伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 8月16日版
日経平均は9月中に6万0448円を維持できるかが焦点
1. 日経平均はしばし上値重く推移する公算
7月26日の本コラムでは、 日経平均株価の8月の月足が陰線引けする時の値動きのパターンについて紹介しました。
8月の月足が陰線引けする場合、月初にいったん価格が下げることが多く、価格が上昇してもすぐに上値を抑えられて、月初の安値を割れる動きになっています。
過去の値動きを考慮すると、本年8月は月初から一本調子の上昇を継続しているので、月足が陰線引けする展開にならないと考えられます。
8月の月足が陽線引けする場合、月末へ向けて積極的に年初来高値を目指す動きになっていません。月末へ向けて価格が積極的に上昇する展開になる場合、年初来安値圏からの上昇場面であることがほとんどです。
8月までの展開と、8月の月初の値位置、8月中の動き方から判断すると、本年8月は年初来高値(史上最高値)となっている6月22日の7万2831円を目指す動きにならず、前半に上昇した後、後半に上値重く推移する展開になると推測できます。
2. 6万0448円が大勢の強弱の分岐点となっている
日経平均株価は2008年10月以降、大勢の上昇局面へ入っています。2008年10月28日安値の6994円から2026年6月22日の史上最高値7万2831円までの上昇の途中で、最も値幅の大きかった調整は、2024年7月11日高値の4万2426円から2025年4月7日安値の3万0792円までの下げ場面です。下げ幅は、1万1634円幅になっています。
現在も大勢の上昇局面を継続しているなら、2026年6月22日以降の調整は1万1634円幅と同程度の値幅の下げとなった地点で押し目をつけて、上昇を開始するはずです。
7月29日安値の6万0448円は、6月22日高値の7万2831円から1万2383円幅下げた地点となっています。1万1634円幅を超える下げ幅を経過した後に、押し目をつけた地点であることを考慮すると、大勢の上昇局面を継続しているなら、6万0448円が押し目底となって、最高値を更新するための新たな上昇局面へ入っていると推測できます。