前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年8月25日 5時30分

■アセチレン <4093>  1,932円 (+400円、+26.1%) ストップ高

東証1部の上昇率トップ。東邦アセチレン <4093> が連日のストップ高。工業用ガスの大手で家庭用LPGなども手掛ける。国内で新型コロナウイルスのデルタ株感染拡大に対する懸念が強まっている。感染者数の増加に歯止めがかからず、つれて医療用酸素の需要が高まるとの思惑を背景に、同社株が物色人気化した。思惑先行ながら、PERやPBRなど株価指標面で割安感が強い。時価総額100億円前後と小型で、信用買い残も枯れ切った状態にあることから、株式需給面での軽さも着目されている。

■フリークHD <6094>  2,383円 (+241円、+11.3%)

フリークアウト・ホールディングス <6094> [東証M]が大幅高で8日続伸。23日の取引終了後、連結子会社のデジタリフト <9244> [東証M]が東京証券取引所から東証マザーズへの新規上場を承認されたと発表。これに伴い、保有するデジタリフト株の一部について売り出しを行い、デジタリフトは連結子会社から除外される。同社では、この売り出しにより21年9月期第4四半期において特別利益を計上する予定としているが、計上額は売り出し時の株価により変動することから確定次第開示するという。

■タカショー <7590>  1,129円 (+86円、+8.3%)

東証1部の上昇率10位。タカショー <7590> が大幅高で3日続伸。23日の取引終了後、22年1月期の連結業績予想について、売上高を196億8000万円から203億5000万円(前期比10.1%増)へ、営業利益を11億9500万円から15億600万円(同30.3%増)へ、純利益を9億円から11億円(同15.5%増)へ上方修正し、あわせて20円を予定していた期末一括配当を23円(前期20円)に引き上げた。これまで投資してきたプロユース事業部におけるDX化による販促活動の強化や生産工場及びショールームの拡充、空間パッケージ型新商品の市場投入などの効果が出てきていることに加えて、ホームユース事業部における中国生産工場の本格稼働からのグローバル展開の促進、ガーデニング需要の持続などが要因。また、自社製品の販売比率の増加やeコマース分野の売り上げ増加なども寄与する。

■rakumo <4060>  1,439円 (+100円、+7.5%)

rakumo <4060> [東証M]が続急伸。同社は24日、シネックス <SNX> 日本法人のシネックスジャパン(東京都江東区)へ「rakumo for Google Workspace」を9月15日から提供開始すると発表。これにより、法人企業は全国のシネックスジャパン販売パートナーを通じて、同サービスと「Google Workspace」の同時購入が可能となるという。

■マーケットE <3135>  813円 (+49円、+6.4%)

マーケットエンタープライズ <3135> は大幅続伸。23日の取引終了後、出資先のミナオシ(東京都目黒区)が、法人向けのサービスに関する見込み顧客の獲得サービス(法人リードジェネレーションサービス)「ミナオシ」の本格運用を開始したと発表。「ミナオシ」は、「最適なサービスが見つかる場所」をミッションに掲げる法人リードジェネレーションサービス。ユーザーがサービスやツールを提供する企業の情報を閲覧できるだけではなく、さまざまな企業・業種・職種のレビュワーによって完全実名で投稿されたサービス利用経験レビューも無料で閲覧できるのが特徴という。

■Mipox <5381>  883円 (+53円、+6.4%)

Mipox <5381> [JQ]が続急伸。前週末に全体地合い悪もあって利益確定売りを浴び100円強の急落を余儀なくされたが、今週明けから動きを一変し上値追いを再開、一時54円高の884円に買われ、前週末の急落前の水準を上回った。微細加工に使う研磨フィルムや研磨紙、研磨液剤などの製品を製造し、半導体ウエハー向けなどで好調な需要を取り込んでいる。22年3月期は営業利益段階で前期比2.2倍の8億円と高変化を見込むが、これは従来予想の4億円から大幅に上方修正されたもの。それでも営業利益は21年4-6月期に4億7900万円で対通期進捗率はほぼ60%に達しており、一段の上振れも期待できる。また、SiCウエハーの新しい量産技術確立に取り組むなど次世代パワー半導体関連の一角を担う銘柄としても人気化素地がある。

■シノプス <4428>  1,375円 (+82円、+6.3%)

シノプス <4428> [東証M]が続急伸。24日午前11時ごろ、中食・総菜向けの需要予測・自動発注ロジックに関する特許を取得したと発表。この特許を活用することで、弁当やおにぎり、サンドイッチなどの賞味期限が短い商品カテゴリにおける需要予測・自動発注の実現を目指す。

■天昇電 <6776>  421円 (+24円、+6.1%)

