「半導体」が8位、SOX指数急落で1年2カ月ぶり安値<注目テーマ>
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みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「半導体」が8位となっている。
半導体不足の問題を背景に、世界的に半導体設備投資の動きが活発だ。足もとではロックダウンによる影響で中国経済の減速懸念が浮き彫りとなっており、グローバル物流も停滞するとの見方が半導体セクターに向かい風となっている。また、半導体セクターはグロース株の宝庫であり、米国ではFRBによる金融引き締め強化を背景に米長期金利の上昇が顕著となっていることから売り圧力が強い。
前日は、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が5%超の急落で3日続落となったが、3営業日合計で下落率は10%を超えている。SOX指数は年初来安値を更新中だが、直近の終値は2829.103で2021年3月以来、約1年2カ月ぶりの安値水準に沈んでいる。
半導体不足で自動車などの生産が滞るほど需給が逼迫しているにもかかわらず、半導体関連は売りを浴びる状況にあり、本来であればここは逆張りのチャンスとも捉えられる。だが、世界的に株式市場から資金が流出している状況にあって、半導体関連は機関投資家が大量に抱えた保有株のポジションを低める動きが顕在化するなか、需給要因で上値の重さは否めない。半導体需要はウクライナ問題に絡む軍需も加わることで、世界経済減速といえども構造的な需要は高い水準が続くとみられる。当面は底入れ反転の局面を注意深く見守るよりない。
東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>、SCREENホールディングス<7735>など大手製造装置メーカーのほか、ローツェ<6323>、野村マイクロ・サイエンス<6254>、ワイエイシイホールディングス<6298>など中小型の成長株。また、SUMCO<3436>、信越化学工業<4063>などの半導体ウエハー大手や、JSR<4185>、東京応化工業<4186>、トクヤマ<4043>といった半導体素材関連を手掛ける企業なども注目される。