今週の【早わかり株式市況】 レンジ相場を下振れ、米株変調と円高でリスク回避の売り

市況
2018年2月3日 6時40分

今週の株式市場は、米株変調や円高でリスク回避の売りが優勢となり、日経平均株価が2万4000円を上値の壁とする3週間にわたるレンジ相場から下振れた。

週初の1月29日は前週末の米株高を受け買い先行したものの、後場に入ると中国株が下落したことで先物主導の売りに押され、日経平均は小幅ながら4日続落となった。

翌30日は前日の米株安や為替の円高への警戒感からリスク回避の動きが強まり、先物主導で仕掛け的な売りが膨らみ日経平均は大幅安となった。ただ、下値では買い向かう動きもあって東証1部の売買代金は8日ぶりに3兆円を上回った。31日は前日のNYダウが362ドル安と急落したことが嫌気されリスク回避の売りが続き、後場後半には為替が円高に振れたことを機に海外ヘッジファンドなどの売りが加わり大幅に6日続落した。6日間で日経平均の下げ幅は1000円を超えた。2月1日は米株高や円高一服に加え、前日までの反動もあって幅広く買い戻しが入り7日ぶりに急反発した。

週末の2日は為替が円安方向に振れたものの、前日の米長期金利上昇を受けリスク回避の売りが再び優勢となり、日経平均は大幅に反落した。

日経平均株価は、前週比357円(1.51%)安の2万3274円と2週続落して取引を終えた。週間の値幅は694円と、前週の537円から拡大した。

来週は昨日のNYダウ665ドル安と急落するなど米国株市場の変調がうかがえるうえ、海外投資家もこのところ大規模な売り越し基調であるだけに、2万3000円を巡る攻防になりそうだ。ただ、中小型株を中心に好決算を発表した銘柄は上値を追う展開になるとみられる。

重要イベントとしては、国内では7日発表の12月景気動向指数や9日のオプションSQが注目される。また9日には最多となる500社近くが決算を発表する。海外では6日に発表される米国12月貿易収支や8日発表の中国1月貿易収支に注視が必要だろう。そのほか、9日からは韓国・平昌冬季オリンピックが開催される。

◆マーケット・トレンド(1月29日~2月2日)

【↓】   1月29日(月)―― 小幅に4日続落、中国株軟調で後場に値を消す

日経平均 23629.34(  -2.54)  売買高13億2628万株 売買代金 2兆5939億円

【↓】   1月30日(火)―― 大幅に5日続落、米株安と円高に仕掛け売りで下げ加速

日経平均 23291.97( -337.37)  売買高17億0272万株 売買代金 3兆3216億円

【↓】   1月31日(水)―― 6日続落、米株安・円高でリスク回避の売り継続

日経平均 23098.29( -193.68)  売買高18億2073万株 売買代金 3兆6324億円

【↑】   2月 1日(木)―― 387円高・7日ぶり急反発、円高一服で買い戻し

日経平均 23486.11( +387.82)  売買高18億1656万株 売買代金 3兆5134億円

【↓】   2月 2日(金)―― 反落、米長期金利上昇でリスク回避の売り優勢 

日経平均 23274.53( -211.58)  売買高17億0244万株 売買代金 3兆2149億円

◆セクター・トレンド(1月29日~2月2日)

(1)郵船 <9101> など海運株が大幅続落で業種別下落率トップ

(2)大和ハウス <1925> など建設、三井不 <8801> など不動産株が売られた

(3)日立 <6501> など電機、HOYA <7741> など精密といった輸出株の一角は安い

(4)金融株はオリックス <8591> などその他金融、野村 <8604> など証券、東京海上 <8766> など保険株が軟調も

三菱UFJ <8306> など銀行株は値を保つ

(5)アステラス <4503> など医薬、三井物 <8031> など卸売り株は堅調

(6)決算の好不調で明暗

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