前週末19日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―
■有機薬 <4531> 423円 (+80円、+23.3%) ストップ高
有機合成薬品工業 <4531> [東証S]がストップ高。半導体関連株への物色意欲は旺盛で、半導体材料などを手掛ける化学セクターにも投資資金の流入が観測された。そのなか、同社は食品向けアミノ酸や医薬中間体及び電子材料などに展開するが、高品質アミノ酸ではグローバルベースで屈指の競争力を有しており、半導体分野でも存在感を示す。アミノ酸の一種であるグリシンは最先端AI半導体のCMP研磨や微細加工で必須の化学物質であり、同社は世界トップクラスのシェアを誇る。急増する半導体需要を背景に、同社は福島県の主力工場の生産能力を大幅増強しており、投資資金攻勢の手掛かりとなったもようだ。
■サンコール <5985> 2,014円 (+364円、+22.1%)
サンコール <5985> [東証S]が急反騰。同社は自動車メーカー向けに精密ばねを供給するサプライヤー。27年3月期は減収減益予想だが、直近で光通信用のコネクターに関し、中国で生産能力を増強すると一部で報じられた。背景にあるのはデータセンターに関連する需要拡大だという。株価は5月下旬以降、断続的に売りに押されていたが、1400円近辺で下げ止まった後は復調に向かった。データセンター向けの光ファイバーケーブルや光部品を手掛ける銘柄に改めて脚光が集まる地合いのなかで、5日移動平均線と25日移動平均線がゴールデンクロスを形成したこともあって、投資家の物色意欲が一段と高まることとなった。
■ハナツアーJ <6561> 918円 (+149円、+19.4%) 一時ストップ高
HANATOUR JAPAN <6561> [東証G]が続急騰、一時ストップ高となった。日テレNEWSが19日、中国政府が日本行きの団体旅行を事実上禁止するなか、夏休みを前に国有の旅行会社などで団体旅行を再開する動きが広がっていることが新たに分かった、と報じた。ハナツアーJは訪日外国人向けの旅行関連事業を展開しており、業績押し上げ効果を期待した買いが入ったようだ。報道によると、国有旅行会社がこれまで見合わせていた日本行きの団体旅行を来月中旬から再開することが分かったという。複数の民間の旅行会社においては先月以降、団体旅行を実施するなど、再開の動きが広がっている、と伝えている。インバウンド関連では、百貨店のJ.フロント リテイリング <3086> [東証P]が後場に強含んだ。
■JMACS <5817> 1,049円 (+150円、+16.7%) ストップ高
JMACS <5817> [東証S]がストップ高。電線御三家の一角では古河電気工業 <5801> [東証P]もストップ高に買われ、住友電気工業 <5802> [東証P]が値を飛ばし、SWCC <5805> [東証P]や三ッ星 <5820> [東証S]を含めて電線株が一斉蜂起の様相を呈した。御三家の1社であるフジクラ <5803> [東証P]が前日18日の引け後に今期業績予想の上方修正を発表し、同社株はストップ高カイ気配の水準で大量の買い注文を抱えた状況となった。データセンター関連での光ファイバーケーブルの力強い需要が改めて意識されるなか、AI関連株を選好する投資家の資金はフジクラ以外の電線株にも回帰する形となり、関連株に大きな浮揚力を与える格好となった。東証の業種別指数のうち、電線株を含む「非鉄金属」は上昇率でトップとなった。
■宮越HD <6620> 702円 (+100円、+16.6%) ストップ高
東証プライムの上昇率トップ。宮越ホールディングス <6620> [東証P]がストップ高。同社は19日、26日に開催する第15回定時株主総会で、今後の成長を支える柱となる半導体・ロボティクスの新規事業構想を正式に発表することを明らかにしており、これが材料視されたようだ。なお、総会では事業の狙い・背景・今後の見通しについて説明するとしている。
■フジクラ <5803> 5,161円 (+700円、+15.7%) ストップ高
東証プライムの上昇率2位。フジクラ <5803> [東証P]がストップ高。18日の取引終了後に27年3月期の連結業績予想について、売上高を1兆2430億円から1兆4620億円(前期比23.7%増)へ、営業利益を2110億円から3100億円(同64.3%増)へ、純利益を1560億円から2290億円(同45.7%増)へ上方修正し、最終利益を一転増益予想としたことを好感した買いが流入した。上期において、情報通信事業で想定していなかったハイパースケーラーからの光コンポーネント製品のプロジェクト受注や売価アップがあり、また、懸念された水素不足の影響が緩和されることで計画を大幅に上回る見込みであることが要因。また、下期においても上期に実現した売価アップ及び水素不足の影響緩和の継続が見込まれることが寄与する。
■新電元 <6844> 3,945円 (+515円、+15.0%)
東証プライムの上昇率4位。新電元工業 <6844> [東証P]が5日続急騰。19日はマドを開けて急伸し節目の4000円を突破した。同社はホンダ <7267> [東証P]を主要取引先とするサプライヤーで、電装品を供給するとともに パワー半導体にも展開する。ホンダ系サプライヤーと言えば、武蔵精密工業 <7220> [東証P]の株価がデータセンター(DC)向けの蓄電装置の成長期待で急変貌を遂げたことを想起する投資家が多い。新電元の27年3月期は経常減益予想となっているが、同社は情報・通信領域ではインフラ設備向けのリチウムイオン電池システムや、DCの消費電力削減に寄与するパワー半導体などを取り扱っている。PBR(株価純資産倍率)はプライム銘柄ながら0.5倍台と低水準であることも相まって、割安でかつDC向けビジネス拡大の余地がある銘柄として着目されるようになり、物色人気化につながったようだ。
