「国土強靱化」が7位にランクイン、政府のインフラ計画強化で注目場面に<注目テーマ>
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みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「国土強靱化」が7位にランクインしている。
29日の東京株式市場は前日の米国株市場の下落を受けて軟調。米国株市場では大手企業の決算発表を受け中国景気減速への懸念が再燃しており、東京市場でも輸出セクターを中心に買い気が盛り上がらない展開となっている。ただ、相対的に内需関連の一角には消去法的に買いが入りやすく、政策テーマに乗る建設セクターはその有力な候補といえる。
安倍政権が積極的に取り組む「国土強靱化」は公共事業活性化による景気刺激策としての側面も併せ持ち、株式市場でも常に有力テーマとしてマークされている。何にもまして橋梁やトンネルなど老朽化の進む社会インフラの補修需要は喫緊の課題といってよく、例えば2017年3月末の段階で、橋梁は61%、トンネルは実に97%が補修を必要とされている(予防保全も含む)局面にある。
こうした状況を勘案して、安倍政権も次の一手を打った。昨年12月、自然災害が相次いだことを教訓として「国土強靱化基本計画」の見直しが閣議決定され、20年度までの3年間で総事業費7兆円規模の「国土強靱化」の緊急対策を決めている。主要空港の浸水対策や河川の堤防強化に国費を投入して積極的に取り組む構えだ。ちなみに、19年度予算では18年度比で社会保障関連費に次いで公共事業費の上積みが顕著となった。国土強靱化計画の見直しに沿って、インフラ強化に投入する予算が計上されている。
関連銘柄としては、業界トップクラスで国内建設事業に傾注する大成建設<1801>をはじめ、関西を地盤に土木分野に強い大林組<1802>、首都圏での展開を主力とする清水建設<1803>、耐震技術で優位性を持つ鹿島<1812>など大手ゼネコンが、まず挙げられる。
また、戸田建設<1860>と提携関係にあるゼネコン準大手で土木に強い西松建設<1820>やトンネルなど大型土木工事に強い熊谷組<1861>、防災工事に注力姿勢をみせる飛島建設<1805>もマークしたい。
高速道路や橋梁などの補修最大手のショーボンドホールディングス<1414>やプレストレストコンクリート(PC)使用工事で高実績を有するピーエス三菱<1871>、官公庁向けで高シェアを持ちシールド工法を得意とする大豊建設<1822>、地盤改良などに強みを持つライト工業<1926>や特殊土木大手の日特建設<1929>なども狙い目となる。
このほか、日本道路<1884>や東亜道路工業<1882>などの道路舗装会社や、港湾施設補修で力を発揮する海洋土木で、五洋建設<1893>、不動テトラ<1813>、若築建設<1888>なども有力関連株となる。
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)