天昇電気工業 <6776> [東証2]が続急伸。23日の取引終了後、北米合弁会社である天昇アメリカコーポレーションの増資を行い、メキシコ第2工場を建築すると発表。天昇アメリカは、07年に北米地域で日系企業の液晶テレビ用プラスチック製品を製造販売することを目的として設立。現在、米系企業を中心とした顧客からの受注を獲得することができ、事業の拡大を見込める状況となったことから、物流産業資材の製造販売を目的として、メキシコ第2工場の建設のために増資を行うという。新工場は21年9月に着工し、22年9月に竣工を予定で、今回の増資に伴い、天昇電の出資比率は現在の65%から60%になる。なお、22年3月期業績への影響は軽微としている。

■GセブンHD <7508>  3,440円 (+185円、+5.7%)

G-7ホールディングス <7508> が6日続伸。23日の取引終了後、9月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表。投資単位当たりの金額を引き下げることで、株式の流動性を高めるとともに、投資家層の拡大を図ることが目的という。効力発生日は10月1日。

■ギフティ <4449>  3,090円 (+131円、+4.4%)

ギフティ <4449> が大幅続伸。キューブシステム <2335> が23日の取引終了後、ギフティが提供する法人向けeギフトサービス「giftee for Business」との機能連携により、社内仮想通貨(Cubecoin)のセルフギフト機能の実証実験を開始したと発表しており、ギフティにとってもメリットが大きいとの見方から買われたようだ。キューブシスのCubecoinは、ブロックチェーン基盤を用いたエンゲージメント強化サービスで、社員間の感謝の気持ちをコインの形で気軽に送り合える新しいピアボーナスの仕組み。ただし、利用は出社前提のサービスとなっていることから、顧客先に常駐している社員や在宅ワークを行っている社員なども含め、どこにいても福利厚生を受けられるようCubecoinを社外で利用できる仕組みとして、セルフギフト機能の実証実験を開始したという。

■ヤマハ <7951>  6,390円 (+270円、+4.4%)

ヤマハ <7951> が大幅続伸。23日の取引終了後、保有するヤマハ発動機 <7272> 株の一部売却を実施すると発表。この株式売却で得た資金を自己株式取得資金に充当するとしており、これが好感されたようだ。あわせて発表した自社株買いは、上限を600万株(発行済み株数の3.4%)、または280億円とし、取得期間は8月24日から2022年2月28日まで。なお、24日朝方にヤマハ発株1900万株の売却が完了し、これに伴い投資有価証券売却益432億4000万円を特別利益に計上すると発表した。売却後保有株式数は1564万2790株。

■プレミアG <7199>  3,295円 (+125円、+3.9%)

プレミアグループ <7199> が大幅続伸。23日の取引終了後、100%子会社プレミアが、アウトバウンド営業に特化した部署であるコンタクトセンターを大阪に新設したと発表。コンタクトセンターは、全国の未稼働・未開拓加盟店の営業促進を行うことを目的とした営業組織で、これまで札幌と福岡の2拠点で運営していた。今回、新たに大阪に設置し全国3拠点体制をとることにより、全国的な加盟店ネットワークの開拓や各種サービスの稼働促進をより推進し、シェア拡大を図るとしている。

■Sansan <4443>  9,700円 (+350円、+3.7%)

Sansan <4443> が4日続伸。Chatwork <4448> [東証M]が24日、Sansanの法人向けクラウド名刺管理サービス「オンライン名刺」機能と連携したと発表。「オンライン名刺」機能は、紙の名刺とは別に、デジタルの名刺を持つことができる機能。今回の連携により、「オンライン名刺」上に「Chatwork ID」を掲載できるようになり、名刺交換時にChatworkを利用しているかを把握できるため、「オンライン名刺」から簡単にChatwork上でつながることが可能になるとしている。

■SHIFT <3697>  24,550円 (+870円、+3.7%)

SHIFT <3697> が5連騰、連日の上場来高値更新。同社は銀行などを主要顧客に企業向け基幹システムのソフトウェアテスト(動作確認、品質検査)を行う。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要が加速するなか、同社が展開するソフトの品質保証サービスへの引き合いが旺盛で、業績高成長路線を走っている。同社は2014年11月の上場だが、株価は上場時初値から24日の高値まで約6年9ヵ月で20倍超の大変貌を遂げた。21年8月期営業利益は前期比45%増の34億円を見込むが、22年8月期についても成長スピードに陰りはみられず、20~40%の利益成長が有望視されている。M&A戦略によるゲーム関連分野への展開も業容拡大に向けた新たな成長ドライバーとして期待されている。

■日本製鉄 <5401>  1,972.5円 (+63.5円、+3.3%)

日本製鉄 <5401> 、ジェイ エフ イー ホールディングス <5411> など大手をはじめ鉄鋼株が軒並み高。今週は新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした経済への影響を懸念する動きが一服、海運セクターへの買い戻しが目立つ展開となっているが、同じグローバル景気に敏感な市況産業である鉄鋼にも物色の流れが波及している。市場でも「足もとは半導体不足の影響などで生産調整を強いられているとはいえ旺盛な自動車販売需要が鋼材需要を喚起しているほか、建設向けも回復基調に入っており、収益環境の風向きは大きく変わった」(中堅証券アナリスト)という見方が強まっている。海運株同様にPERやPBRなどバリュエーションの割安さも押し目買いニーズを後押しした。

