【杉村富生の短期相場観測】 ─酷暑に負けるな!材料系の厳選5銘柄!
「酷暑に負けるな!材料系の厳選5銘柄!」
●全般相場は“夏枯れ”商状に陥る!
アメリカ市場はイラン情勢に加え、トランプ大統領の言動に振り回されている。元凶は金利を含め、原油価格だ。1バレル=75~78ドルに低下しているが、アメリカ軍のイラン攻撃、ホルムズ海峡を巡る駆け引きが原油価格を乱高下させている。ただし、先進国の“脱原油”の動きは目覚ましい。イラン情勢が改善すれば、原油価格は急落するだろう。
そうなると、ウォーシュFRB(米連邦準備制度理事会)議長の利上げムードは一気にしぼむ。それに、トランプ政権の関心は株価と物価にある。当然、NYダウ、 NASDAQ指数は大幅高となろう。ただ、事態はそう簡単ではない。イランとオマーンはホルムズ海峡の共同管理(通航料の徴収?)を言い出した。これを他国は絶対に認めない、と思う。
そもそも、オマーンは海峡の自由航行を定めた国際海洋条約に加盟している。イランは未加盟だが、この両国が協調することはあり得ない。いずれにせよ、この問題解決には時間を要する。結局、世界の金融マーケットが原油価格に一喜一憂する構図は不変だ。このモヤモヤは当分の間、続くだろう。したがって、夏相場はインデックス的には不発に終わる。
もちろん、イランとアメリカが劇的に和平を実現させた場合は別だ。状況は一変する。売り方はこのリスクに脅え続ける必要がある。とはいうものの、8月相場は例年、夏枯れ商状に陥る。機関投資家の多くがサマーバカンスに入るし、とにかく暑い。高校野球が始まった。そちらに目が向いてしまう。日経平均株価はボックスゾーンの展開と考えている。
FOMC(米連邦公開市場委員会)、日銀金融政策決定会合ともに、焦点は9月だ。日銀の利上げ確率は6~7割に高まっているが、原油価格次第の面があろう。日米の金融政策によって、為替の方向性が決まる。日米協調介入の意義は大きい。しかし、ベッセント米財務長官は最終的には「ドルを守る」と公言している。円高には限界(1ドル=155円を突破できず)があるのではないか。
●月並みだが、「森を見ず、木を見よ」の戦術を!
日経平均株価は6月22日に、7万2831円の史上最高値をつけたあと、調整している。直近の安値は7月29日の6万0448円だ。とりあえず、この水準を下回ることはないだろう。それに、個別物色機運は極めて旺盛である。月並みな表現だが、当面は「森を見ず、木を見よ」(材料株中心の銘柄勝負)の投資戦術が有効となろう。
まず、ARCHION <543A> [東証P] だ。第2位の大株主のトヨタ自動車 <7203> [東証P]が3億9392万株を売却した。これは売り出し(価格260円)によって処理された。大手客中心に、はめ込まれた、という。傘下に日野自動車と三菱ふそうがある。2027年3月期の配当は8円を計画、28年3月期は10円とのアナリスト予想がある。
次に、松尾電機 <6969> [東証S]が面白い。台湾Walsin傘下の釜屋電機が筆頭株主だ。タンタルコンデンサーの大手である。足元の業績は好調に推移している。27年3月期は16.7%増収、最終利益26.3%増を見込み、1株利益は122.6円と予想されている。今期は15円の復配に進む。
余談だが、中国系の富裕層(シンガポール在住を含む)は日本企業、高層マンションなどを買いあさっている。お寺さん(全国に1.7万件もの無住寺)まで買っているらしい。広済堂ホールディングス <7868> [東証P]は子会社が東京23区内に火葬場併設の総合斎場6カ所を運営している。東京23区内にある火葬場計9カ所のうちの6カ所だ。実は、経営権は中国資本が握っている。これは問題だろう。
キオクシアホールディングス <285A> [東証P]は6月22日に11万2700円の上場来高値をつけたあと、7月30日には3万6020円の安値まで急落した。下落率は何と、68%(約3分の1に)だ。時価総額は40.5兆円が吹っ飛んだ(59.5兆円→19.0兆円)勘定になる。いや~、相場は恐ろしい。しかし、その後は戻りに転じている。
もちろん、こじれた相場だけに、戻りには限界があろう。戻り売り圧力は強い。ただ、6月末に介入していたファンドが破綻寸前に追い込まれ、別のファンドに救済された、との情報がある。いわゆる、手替わりだ。再帰性理論では株価モデルとして8段階(初期→加速→試練→確立→正念場→転換点→黄昏→崩落)が指摘されている。崩落のあとは初期に戻る(ループが基本)。
GO <581A> [東証G]は独歩高となろう。全般相場に逆行する株価習性がある。上場時の公募・売り出しの5割超を海外投資家が持っていった、という。
2026年8月6日 記
株探ニュース