■さいか屋 <8254> 281円 (+32円、+12.9%)
さいか屋 <8254> [東証S]が4日続急騰。18日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を41万7000株(自己株式を除く発行済み株数の6.01%)、または1億円としており、取得期間は6月18日から8月31日まで。株主への利益還元について、配当に加えて資本の状況に応じて自社株取得も選択肢としており、この方針に基づき実施するとしている。
■キオクシア <285A> 108,600円 (+11,700円、+12.1%)
東証プライムの上昇率5位。キオクシアホールディングス <285A> [東証P]が7日続急騰。10万円の大台に乗せ、上場来高値の更新を続けた。前日18日の米株式市場においてフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が6%を超す上昇となり、最高値を更新。半導体メモリーで同業のサンディスク <SNDK> が急騰したほか、マイクロン・テクノロジー <MU> も大幅高となった。米国とイランの戦闘終結合意を機に、世界的に株式市場がリスクオンに傾くなかで、AI半導体関連株への資金流入が顕著となっており、キオクシアの株価を一段と押し上げた。同社は2024年12月18日に上場。フシ目の10万円は公開価格1455円と比べると約69倍。昨年大納会の終値は1万435円で、10万円は年初来では約9.6倍の水準となる。
■アンリツ <6754> 4,333円 (+311円、+7.7%)
アンリツ <6754> [東証P]が急反発。SMBC日興証券が18日、アンリツの目標株価を3300円から4600円に増額修正した。投資評価は3段階で真ん中の「2」を継続している。AIデータセンター向けの光トランシーバー需要が、これまでの想定を上回って推移していると指摘。同証券はアンリツの28年3月期の営業利益予想について、221億円から256億円に引き上げた。
■リガクHD <268A> 2,820円 (+180円、+6.8%)
リガク・ホールディングス <268A> [東証P]が急反発。19日朝に関東財務局に提出された大量保有報告書で、米国の投資顧問会社コロンビア・マネジメント・インベストメント・アドバイザーズと共同保有者による株式保有割合が8.56%と新たに5%を超えたことが判明しており、これを受けて思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は投資一任契約に基づく純投資としており、報告義務発生日は6月15日となっている。
■KPPGHD <9274> 1,018円 (+50円、+5.2%)
KPPグループホールディングス <9274> [東証P]が急反発。18日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を300万株(自己株式を除く発行済み株数の4.81%)、または36億円としており、取得期間は7月1日から11月30日まで。株主還元の充実及び資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするために実施する。
■伊勢化 <4107> 3,910円 (+155円、+4.1%)
伊勢化学工業 <4107> [東証S]が大幅反発。19日付の日本経済新聞朝刊で「政府は18日、2035年までに薄くて曲がる次世代型の『ペロブスカイト太陽電池』を政府施設で最大7万キロワットを導入する目標を発表した」と報じられており、これを好材料視した買いが入ったもよう。記事によると、同日開かれた関係府省庁の連絡会議で示されたとしており、国が率先して使い始めることで、普及の足掛かりとするのが狙いという。同社はペロブスカイト太陽電池の原材料となるヨウ素の国内最大手であることから、普及への期待から買われたようだ。
■ヤマダHD <9831> 675.3円 (+25.8円、+4.0%)
ヤマダホールディングス <9831> [東証P]が6日ぶり大幅反発。SMBC日興証券が18日付で投資評価を「2(中立)」から「1(アウトパフォーム)」へ、目標株価を620円から840円へ引き上げた。業界全体でエアコンが2027年問題を受けて好調に推移し、冷蔵庫や洗濯機も従前比で復調しているため、高粗利な白物家電の牽引で27年3月期は各社良好な見通しが可能だろうと指摘。エディオン <2730> [東証P]との統合の決断も今後のアップサイドポテンシャルとした。
■フジシール <7864> 2,843円 (+97円、+3.5%)
フジシールインターナショナル <7864> [東証P]が大幅続伸。岡三証券は18日、同社株のレーティングを「中立」から「強気」に引き上げた。目標株価は3000円から3800円に見直した。各リージョンで原材料は問題なく調達できているとみており、同証券では27年3月期の連結営業利益を前期比13.4%増の232億円(会社計画222億円)と予想。低採算製品の見直しや工場における省人化・生産性向上などの効果を織り込んだ。28年3月期の同利益は250億円と予想している。「資本コストを意識した経営」を実践しており、その成果が顕在化するとみている。
■ワールドHD <2429> 2,470円 (+65円、+2.7%)