■ニチレイ <2871>  2,721円 (+87円、+3.3%)

ニチレイ <2871> が大幅続伸。子会社ニチレイフーズが23日、11月1日納品分から家庭用及び業務用商品の一部の出荷価格を値上げすると発表。対象となるのは家庭用・業務用の冷凍食品と業務用常温食品で、家庭用で4~8%、業務用で3~10%。世界的な食料需要の増加などを背景に原材料価格の高騰が続いており、自助努力だけではコスト吸収の限度を超えることから値上げに踏み切ったという。なお、家庭用冷凍食品の値上げは15年2月以来、約6年半ぶりとなる。

■牧野フ <6135>  4,005円 (+110円、+2.8%)

牧野フライス製作所 <6135> が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が23日付で、投資判断「オーバーウエイト」を継続し、目標株価を5500円から5600円へ引き上げた。同証券では、株価に割安感があり、設備投資回復時の業績拡大余地が大きいとの見方を継続。また同証券の業績予想について、設備投資回復の進展から販売予想を引き上げたことや、販売関連費用などのコスト増をより強く想定したこと、為替前提を1ドル=110円(従来105円)、ユーロ130円(同125円)としたことなどから、22年3月期の営業利益予想を56億円から125億円へ引き上げ過去最高更新を予想。23年3月期も同130億円から218億円へ引き上げている。

■日本郵船 <9101>  7,820円 (+200円、+2.6%)

日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> の大手3社をはじめNSユナイテッド海運 <9110> 、明治海運 <9115> 、乾汽船 <9308> など海運株が全面高。全体相場は戻り局面にあるが、そのなかで海運株は業種別上昇率で5%近くに達し、33業種の中でも物色人気が際立っている。コンテナ船市況の高騰で、大手海運の業績変貌ぶりが注目を集めており、例えば郵船はPER2倍台、配当利回り8.8%前後と株価指標面では“常識外”の安値圏にある。23年3月期の業績悪化の可能性が一方的な買いを躊躇させているが、押し目買い需要は強い。

■味の素 <2802>  3,163円 (+67円、+2.2%)

味の素 <2802> が反発し、連日の年初来高値更新となった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が23日付で、投資判断「オーバーウエイト」を継続し、目標株価を2900円から3500円へ引き上げた。同証券では同社について、高いコストマネジメント力と単価上昇の伴ったトップライン戦略が軌道に乗る海外調味料事業の安定成長に加えて、ハイエンドBtoB事業の成長加速により1ケタ後半の持続的利益成長が実現可能な食品メーカーであると指摘。22年3月期は想定以上の原材料コスト高を背景に加工用うま味調味料の利益予想を減額する一方、第1四半期で好スタートを切った海外調味料やヘルスケア部門の業績予想を増額し、事業利益予想を22年3月期で1160億円から1230億円へ、23年3月期で1240億円から1330億円へ引き上げている。

■東エレク <8035>  44,970円 (+880円、+2.0%)

東京エレクトロン <8035> 、アドバンテスト <6857> 、レーザーテック <6920> がいずれも買い優勢の展開。前日23日の米国株市場ではエヌビディア <NVDA> が5.5%高と値を飛ばしたほか、ザイリンクス <XLNX> も6.4%高に買われるなど半導体関連株への物色人気が鮮明だった。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は大幅高で3日続伸と上昇を加速させており、東京市場でも同関連株への投資資金流入を促す流れとなった。

■INPEX <1605>  736円 (+9円、+1.2%)

ここ調整の続いていたINPEX <1605> が8日ぶりに反発に転じるなど資源開発関連株に買いが優勢となった。原油市況は世界的な新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気減速懸念から急速に水準を切り下げてきたが、前日23日のWTI原油先物価格は8日ぶりに急反騰した。終値ベースで3ドル50セント高の1バレル=65ドル64セントと大幅に上昇、これを受けて前日の米国株市場ではエネルギーセクターが買い戻され、エクソン・モービル <XOM> が4%高超に買われたほか、シェブロン <CVX> も上昇した。これを受けて東京市場でも原油価格と株価連動性の高いINPEXなどに買いが波及した。

■高砂熱 <1969>  2,071円 (+25円、+1.2%)

高砂熱学工業 <1969> が続伸。SMBC日興証券は23日、同社株の目標株価を2100円から2300円に引き上げた。投資評価は「2」を継続した。6日の第1四半期(4-6月)の決算発表と同時に、自己株式の取得(上限60億円)を公表したことを同社の総還元に対する前向きな姿勢を示すものとして評価している。また、同証券では22年3月期の連結営業利益は、産業空調の回復などで145億円(会社計画138億円)を予想している。

※24日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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