伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 5月10日版
日経平均は週明け後に一段高となるかで5月の展開が絞られる
1. ナスダック、S&P500は週明け後すぐに下降を開始するかが焦点
図1は ナスダックの日足と25日乖離線(終値-25日移動平均値)、図2が S&P500の日足と25日乖離線です。
ナスダックの25日乖離線は、昨年5月13日に過去最高水準となる1810ポイントをつけて反落しています。S&P500も25日乖離線が、昨年5月13日に過去最高水準となる400ポイントをつけています。
この時の25日乖離線の上昇は、株価が同年4月に暴落した後の反動高により25日乖離線が上がりやすくなっていたこと(終値が上昇しても、下げていた移動平均値の上昇は遅れるため)に加えて、急激に価格が上昇したことがあります。
その後、価格が緩やかに上昇し、25日移動平均値も緩やかに上昇を開始したことで、価格との差が縮小していき、価格が上昇していても25日乖離線が下げる動きになっています。
2026年3月30日以降、それまで下げていた価格が上昇を開始したことで、再びナスダック、S&P500の乖離線が急上昇して昨年の過去最高値を更新する動きとなっています。
どちらも25日乖離線が4月17日に過去最高水準を更新した後、上値を抑えられる状況で、価格が上昇しています。
今後は昨年と同様、25日乖離線が緩やかに下げる過程で、価格が緩やかに上昇の流れを作るか、25日乖離線の反転サインに沿って価格が反転下降を開始するかのどちらかの展開になる可能性があります。
前週末のナスダックの25日乖離線は、1971ポイントに位置しています。価格が下げるなら、25日乖離線が4月17日の2119ポイントへ届かずに反転下降を開始して、逆行現象の弱気サインをつける展開になると考えられます。
前週末のS&P500の25日乖離線は、329ポイントに位置しています。価格が下げるなら、25日乖離線が4月17日の442ポイントへ届かずに反転下降を開始して、逆行現象の弱気サインをつける展開になると考えられます。
今後の価格が戻り高値をつけて大幅な下げ場面になるなら、週明け後は強く上値を抑えられる動きが表れて、下げ幅の大きな動きとなるはずです。
価格が下げても小幅な下げで終わり、すぐに高値を更新する動きになるなら、緩やかな上昇の流れへ入っているという見方が有力になります。
図1 ナスダック(日足)と25日乖離線

図2 S&P500(日足)と25日乖離線
