株価指数先物 【週間展望】―25日線と75日線とのレンジを放れる可能性
今週の日経225先物は、トレンドの出やすいタイミングになりそうだ。前週は週間で360円高と上昇はしたものの、概ね6万5000円~6万7000円辺りで保ち合いを継続。8月18~19日の急落以降は、75日移動平均線(6万6620円)に上値を抑えられた一方で、25日線(6万5740円)処で底堅さがみられた。
米国では26日の米半導体大手エヌビディア<NVDA>の決算や28日のウォーシュFRB(米連邦準備理事会)議長による経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」での講演を控えて、ポジションを傾けてくる動きは限られ、スキャルピング中心のトレードを余儀なくされたことが影響したようだ。様子見姿勢が強く、東証プライムの売買高も28日を除き20億株を下回る薄商いであった。
エヌビディアの2026年5~7月期決算は市場予想を上回り、27日の米国市場で同社株は8.7%超上昇。28日の東京市場ではアドバンテスト<6857>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]は買われたものの勢いは乏しかった。キオクシアホールディングス<285A>[東証P]が8%を超える下げで、7日ぶりに終値で5万円を割り込むなど、指数インパクトの大きい半導体やAI(人工知能)関連株の反応は限られた。
注目されたウォーシュFRB議長の講演では、物価目標を上回るインフレ率について懸念を示し、インフレ率が2%の目標に向かって低下しない場合には「やるべき仕事がある」とし、必要な政策対応を取る考えを示唆した。市場では早期の利上げ観測が高まり、長期金利が上昇。これを受け、円相場は1ドル=160円台で推移していた。28日の米国市場では一部テック株は買われたものの、エヌビディアが4.5%超下げるなど、半導体関連が売られた。
日経225先物は28日取引終了後のナイトセッションで6万6850円まで買われる場面もみられたが、米国市場の取引開始後に一時6万5660円まで売られ、日中比620円安の6万5830円で終えている。結局は75日線に上値を抑えられる形での調整によって、25日線水準まで売られる形になっている。
今週の米国では、9月1日にISM製造業景気指数、2日にADP雇用統計、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、3日にISM非製造業景気指数、4日に雇用統計などの発表が予定されており、これらを受けた長期金利の動向に注視する必要がある。また、企業決算では2日のブロードコム<AVGO>、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ<HPE>辺りが注目されよう。
エヌビディアの決算やFRB議長講演といった重要イベントを通過したことで、いったんアク抜けの動きが意識される可能性もある。週初は月末に伴うドレッシングの動きも入るだろう。ただ、上記の重要指標の結果などを受けた神経質な相場展開が続きそうである。
日経225先物は、25日線と75日線とのレンジ推移が続くなか、一目均衡表では雲下限での攻防をみせている。今週は下向きで推移する雲上限と雲下限がクロスする「ねじれ」を起こすタイミングであり、薄い雲の突破を狙ったロングを誘う可能性がある。また、遅行スパンは実線と交錯している状況であり、横ばいでの推移が続くようだと、過去の実線を下から上に突き抜ける形状となり、テクニカル面では上方シグナルを発生させてくる。
煮詰まり感が意識されるなかで雲を突破し、遅行スパンが上方シグナルを発生させてくるようだと、75日線を上抜けてくるため、上へのバイアスが強まろう。ボリンジャーバンドの+1σ(6万7620円)が射程に入るほか、週足では13週線(6万7020円)を上抜く形となり、週足の+1σ(6万9400円)も意識されてきそうだ。
一方で、ねじれを突破できず、下向きで推移する雲下限に沿ったトレンド形成になるようだと、遅行スパンも実線に沿った形での調整となり、ショートを仕掛けてくる動きに向かいやすい。その場合は、週足の-1σ(6万4630円)や日足の-1σ(6万3850円)が射程に入ってきそうだ。そのため、オプション権利行使価格の6万3500円から6万8500円のレンジを想定する。
28日の米VIX指数は、14.43(27日は14.51)に低下した。週間(21日は15.13)でも下落している。25日に16.30まで上昇する場面もみられたが、25日線(25日:16.21)に上値を抑えられる形で低下傾向をみせ、28日には一時14.13まで下げて14日につけた直近安値(14.18)を下回ってきた。前週の15.00~16.00辺りでの保ち合いを明確に下抜けてきたことで、リスク選好に傾きやすい。
28日のNT倍率は、先物中心限月で16.00倍(27日は16.06倍)に低下した。週間(21日は16.21倍)でも下げている。指数インパクトの大きい半導体やAI関連株の不安定な値動きが日経平均型に影響を与えた一方で、27日の氷見野日銀副総裁の講演での発言が、9月の金融政策決定会合での利上げ観測を高め、メガバンクなどTOPIX型にシフトした。
エヌビディア決算への反応が限定的だったことで、NTショートに振れやすくなった。NT倍率は下向きで推移する中心値(25日)を挟んだ-1σ(15.89倍)と+1σ(16.36倍)とのレンジだが、バンドが収斂してきたことで、スプレッド狙いの動きにも変化が出やすい。
8月第3週(8月17日-21日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算で5週ぶりの売り越しであり、売り越し額は1890億円(8月第2週は6795億円の買い越し)だった。現物は4378億円の売り越し(同2134億円の買い越し)と2週ぶりの売り越しであり、先物は2488億円の買い越し(同4661億円の買い越し)と5週連続の買い越しだった。個人は現物と先物の合算で8021億円の買い越しと5週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で4466億円の売り越しとなり、2週連続の売り越しだった。
主要スケジュールでは、8月31日に7月鉱工業生産、中国8月製造業PMI、G7・G20財務相・中央銀行総裁会議(~9月1日)、9月1日に4-6月期法人企業統計調査、米国8月ISM製造業景気指数、2日に米国8月ADP雇用統計、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、3日に米国7月貿易収支、米国8月ISM非製造業景気指数、4日に7月全世帯家計調査、米国8月雇用統計などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
09月限 日経225 45016.28 TOPIX 3175.61
10月限 日経225 48779.14 TOPIX 3241.66
11月限 日経225 50323.66 TOPIX 3339.97
12月限 日経225 50536.54 TOPIX 3393.48
01月限 日経225 51525.23 TOPIX 3491.09
02月限 日経225 57045.65 TOPIX 3854.29
03月限 日経225 52909.45 TOPIX 3568.56
04月限 日経225 56572.89 TOPIX 3752.89
05月限 日経225 62628.64 TOPIX 3828.17
06月限 日経225 66698.04 TOPIX 3904.01
07月限 日経225 69171.55 TOPIX 4065.31
08月限 日経225 69702.13 TOPIX 4197.74
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 終値 前日比
26/09 08月28日 66160 66860 65670 66450 +300
26/09 08月27日 66260 67180 65750 66150 -260
26/09 08月26日 65840 66510 65380 66410 +470
26/09 08月25日 65390 65960 64610 65940 +500
26/09 08月24日 66260 66460 65440 65440 -650
終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 終値 前日比
26/09 08月28日 4117.5 4165.0 4099.5 4152.0 +34.5
26/09 08月27日 4113.0 4140.0 4096.5 4117.5 -3.0
26/09 08月26日 4087.0 4127.5 4082.5 4120.5 +30.0
26/09 08月25日 4071.0 4097.5 4057.0 4090.5 +14.5
26/09 08月24日 4080.5 4092.0 4062.0 4076.0 ±0.0
終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示
清算値 前日大阪比
08月28日(09月限) 65780 -670
08月27日(09月限) 66230 +80
08月26日(09月限) 65970 -440
08月25日(09月限) 66060 +120
08月24日(09月限) 65365 -75
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
08月21日 2224億円 +132億円 2兆2080億円 -2279億円
08月14日 2092億円 +166億円 2兆4359億円 +1991億円
08月07日 1925億円 -494億円 2兆2367億円 -3748億円
07月31日 2420億円 +608億円 2兆6115億円 +3709億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
08月26日 3650万株 -368万株 6億2512万株 -520万株
08月25日 4019万株 -324万株 6億3033万株 +650万株
08月24日 4343万株 -134万株 6億2382万株 +1028万株
08月21日 4477万株 +876万株 6億1354万株 -784万株
08月20日 3601万株 +103万株 6億2139万株 -1895万株
08月19日 3498万株 -391万株 6億4035万株 -1636万株
08月18日 3889万株 -22万株 6億5672万株 -124万株
08月17日 3912万株 -175万株 6億5796万株 -827万株
08月14日 4088万株 -183万株 6億6624万株 +1835万株
08月13日 4271万株 +92万株 6億4789万株 +910万株
08月12日 4178万株 +389万株 6億3878万株 +1490万株
08月10日 3788万株 -129万株 6億2388万株 -310万株
NT倍率
08月28日 16.00
08月27日 16.06
08月26日 16.11
08月25日 16.12
08月24日 16.05
08月21日 16.21
株探ニュース