ワールドホールディングス <2429> [東証P]が3日続伸。18日取引終了後、27万株(自己株式を除く発行済み株数の1.50%)を上限に19日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で自社株を取得すると発表。これが好感された。買い付け価格は18日終値の2405円。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、ワールドHDは予定通り買い付けを実施し、25万株を取得した。
■三谷産業 <8285> 686円 (+16円、+2.4%)
三谷産業 <8285> [東証S]が6日続伸。同社は19日、グループのミライ化成が炭素繊維強化プラスチック(CFRP)端材の回収・再資源化によるサプライチェーンの構築を目指し、再生炭素繊維成形品事業を加速させることを明らかにしており、これが新たな買い手掛かりとなったようだ。この取り組みでは、主に東レ <3402> [東証P]の炭素繊維を原料とする航空機部品の製造工程で発生するCFRP端材を回収し、ミライ化成の独自技術によって再生炭素繊維として再資源化。更に、この再生炭素繊維を不織布化することで中間基材として利用可能な形に加工し、スポーツ用品や産業用途など幅広い分野への再生炭素繊維成形品の事業展開を目指すとしている。
■住友重 <6302> 5,559円 (+120円、+2.2%)
住友重機械工業 <6302> [東証P]が続伸。SMBC日興証券が18日付で投資評価を「2(中立)」から「1(アウトパフォーム)」へ、目標株価を4800円から6900円へ引き上げた。構造改革による収益性改善を評価。カタリストはメカトロニクス事業とインダストリアルマシナリー事業の収益性改善、26年12月期末の新中計でのROE改善施策とした。
■フリービット <3843> 1,483円 (+32円、+2.2%)
フリービット <3843> [東証P]が4日続伸。18日の取引終了後に集計中の26年4月期連結業績について、売上高が従来予想の600億円から625億円(前の期比13.5%増)へ、営業利益が61億円から66億5000万円(同13.0%増)へそれぞれ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。 5Gインフラ支援事業におけるMVNO向け事業支援サービスの伸長や、5G生活様式支援事業における集合住宅向けインターネットサービスの拡大、企業・クリエイター5G DX支援事業におけるアフィリエイト事業の取引規模拡大などにより全セグメントで増収となったことが貢献した。また、グループ一体運営による販管費率の改善が進んだことも寄与した。
■鶴見製 <6351> 2,281円 (+29円、+1.3%)
鶴見製作所 <6351> [東証P]が6日続伸。18日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、米国の投資顧問会社ダルトン・インベストメンツによる株式保有割合が12.69%から13.71%に上昇したことが判明しており、これを受けて需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は長期的保有とし、「更に発行者、その役員・取締役、他の株主などとの間で、発行者のコーポレートガバナンス、取締役会の構成、経営、事業、財務状況及び戦略に関して、建設的な対話を行うことを求めていく可能性がある」としており、報告義務発生日は6月11日となっている。
■コスモHD <5021> 3,775円 (+46円、+1.2%)
コスモエネルギーホールディングス <5021> [東証P]が続伸。18日取引終了後、長期ビジョン「Vision 2035」と2026~28年度を対象とした第8次連結中期経営計画を策定したと発表した。在庫影響を除く純利益を28年度に860億円、35年度に1250億円とする目標を掲げた。長期ビジョンでは「石油と次世代エネルギーの取り組み一体化」「資源開発の拡大」「電力サプライチェーンの拡大」「NeXTグロースへの挑戦」の4項目を挙げ、持続的な企業価値向上を目指すとした。NeXTグロースとは、AIや半導体、データセンターなど電力需要増加を牽引する市場に関連して成長が見込まれる事業の総称のこと。この実現に向けた最初の3年間である第8次中計では収益力を最大化し、成長投資を積極化させる方針を明示。また、3カ年累計で60%以上の総還元性向、1株当たり165円以上の配当継続などを掲げた。
■プレミアムW <2588> 3,460円 (+40円、+1.2%)
プレミアムウォーターホールディングス <2588> [東証S]が3日続伸。19日午後、日本航空 <9201> [東証P]と共同で新サービス「JALウォーター」を開始すると発表しており、好材料視された。新サービスは、JALマイレージバンク(JMB)会員向けにJALのマイルが貯まるサービス。非加熱処理を施した高品質な天然水を自宅まで届ける天然水ウォーターサーバーや高性能フィルターでろ過した水を利用できる浄水型ウォーターサーバーをそろえており、利用者のライフスタイルに合わせて選ぶことができる。また、新規契約時及び毎月の利用に応じてJALのマイルが貯まる特典も提供する。
■コーテクHD <3635> 1,447円 (+14.5円、+1.0%)
コーエーテクモホールディングス <3635> [東証P]が3日ぶり反発。19日、歴史シミュレーションゲーム「三國志14」シリーズの世界累計出荷本数が100万本を突破したと発表したことが好材料視された。また、同シリーズ最新作「三國志14 with パワーアップキット Complete Edition」を9月10日に発売するとあわせて発表した。
※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース