「脱炭素」が9位、自民党次期政権を意識し急動意銘柄相次ぐ<注目テーマ>
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みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「脱炭素」が9位となっている。
地球温暖化防止の観点から世界的に脱炭素に向けた取り組みが加速している。石油や石炭など化石燃料への依存を極力抑え、二酸化炭素を排出しない太陽光や風力、バイオマスといった再生可能エネルギーを活用する動きが強まっている。
国内では自民党総裁選を前に菅義偉首相が退陣を表明し、次の総裁が誰になるかに注目が集まっている。現状では予測が難しい段階にあるが、誰が勝利しても脱炭素への政策フォローは重要視されることが確実で、関連銘柄を活気づかせている状況。また、次期総裁に国民的人気の高い河野太郎規制改革相を有力視するムードもあるようだ。河野氏はとりわけ脱原発と脱炭素の積極推進論者で、太陽光発電などの再生可能エネルギー関連株への投資マネー流入を促している。
ブルームバーグデータをもとに算出された脱炭素社会に向けた投資金額は、全世界ベースで約131兆ドルとも試算されており、これは2020年の日本の名目GDPのほぼ26倍という膨大な市場規模となる。日本でも、地球温暖化対策の国際的枠組みである「パリ協定」を視野に50年までに温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする目標を掲げ、その前段階として30年度までに排出量を13年度比46%削減する数値目標を掲げている。
脱炭素への取り組みは米国でもバイデン政権に移行してから極めて活発で、クリーンエネルギーに積極姿勢を明示し巨額の環境インフラ投資政策を打ち出している。8月末には気候問題担当大統領特使を務めるジョン・ケリー元国務長官が訪日し、地球温暖化対策における日米間の協力体制の促進が確認された。
関連銘柄では、太陽光・バイオマス・風力など再生可能エネルギーの発電や開発運営を手掛けるレノバ<9519>がここ急速に上値を追っているほか、メガソーラーを全国展開するウエストホールディングス<1407>も年初来高値圏に突入した。ベトナムで戦略的に太陽光発電事業に傾注するAbalance<3856>も前日から動意含みとなっている。このほか再生可能エネルギー発電所の運営を行うテスホールディングス<5074>、太陽電池製造装置を手掛けるエヌ・ピー・シー<6255>なども注目される。