話題株ピックアップ【夕刊】(2):セイコーG、トヨタ、三越伊勢丹
■セイコーグループ <8050> 9,280円 -1,700 円 (-15.5%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ
セイコーグループ<8050>は急反落。同社は高価格帯の「グランドセイコー」など複数ブランドを国内外で幅広く展開する世界的時計メーカー。国内では堅調な個人消費に加え、旺盛なインバウンド需要を背景に売り上げを伸ばし、海外でもブランド力を強みに米国市場を中心に事業を伸ばしている。業績も好調が続いているが、足もとで為替が急速に円高方向に振れるなか、この影響を懸念する見方が目先強まっているようだ。円高はインバウンド需要を抑えるとともに、海外売り上げの円安効果をしぼませる要因となり得る。同業のシチズン時計<7762>、カシオ計算機<6952>も大きく値下がりした。
■アイル <3854> 2,169円 -167 円 (-7.2%) 本日終値
アイル<3854>は大幅続落。7日取引終了後、27年7月期連結業績予想について売上高を228億円(前期比9.1%増)、営業利益を50億円(同10.2%減)と発表。配当予想は70円(前期67円)とした。前期までの長期増益トレンドから一転減益となる見通しを示し、これを嫌気した売りが優勢となった。同時に発表した26年7月期決算は売上高が208億8900万円(前の期比8.3%増)、営業利益が55億6500万円(同15.5%増)と、ともに過去最高を更新した。継続的な大型案件の受注や仕入れ品の値上げに伴う顧客提供価格の改定、主力のパッケージソフトウェア「アラジンオフィス」の機能強化などが奏功した。複数ネットショップ一元管理ソフト「CROSS MALL」も伸びた。あわせて29年7月期を最終年度とする中期経営計画を公表した。AI活用の加速や人材投資などを進め、最終年度に売上高270億円、営業利益67億円の達成を目指す。
■リンテック <7966> 5,110円 -370 円 (-6.8%) 本日終値
リンテック<7966>が3日ぶりに急反落。この日、8月20日に発表した売り出しの受渡日を迎えた。売り出し価格は今月1日に5335円で決まったが、きょうは朝方に一時、5500円まで上昇した後は一気に売りが膨らんだ。
■三陽商会 <8011> 1,333円 -78 円 (-5.5%) 本日終値
三陽商会<8011>は大幅に10日続落。7日の取引終了後、米資産運用会社サファイアテラ・キャピタルによる株式保有割合が8.12%から4.97%に低下したことが判明した。また、英投資ファンドのアセット・バリュー・インベスターズ(AVI)による株式保有割合が13.07%から7.74%に減少したことも明らかとなり、これらに反応した売りが出た。それぞれが関東財務局へ提出した変更報告書によると、報告義務発生日はともに8月31日。サファイアテラ・キャピタルは保有目的を「純投資及び重要提案行為等を行うこと」としている。AVIは純投資であり、重要提案行為などを行う可能性があるという。
■ダイナマップ <336A> 1,388円 -61 円 (-4.2%) 本日終値
ダイナミックマッププラットフォーム<336A>が3日続落。東京証券取引所が7日の取引終了後、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を8日売買分から50%以上(うち現金20%以上)とする臨時措置を発表した。また、日本証券金融も7日、貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の貸借担保金率を8日売買分から50%(うち現金担保分20%)にする貸借取引銘柄別増担保金徴収措置を発表しており、信用規制による取引負担の増加により、個人投資家からの資金流入が細るとの警戒感が台頭したようだ。
■トヨタ自動車 <7203> 2,968.5円 -127.5 円 (-4.1%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>などをはじめ自動車株が総じて下値を試す動き。外国為替市場では足もとで円高方向への急速な巻き戻しが入っている。日銀が今後利上げのピッチを強めるのではないかとの思惑や、政府当局の円買い介入に対する警戒感から円高傾向がにわかに加速している。加えて、今週9日から米国ではバイバック(長期債の買い戻し)の大幅増額が予定されており、米長期金利の上昇を抑制する動きが前面に押し出されるなか、目先は投機筋のロスカットハンティングを誘発し1ドル=153円台後半まで円が買われた。海外生産比率が高く、輸出セクターの中でも為替感応度が高い自動車株には逆風が強い。トヨタの27年3月期通期ベースの想定為替レートは1ドル=160円、ホンダは1ドル=155円であり、実勢はこれよりも円高に振れていることで収益デメリットが意識されている。
■三越伊勢丹 <3099> 3,118円 -89 円 (-2.8%) 本日終値
三越伊勢丹ホールディングス<3099>や高島屋<8233>、J.フロント リテイリング<3086>が安い。日銀が利上げペースを加速させるとの観測が強まるなか、足もと外国為替市場ではドル安・円高の動きが強まっている。今月初めに1ドル=160円前後で推移していた円相場は、きょう午前には一時152円台後半まで上昇。約7カ月ぶりの高値水準をつけた。こうしたなか、円安の恩恵を受けるインバウンド関連株には逆風が意識され、きょうの株式市場では値下がりしている関連銘柄が散見される。その一角である百貨店株も冴えないものが目立つ。
■日本製紙 <3863> 1,278円 -14 円 (-1.1%) 本日終値
日本製紙<3863>は6日続落。7日の取引終了後に、ハンガリー子会社の事業活動を年内で停止する発表。それに伴い、27年3月期業績で事業活動停止にかかる費用として、固定資産の減損損失など約50億円を特別損失に計上する見込みとしたことが嫌気された。
■住友林業 <1911> 1,272.5円 -12.5 円 (-1.0%) 本日終値
住友林業<1911>は3日続落。大和証券は同社株の投資判断を5段階で最上位の「1(買い)」から2番目の「2(アウトパフォーム)」に引き下げた。目標株価は1740円から1600円に見直した。26年12月期の連結経常利益を1123億円(会社予想1150億円)に下方修正した。米国戸建て受注の低迷は認識していたが、今回米国不動産事業における多額の評価損や国内住宅事業及び木材建材事業の利益計画引き下げなども予想に反映させた。27年12月期の同利益は1724億円への回復を見込んでいるが、米国戸建て受注が加速するまでには時間を要するとみている。
■ヴィッツ <4440> 2,014円 +400 円 (+24.8%) ストップ高 本日終値
ヴィッツ<4440>が急反発。同社はきょう、中小企業庁の「成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)」で、研究テーマ「フィジカルAIの社会実装を加速させる安全安心保証技術及びセキュリティ対策技術の研究開発」が採択されたと発表。これが材料視されたようだ。これは同社がプロジェクトリーダーとして産学官連携の研究開発を推進し、フィジカルAIを実社会で継続的かつ安全に運用するための基盤技術の確立と事業化を目指すもの。同社がこれまでの公的研究事業で蓄積した技術を統合・高度化し、「フィジカルAIの標準適合手法・安全対策ガイド」「AI更新時の効率的な再検証環境」「AIガバナンスを継続運用するための支援環境の構築」を進めるとしている。
株探ニュース