今週の【早わかり株式市況】2週ぶり反発、米株波乱で一時急落も週末反動高 (訂正)

市況
2022年5月21日 6時40分

■今週の相場ポイント

1.日経平均は2週ぶり上昇、戻り基調のなか一時急落も

2.上海ロックダウン解除と米経済指標堅調で心理改善

3.週半ばに米株波乱、日経平均も一時700円超の大幅安

4.米小売り企業の決算低調を受け景気減速懸念強まる

5.週末は反動高の動き、中国の金融緩和も相場後押し

■週間 市場概況

今週の東京株式市場は、日経平均株価は前週末比311円(1.18%)高の2万6739円と、2週ぶりに上昇した。

今週は週央までは戻り歩調をたどっていたが、米株波乱を受けて東京市場も急落を余儀なくされるなど、非常にボラタイルな展開となった。上海のロックダウン解除見通しがポジティブに働いた一方、米小売り企業の冴えない決算が先行き不透明感を強め、米国の景気減速懸念を巡って相場が振り回される形となった。

週明け16日(月)の日経平均は朝方高く始まったものの、前場に市場予想を下回る中国の経済指標が発表されたことで市場のセンチメントが低下し上げ幅を縮小。ただ、その後に上海のロックダウンが6月解除の方向にあることが明らかとなり、全体相場は堅調さを保った。これが引き続き好感され、17日(火)も上値追い基調を継続。この日夜に注目されていた米4月小売売上高の発表があり、結果は事前予想を上回る堅調なものとなった。17日の米国株市場は全面高の様相となり、この流れを引き継いで18日(水)の東京市場もリスク選好の地合いとなった。ハイテク株を中心に幅広く買いが入り、日経平均は一時2万7000円台に乗せる場面があった。ここまで日経平均は順調な戻りをみせてきたが、19日(木)は流れが一変し急反落。一時700円安を超える水準まで売られ、終値でも500円あまりの下げとなった。前日の米国株市場は、米小売り企業の決算が相次ぎ低調となったことで物価高による個人消費や企業収益への悪影響が意識され、インフレ警戒色が改めて強まった。NYダウは今年最大の下げ幅を記録、それを受けて東京市場もリスクオフ一色となった。米国市場は翌19日も売られ、軟調な展開のまま今週の取引を終えるかに思われたが、週末20日(金)の日経平均は300円超高と切り返した。前日急落の反動が出たほか、中国による金融緩和策の発表が相場を後押しした。

■来週のポイント

来週は米国株の調整を警戒しつつ、相対的に強さを発揮している日本株への資金流入が継続し2万7000円大台に乗せられるかが焦点となりそうだ。

重要イベントとしては、国内では25日に発表される3月景気動向指数改定値が注目される。海外では、25日発表の米国連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨、26日に発表される米国1-3月期GDP改定値、27日に発表される米国4月個人所得と4月個人消費支出に注視が必要だろう。そのほか、23日には日米首脳会談が開催される。

■日々の動き(5月16日~5月20日)

【↑】   5月16日(月)―― 続伸、欧米株高で半導体関連などが買われる

日経平均 26547.05( +119.40)  売買高15億0049万株 売買代金 3兆1759億円

【↑】   5月17日(火)―― 3日続伸、米株先物高やアジア株上昇が追い風

日経平均 26659.75( +112.70)  売買高13億2098万株 売買代金 2兆8190億円

【↑】   5月18日(水)―― 4日続伸、欧米株高を受けリスク選好の流れが継続

日経平均 26911.20( +251.45)  売買高12億6716万株 売買代金 2兆9698億円

【↓】   5月19日(木)―― 5日ぶり反落、米株急落を受けリスク回避の売り優勢

日経平均 26402.84( -508.36)  売買高12億6439万株 売買代金 3兆0163億円

【↑】   5月20日(金)―― 急反発、前日大幅安の反動やダウ先物上昇で買い優勢

日経平均 26739.03( +336.19)  売買高12億5330万株 売買代金 2兆9995億円

■セクター・トレンド

(1)全33業種中、19業種が値上がり

(2)値上がり率トップは近鉄エクス <9375> など倉庫・運輸

(3)内需株はリクルート <6098> などサービス、KDDI <9433> など情報・通信が買われた一方、

アサヒ <2502> など食料品が値下がり率トップ。イオン <8267> など小売りも大幅安

(4)コマツ <6301> など機械、ソニーG <6758> など電機、HOYA <7741> など精密機器といった輸出株は総じて堅調

(5)郵船 <9101> 、川崎汽 <9107> など海運は大幅高

(6)INPEX <1605> など鉱業、住友鉱 <5713> など非鉄金属、ENEOS <5020> など石油といった資源株も高い

(7)第一生命HD <8750> など保険、みずほFG <8411> など銀行、SBI <8473> など証券といった金融株は総じて軟調

■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)

1(1) インバウンド

2(3) メタバース ── メタバース空間を彩る次世代技術、躍動する「3DCG」関連株を追え <株探トップ特集>

3(4) 半導体

4(2) 円安メリット

5(6) 農業

※カッコは前週の順位

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.