話題株ピックアップ【夕刊】(2):インフロニア、リゾートトラ、オリンパス

注目
2022年8月10日 15時18分

■ミルボン <4919>  5,600円  +310 円 (+5.9%)  本日終値

ミルボン<4919>は後場に入り大幅高。午後1時ごろに発表した第2四半期累計(1~6月)連結決算は、売上高214億6700万円、営業利益38億2400万円となった。会計基準の変更に伴い対前年同期増減率の開示はないものの、会社側によると11.7%増収、15.3%増益となっており、実質2ケタ増収増益となったことが好感された。国内では地方での新型コロナウイルス感染拡大が人流に影響した第1四半期と比較して回復が見られたことや、デザインカラーを楽しむ顧客層の増加、ヘアカラーに対応したヘアケアニーズの高まりなどを受けて売り上げを伸ばした。また、海外では中国がコロナ規制の影響を受けたものの全体として好調に推移しており、円安による売上高の押し上げ効果も寄与した。なお、中間配当は従来予想から6円引き上げ40円とした。22年12月期通期業績予想は、原材料の高騰や新型コロナの影響など不確定部分があるとして、売上高439億円、営業利益75億5000万円の従来見通しを据え置いている。

■ツバキ・ナカシマ <6464>  1,031円  +56 円 (+5.7%)  本日終値

9日に発表した「3.2%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。

発行済み株式数(自社株を除く)の3.2%にあたる130万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は8月15日から10月31日まで。

■インフロニア <5076>  967円  +51 円 (+5.6%)  本日終値

インフロニア・ホールディングス<5076>が大幅反発。午前10時ごろ、上限を1250万株(発行済み株数の4.59%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得期間は22年8月12日から23年3月31日までで、取得した自社株のうち、発行済株式総数の概ね1%を超える部分については消却を予定しているという。同時に発表した第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高1496億2400万円、営業利益73億6200万円、純利益53億900万円だった。21年10月に共同株式移転により設立されたため対前年同期増減率はないものの、土木事業、インフラ運営事業が牽引役となった。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高7306億円(前期比7.0%増)、営業利益426億円(同13.6%増)、純利益324億円(同21.4%増)の従来見通しを据え置いている。

■ミズノ <8022>  2,622円  +127 円 (+5.1%)  本日終値

9日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は30%増益で着地」が好感された。

ミズノ <8022> [東証P] が8月9日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比29.8%増の45.2億円に伸び、通期計画の95億円に対する進捗率は47.6%に達し、5年平均の24.7%も上回った。

⇒⇒ミズノの詳しい業績推移表を見る

■リゾートトラスト <4681>  2,248円  +76 円 (+3.5%)  本日終値

リゾートトラスト<4681>が急動意、6月30日につけた年初来高値2273円を更新した。9日取引終了後に発表した23年3月期第1四半期(22年4~6月)決算は営業利益が前年同期比2.7倍の25億1000万円と急拡大した。同社は会員制リゾートホテルのトップ企業で健康診断などのメディカル事業も手掛けるが、ホテル、メディカルの会員権販売がいずれも好調で業績を押し上げている。リベンジ消費で会員制リゾートホテルの宿泊需要はコロナ前を超えており、収益環境に吹く追い風が想定以上に強い。これを評価する形で投資資金が流入した。

■長府製作所 <5946>  1,897円  +64 円 (+3.5%)  本日終値

長府製作所<5946>が反発。9日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を50万株(発行済み株数の1.4%)、または11億円としており、取得期間は22年8月22日から23年2月28日まで。株主還元及び資本効率の向上と今後の経営環境の変化に応じた機動的な資本政策を遂行することが目的としている。また、消却前の発行済み株式総数の3.44%に相当する124万1188株を8月31日付で消却する。同時に22年12月期の連結業績予想について、売上高を460億円から480億円(前期比7.0%増)へ、営業利益を24億円から27億円(同21.7%増)へ、純利益を31億円から33億円(同13.3%増)へ上方修正した。欧州向けのヒートポンプ熱源機に加え、エンジニアリング部門も受注が好調に推移し上期の業績が想定を上回って着地したことが要因としている。あわせて発表した第2四半期累計(1~6月)決算は、売上高234億6000万円(前年同期比7.8%増)、営業利益9億4400万円(同0.8%減)、純利益16億800万円(同21.1%増)だった。

