前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年6月18日 5時30分

■TBグループ <6775>  355円 (+80円、+29.1%) ストップ高

TBグループ <6775> [東証2]がストップ高。同社は電子看板やPOSシステム、電子レジスターなどを展開している。14日取引終了後、USENと店舗向けトータルソリューション領域で業務提携することを発表。タブレットPOSレジのUレジシリーズと同社の周辺機器の連携により、低コストかつ多機能なPOSレジパッケージを構築する計画にあり、これがポジティブサプライズとなり株価を強く刺激する格好となった。

■モルフォ <3653>  2,582円 (+500円、+24.0%) ストップ高

モルフォ <3653> [東証M]がストップ高。画像処理ソフトを主力に手掛ける東大発のベンチャーだが、足もとの業績は急回復の動きをみせている。14日取引終了後に発表した19年10月期上期決算は売上高が前年同期比18%増の12億5300万円、営業利益は同60%増の2億9300万円と急拡大した。これを評価する形で短期資金が攻勢をかけている。

■日本テレホン <9425>  600円 (+100円、+20.0%) ストップ高

日本テレホン <9425> [JQ]がストップ高。前週10日にストップ高に買われ、週後半も商い急増のなか上値追いに拍車がかかっていた。前週末取引終了後、野村証券が同社株式を取得することを発表(議決権総数比率5.87%)、これがサプライズとなった。株価は5月14日に400円を割り込み391円の年初来安値をつけたが、時価はそこから1.5倍近くの上昇パフォーマンスをみせている。

■オンキヨー <6628>  49円 (+8円、+19.5%)

オンキヨー <6628> [JQ]が急反騰。前週末14日の取引終了後、5月に発表したホームAV事業の譲渡の詳細と今後の戦略について発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社は5月15日、ホームAV事業を米サウンド・ユナイテッド社に譲渡すると発表したが、これによる運転資金の確保でOEM事業及びデジタルライフ事業へ集中投資を行うという。OEM事業ではVibtone(加振器)ラインアップの強化・拡大を図り車載分野ビジネスへの参入を図るほか、デジタルライフ事業では「SHIDO」のブランドでゲーミングヘッドセットやUSBコントロールアンプなどeスポーツ事業領域へ進出するとしている。

■デイトナ <7228>  1,018円 (+150円、+17.3%) ストップ高

デイトナ <7228> [JQ]がストップ高。14日大引け後、19年12月期上期(1-6月)の連結経常利益を従来予想の1.8億円→3.2億円に80.6%上方修正。従来の27.4%減益予想から一転して31.0%増益を見込み、3期連続で上期の過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。ゴールデンウィーク特需でバイク用品などの販売が伸びたことが寄与。販管費の削減に加え、為替動向が安定的に推移したことも上振れの要因となった。なお、通期の経常利益は従来予想の5.7億円(前期は6.2億円)を据え置いた。

■フリービット <3843>  1,300円 (+191円、+17.2%)

東証1部の上昇率2位。フリービット <3843> が続急騰。14日大引け後に発表した19年4月期の連結経常利益は前の期比80.2%増の25.6億円に伸びて着地。続く20年4月期も前期比47.9%増の38億円に拡大し、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期も引き続き不動産テック事業でマンション向けインターネット接続サービスの提供戸数が大きく伸びる。お薬手帳アプリなどを展開するヘルステック事業が黒字化することも大幅増益に貢献する。

■バーチャレク <6193>  1,020円 (+150円、+17.2%) ストップ高

バーチャレクス・ホールディングス <6193> [東証M]が2日連続でストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は13日にグループのタイムインターメディアが進化計算による人工知能(AI)活用モデルの新ソリューション「進化計算ダーウィン」の提供を開始すると発表しており、これが引き続き材料視されたようだ。「進化計算ダーウィン」は、最適化問題のためのAI手法で、与えられた課題に対して何億、何兆、あるいはそれ以上の天文学的な組み合わせパターンの中から効率良く多様性のある少数パターンを生成し、評価を行い、最適なパターンを抽出する仕組み。課題解決のための経験や知識のデータが必要なく、多様な組み合わせがあるため時間を要している作業や、熟練の経験と知識を持った専門家でしか対応できない業務について、大幅な省力化とより進化した解決策を提供することができるという。

■MSOL <7033>  2,109円 (+310円、+17.2%)

マネジメントソリューションズ <7033> [東証M]が続急騰。14日大引け後に発表した19年10月期上期(18年11月-19年4月)の連結経常利益が前年同期比66.0%増の1.6億円に拡大して着地したことが買い材料視された。プロジェクトマネジメント支援サービスを導入する企業が増加したうえ、稼働率も高水準で推移したことが収益押し上げの要因となった。通期計画の4.2億円に対する進捗率は前年同期の31.0%を上回る38.3%に達した。

