会場を設けず株主や取締役などがインターネットなどの手段を用いて出席する株主総会(バーチャル株主総会)を可能にすることを決議したと発表した。今国会ではバーチャル株主総会を可能とする法改正が提出されており、同法案は成立する見込みとなっている。これからの株主総会シーズンを控え、バーチャル株主関連株としても再注目されている。

■ユーザーロカ <3984>  4,410円 (+120円、+2.8%)

ユーザーローカル <3984> が反発。同社は21日、川崎汽船 <9107>人工知能(AI)を活用したサポートチャットボットの提供を開始したと発表しており、これが株価を刺激したようだ。このAIチャットボットは、60億件を超えるSNS上の会話データの分析に基づく高度な自然言語処理技術と、テキスト解析の精度向上に特化した独自開発のAIを活用し、高品質な会話を実現するサービス。厚生労働省をはじめ数多くの企業や官公庁に導入されている。

■グロームHD <8938>  1,620円 (+43円、+2.7%)

グローム・ホールディングス <8938> [JQG]が続伸。20日の取引終了後、26年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定し、最終年度に売上高68億円(21年3月期39億6800万円)、営業利益29億円(同3億7700万円)を目指すとしたことが好感された。アライアンス先医療機関の病床数を年2250床純増させることを目標に、アライアンス先医療機関の新規獲得を推進するほか、提供するサービスメニューの拡大・深化を推進し業績拡大を図る方針だ。

■DMG森精機 <6141>  1,787円 (+38円、+2.2%)

DMG森精機 <6141> が3日ぶりに反発。岩井コスモ証券は20日、同社株の投資判断「A」を継続するともに目標株価を2000円から2200円に引き上げた。足もとの業績好調、中国や欧州などでの機械需要の盛り上がり、工場のFA化投資に関連した案件の増加など好材料が揃った点を評価している。1-3月期の連結営業利益は費用削減や円安効果が寄与し前年同期比21.8%増の39億8600万円だった。21年12月期の同利益は会社予想140億円に対して同証券では200億円と大幅な増額修正を見込んでいる。

■日立物流 <9086>  3,435円 (+60円、+1.8%)

日立物流 <9086> が続伸。20日の取引終了後、6月4日付で697万5786株(発行済み株数の6.24%)の自社株を消却すると発表しており、これが好材料視された。なお、消却後の発行済み株数は1億480万928株となる予定だ。

■スカパーJ <9412>  445円 (+7円、+1.6%)

スカパーJSATホールディングス <9412> が続伸、今週17日に年初来安値を更新したが、そこをターニングポイントに底入れ反転の動きをみせている。同社は20日取引終了後、NTT <9432> と業務提携し、持続可能な社会の実現に向けた新たな宇宙事業創出を目指すことで合意したと発表しており、これが株価を刺激する格好となった。両社の持つノウハウを融合し、宇宙空間のICTインフラ基盤の実現を目指す。スカパーJは30年以上の衛星通信・衛星放送をはじめとする宇宙事業での豊富な技術と実績を有しており、今回のNTTとの提携により、そのノウハウを開花させることへの期待が高まっている。

■東エレク <8035>  46,470円 (+600円、+1.3%)

東京エレクトロン <8035> 、SUMCO <3436> など半導体関連株が高い。前日20日の欧米株市場はいずれも堅調な値動きとなったが、米国株市場では主要株3指数のなかでもハイテク株比率が高いナスダック総合指数の上昇率が目立った。更に、画像処理半導体大手のエヌビディアが3.9%高、半導体製造装置世界トップのアプライド・マテリアルズが4.4%高に買われたのをはじめ半導体セクターの上昇が顕著となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も2.6%高と主要株3指数の上昇率を上回った。これを受けて東京市場でも同セクターが目先切り返す動きを強めた。

■ミライトHD <1417>  1,896円 (+24円、+1.3%)

ミライト・ホールディングス <1417> が6日続伸。20日の取引終了後に発表した4月度の月次受注実績が前年同月比29%増となったことが好感された。NTT事業が同51%と大きく伸長したほか、マルチキャリア事業が同27%増、ICTソリューション事業が同10%増と伸長した。

※21日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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