■出光興産 <5019>  3,535円  +115 円 (+3.4%)  本日終値

出光興産<5019>は3日続伸。9日の取引終了後に23年3月期業績予想の上方修正を発表。売上高を8兆6000億円から9兆2600億円(前期比38.5%増)へ、営業利益を1900億円から3750億円(同13.7%減)へ引き上げており、これが好感されたようだ。原油価格の上昇をはじめ、在庫評価益や豪州一般炭スポット価格の見直しなどによる影響が業績を押し上げる。同時に発表した第1四半期決算は、売上高が2兆2046億円(前年同期比69.3%増)、営業利益が2336億3300万円(同2.1倍)だった。

■クレハ <4023>  10,390円  +150 円 (+1.5%)  本日終値

クレハ<4023>が反発。9日の取引終了後、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、売上高を900億円から1000億円(前年同期比26.5%増)へ、営業利益を100億円から130億円(同14.4%増)へ、純利益を75億円から95億円(同14.1%増)へ上方修正したことが好感された。円安効果や原燃料価格上昇分に対し販売価格への転嫁を進めたことに加えて、農薬出荷の前倒しなどが要因という。また、付加価値の高い製品の売り上げの増加や販管費の下期へのずれ込みなども寄与する。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高1800億円(前期比6.9%増)、営業利益220億円(同9.2%増)、純利益160億円(同13.0%増)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高492億8000万円(前年同期比30.2%増)、営業利益81億4500万円(同91.4%増)、純利益54億6000万円(同65.3%増)だった。機能製品事業のリチウムイオン二次電池用バインダー向けのフッ化ビニリデン樹脂を中心に売り上げが伸長。原燃料価格上昇の影響を製品価格へ転嫁を進めたことも寄与した。

■日本農薬 <4997>  754円  +7 円 (+0.9%)  本日終値

日本農薬<4997>が地合い悪のなか4日続伸。600円台後半で収れんする25日・75日移動平均線を上放れ、上昇指向を鮮明としている。農薬専業大手だが、海外での売り上げが全体の7割近くを占める外需型企業であることが特徴で、インドやブラジルなど新興国で需要獲得が進み、業績が好調に推移している。今年は北米で気温上昇などを背景にダニの発生が目立ち、ダニ用殺虫剤が伸びたほか、欧州では除草剤の拡販が進み全体収益を押し上げている。前日の後場取引時間中に発表した23年3月期第1四半期(22年4~6月)決算は営業利益が前年同期比69%増の27億8100万円と大幅な伸びを達成しており、これを受けて通期営業利益見通しも従来予想の69億円から88億円(前期比53%増)に大幅増額した。これが足もとの株高基調を後押しする形となっている。PER11倍前後、PBR0.8倍台と株価指標面でも依然として割安感が光っており、水準訂正に向けた上値追いが続いている。

■オリンパス <7733>  2,752円  +22 円 (+0.8%)  本日終値

オリンパス<7733>が続伸。9日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を9680億円から1兆190億円(前期比17.3%増)へ、営業利益を2060億円から2310億円(同50.1%増)へ、純利益を1540億円から1720億円(同48.6%増)へ上方修正したことが好感された。想定為替レートを1ドル=123円から134円39銭へ、1ユーロ=135円から139円53銭へ、1元=19円40銭から20円12銭へそれぞれ見直したことが要因としている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高2140億6000万円(前年同期比11.8%増)、営業利益407億7600万円(同47.7%増)、純利益248億6000万円(同33.0%増)だった。内視鏡・治療機器事業ともに2ケタ成長を達成し、売上高・営業利益ともに第1四半期として過去最高となった。

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