概要・株価
チャート
ニュース
かぶたん ロゴ
PR

金は軟調、米FRBの利上げ見通しが圧迫 <コモディティ特集>

特集
2026年7月1日 13時30分

のドル建て現物相場は6月、米国とイランが戦闘終結に向けた覚書で合意したことが下支えになったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ見通しが示されると、戻りを売られ、昨年11月以来の安値3949ドルをつけた。

米国とイランが覚書に署名し、最終合意に向けて60日間協議する見通しとなった。必要なら交渉期間を延長するという。これにより当面はホルムズ海峡が開放され、60日間無料で通航することになった。ただ、イランは海峡の通航料を主張し、通航ルートの再設定に向け、オマーンと協議している。米国と湾岸諸国は通航料の徴収を拒否しており、今後の米国とイランの協議の行方を確認したい。

また、イランの核開発問題や制裁緩和、復興基金も協議される見通しだが、米共和党強硬派が復興基金について、譲歩しすぎと反対している。一方、覚書にはレバノン停戦も含まれているが、イスラエルはレバノン南部からの撤退を拒否しており、親イラン武装組織ヒズボラに対する対応を確認したい。イランは覚書の条件が満たされなければ交渉に応じないとの姿勢を示している。

●BofAは米FRBのタカ派化で年内3回の利上げを予想

米FOMCでフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を3.50~3.75%に据え置くことを決定した。ただ、政策担当者の半数近くが今後の利上げを予想した。ウォーシュ新連邦準備理事会(FRB)議長は見通しを示さなかったが、バンク・オブ・アメリカ(BofA)が米FRBのタカ派化で年内3回の利上げを予想するとドル高に振れ、金の圧迫要因になった。

5月の米個人消費支出(PCE)価格指数が予想通りとなったことでドル高は一服したが、前年比4.1%上昇と2023年4月以来の大きな伸びとなり、インフレ高止まりに対する懸念が残っている。米国とイランの協議が進むとともにホルムズ海峡の原油輸送量が回復し、原油安やガソリン価格の下落につながればインフレが落ち着くとみられるが、正常化には時間がかかるとの見方も強い。CMEのフェドウォッチで、12月のFF金利の誘導目標水準は3.75~4.00%と年内1回利上げの確率が39.6%(前月36.4%)となっており、年内2回利上げの確率も31.5%(同8.1%)に上昇した。今週は7月2日に6月の米雇用統計の発表がある。

●米FRBの利上げ見通しで金ETFから投資資金が流出

世界最大の金ETF(上場投信)であるSPDRゴールドの現物保有高は、6月29日に1005.08トン(5月末1029.14トン)となった。米国とイランの覚書署名を受けて買われる場面も見られたが、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ見通しを受けて投資資金が流出した。

一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、ニューヨーク金先物市場でファンド筋の買い越しは6月23日時点で18万1339枚(前週18万0220枚)となった。ニューヨーク金が4000ドルの節目を試し、安値拾いの買いが入るなか、買い越しは1月27日以来の高水準となった。ただ、米FRBの利上げ見通しが圧迫要因であり、4000ドルの水準で下げ止まるかどうかを確認したい。

(MINKABU PRESS CXアナリスト 東海林勇行)

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集