話題株ピックアップ【夕刊】(2):田中化研、豊田通商、日立

注目
2022年10月31日 15時18分

■田中化学研究所 <4080>  1,806円  +144 円 (+8.7%)  本日終値

田中化学研究所<4080>が続急騰。前週末28日の取引終了後、23年3月期の単独業績予想について、営業損益を6億円の赤字から16億円の黒字(前期比93.9%増)へ、最終損益を7億円の赤字から10億円の黒字(同36.6%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は700億円から600億円(同48.0%増)へ下方修正したが、同社製品の主原料であるニッケル及びコバルトの国際相場が第1四半期にかけて上昇したのち、第2四半期にかけては下落基調で推移し、上期の利益面で大幅な増加要因となったことが要因。また、期末にかけて相場関連損益が更に増加する見通しであることに加えて、為替が想定よりも円安で推移していることなども寄与する。第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高300億5200万円(前年同期比54.6%増)、営業利益18億2200万円(同2.9倍)、純利益14億9400万円(同3.0倍)となった。

■プレミアグループ <7199>  1,765円  +134 円 (+8.2%)  本日終値

プレミアグループ<7199>が大幅高で5日続伸。前週末28日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、純利益を34億円から40億円(前期比36.0%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は245億円(同17.3%増)の従来見通しを据え置いたものの、タイの持ち分法適用関連会社(ECL)に対する株式投資について、過年度減損損失の戻入益を計上することが利益を押し上げる。第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高118億8700万円(前年同期比17.5%増)、純利益26億4100万円(同94.5%増)だった。クレジット・故障保証ともに、取扱高が伸長した。

■豊田通商 <8015>  5,000円  +375 円 (+8.1%)  本日終値

豊田通商<8015>が急反発。前週末28日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、純利益を2100億円から2700億円(前期比21.5%増)へ上方修正し、あわせて中間・期末各81円の年162円を予定していた配当予想を中間・期末各96円の年192円に引き上げたことが好感された。自動車生産関連、自動車販売及び電力事業の業績が好調で、上期業績が想定よりも堅調に推移したことが要因としている。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高4兆9077億円(前年同期比31.1%増)、営業利益2079億8300万円(同39.2%増)、純利益1512億8000万円(同18.6%増)だった。自動車販売の増加に加えて、金属市況や欧州電力価格の上昇が貢献した。

■オリコ <8585>  1,205円  +86 円 (+7.7%)  本日終値

オリエントコーポレーション<8585>が3日ぶりに反発。同社は28日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比11.6%増の151億8000万円となり、通期計画250億円に対する進捗率が60.7%に達したことが好感されたようだ。営業収益は同1.6%増の1163億9500万円で着地した。半導体不足による新車販売の低迷やリフォーム商材の不足などから個別割賦事業は減収となった半面、重点領域である決済・保証事業及び海外事業は順調に伸長。また、不動産売却も全体の増収に寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■京阪神ビルディング <8818>  1,323円  +88 円 (+7.1%)  本日終値

28日に決算を発表。「上期経常が33%増益で着地・7-9月期も8%増益」が好感された。

京阪神ビルディング <8818> [東証P] が10月28日大引け後(15:30)に決算を発表。23年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比32.5%増の29.7億円に拡大し、通期計画の50億円に対する進捗率は59.5%に達し、5年平均の51.3%も上回った。

⇒⇒京阪神ビルディングの詳しい業績推移表を見る

同時に発表した「0.41%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。

発行済み株式数(自社株を除く)の0.41%にあたる20万株(金額で3億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は11月1日から12月30日まで。

■小松マテーレ <3580>  816円  +54 円 (+7.1%)  本日終値

小松マテーレ<3580>が大幅高。同社は28日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比77.5%増の9億5600万円となり、従来予想の7億円から上振れたことが好感されたようだ。売上高は同19.6%増の173億9700万円(従来予想は160億円)となった。北米向けカジュアルウェアが牽引したほか、中東向け民族衣装分野の市場回復及び機能商品の積極的な導入が寄与。利益面では商品の高付加価値化を伴った価格転嫁、生産性の向上や加工ロス・エネルギーロスの削減を含めたトータルコスト削減を進めたことが押し上げ要因となった。なお、通期業績予想については売上高345億円(前期比9.7%増)、営業利益19億円(同19.2%増)とする従来計画を据え置いている。

■タカラトミー <7867>  1,306円  +86 円 (+7.1%)  本日終値

タカラトミー<7867>が急反発。前週末28日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が従来予想の800億円から890億円(前年同期比15.6%増)へ、営業利益が55億円から60億円(同1.1%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。主力の玩具事業が堅調に推移するとともに、国内及びアジア地域におけるアミューズメントマシン事業が拡大したことが要因。また、ガチャ事業で大型集積売場展開と人気コンテンツを使った関連商品の売り上げが伸長したことや、小売事業キデイランドで人流回復により販売が伸長したことも寄与した。なお、純利益は急激な為替相場の変動により為替差損を計上するため、35億円から31億円(同40.9%減)へ下振れて着地した。

■日立製作所 <6501>  6,760円  +385 円 (+6.0%)  本日終値

日立製作所<6501>は4日ぶり急反発。前週末28日の取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算の発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。調整後営業利益予想は7250億円から7530億円(前期比2.0%増)に上方修正した。7400億円近辺としていた市場のコンセンサスを上回る水準に見通しを引き上げたことが、買い安心感をもたらしたようだ。売上高に相当する売上収益は9兆8500億円から10兆4000億円(同1.3%増)に上方修正。減収予想から一転して増収の見込みとなる。ビルシステム事業が堅調に推移していることなどを反映した。一方、最終利益の見通しは6000億円(同2.8%増)で据え置いた。4~9月期の連結決算は、売上収益が前年同期比12.1%増の5兆4167億7900万円、調整後営業利益は同4.7%増の3246億2900万円だった。買収した米IT子会社グローバルロジックの事業成長に加え、IoTのデジタル技術基盤「ルマーダ」事業が堅調に推移。円安進行も利益を押し上げた。

■東京都競馬 <9672>  4,145円  +220 円 (+5.6%)  本日終値

東京都競馬<9672>が大幅に3日続伸。同社は28日取引終了後、22年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比17.5%増の114億4800万円となり、通期計画の131億3100万円に対する進捗率が87.2%となったことが好感されたようだ。売上高は同13.2%増の266億2100万円で着地。SPAT4(地方競馬インターネット投票システム)の売り上げが好調なほか、夏季(7~9月)の東京サマーランドの入場者数が増加したことなどが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

■ストライク <6196>  4,595円  +230 円 (+5.3%)  本日終値

ストライク<6196>は3日続伸。上昇率は一時8%を超えた。前週末28日取引終了後、22年9月期の決算発表にあわせ、23年9月期の業績予想を開示した。売上高は前期比42.3%増の152億6600万円、最終利益は同21.8%増の36億800万円を見込む。最終利益の増益率は前期からやや鈍化する見通しながら、直近の受託案件の状況を前提とした計画としており、今期の業績見通しを好感した買いが集まった。M&Aの成約組数は前期よりも82組多い277組、新規受託については95件増加の756件を計画。広告宣伝費などの増加をこなし増収増益を見込む。年間配当予想は8円増配の48円とした。22年9月期の決算は売上高が107億2700万円、最終利益が29億6200万円だった。13カ月の変則決算だった前の期を12カ月間で補正した数値と比較すると、売上高は28.6%増、最終利益は34.0%増となった。

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