■ZUU <4387>  4,295円 (+620円、+16.9%) 一時ストップ高

ZUU <4387> [東証M]が続急騰。14日の取引終了後、自社株取得枠の設定を発表しており、これを好感する買いが入った。3万9500株(発行済み株式数の1.87%)、1億4338万5000円を上限としており、取得期間は6月17日から20年6月16日まで。株主還元の充実や資本効率の向上、ストックオプションの行使に伴い交付する株式に充当することを目的としている。

■ファストロジ <6037>  639円 (+84円、+15.1%)

東証1部の上昇率3位。ファーストロジック <6037> が続急騰。14日、発行済み株式数(自社株を除く)の1.70%にあたる20万株(金額で1億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。買い付け期間は6月17日から11月29日まで。

■プロレド <7034>  6,600円 (+800円、+13.8%)

プロレド・パートナーズ <7034> [東証M]が6連騰。14日大引け後に発表した19年10月期上期(18年11月-19年4月)の経常利益(非連結)が前年同期比53.0%増の5.9億円に拡大して着地したことが買い材料視された。コスト削減ニーズが高水準で推移する中、コンサルティング業務の大型案件が完了したことが寄与。通期計画の7.4億円に対する進捗率は80.2%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■森永乳業 <2264>  4,380円 (+520円、+13.5%)

東証1部の上昇率4位。森永乳業 <2264> が急反騰。SMBC日興証券は14日付で、同社に対する投資評価を「2」から「1」に引き上げたほか、目標株価は3200円から5300円へと大幅に引き上げた。食品各社がトップライン成長に苦戦する中、同社の収益性向上に対する強いコミットメントに加え、傘下のドイツ・ミライ社を中心に海外成長ポテンシャルが見えてきたことを評価のポイントとしている。同社が5月下旬に公表した中期経営計画では、最終年度とする22年3月期営業利益率を4.8%(19年3月期3.8%)、10年後となる2029年3月期の営業利益率7.0%以上を目標としている。これに対して、同証券は工場再編に伴う生産効率化、牛乳事業の赤字改善、主に海外事業の立ち上がりと主力集中による粗利率・ミックス改善により22年3月期利益率目標は射程圏内にあるとみている。

■オハラ <5218>  1,420円 (+120円、+9.2%)

東証1部の上昇率5位。オハラ <5218> が続伸。同社は14日取引終了後に、19年10月期第2四半期累計(18年11月-19年4月)の連結決算を発表。営業利益は9億4700万円(前年同期比28.8%減)となり、従来予想の7億8000万円から上振れ着地した。売上高は126億4200万円(同3.3%減)と、従来予想の127億円をやや下回った。光学プレス品の販売が苦戦したことが減収につながった半面、エレクトロニクス事業の製品販売が好調だったことが利益面に寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■エニグモ <3665>  3,085円 (+254円、+9.0%)

東証1部の上昇率6位。エニグモ <3665> が続急伸。14日大引け後に発表した20年1月期第1四半期(2-4月)の経常利益(非連結)が前年同期比21.9%増の5.8億円に伸びて着地したことが買い材料視された。個人輸入代行ソーシャル通販サイト「バイマ」でスマートフォン経由の新規会員獲得が好調だったことに加え、購入頻度の高いアクティブ会員数も増加し、19.9%の大幅増収を達成したことが寄与。併せて、7月末現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表しており、株式流動性の向上や投資家層の拡大を期待する買いも向かった。

■ユーグレナ <2931>  964円 (+64円、+7.1%)

東証1部の上昇率9位。ユーグレナ <2931> が続急伸。17日午後2時ごろ、同社と理化学研究所らの研究チームが、ミドリムシの産業利用種を対象とした高効率のゲノム編集方法の確立に初めて成功したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。ミドリムシは、食品やバイオ燃料への応用が進められている有用な微細藻類だが、その基礎研究や有用株育種を進める上で重要である効率的なゲノム編集法は、これまで確立されていなかった。同社では、今回の研究成果により、ミドリムシの基礎研究の推進や、有用株の育種に大きく貢献すると期待できるとしている。なお、同研究は、英国の科学雑誌「Plant Biotechnology Journal」の掲載に先立ち、オンライン版(5月26日付)に掲載されたとしている。

■楽天 <4755>  1,276円 (+51円、+4.2%)

楽天 <4755> が3日続伸。同社は17日、西友(東京都北区)と共同で、国内初となる離島での一般利用者を対象としたドローン商用配送サービスを7月4日から約3ヵ月にわたって提供すると発表した。今回のサービスは、東京湾唯一の無人島である猿島を訪れる一般利用者を対象に、対岸に位置する「西友 リヴィンよこすか店」で取り扱うバーベキュー用の生鮮品を含む食材や飲料、救急用品など約400品目の商品を、楽天のドローン配送サービス「楽天ドローン」で指定された時間に猿島内に設置したドローン着陸ポートに配送するもの。このサービスを通じて、利用者が求める商品層の把握やドローン配送の運用ノウハウを蓄積し、地理的な課題を抱える地域における買い物困難者の救済や災害支援に貢献することを目指すとしている。

■ブレインパッド <3655>  6,950円 (+150円、+2.2%)

ブレインパッド <3655> が反発。株価は5月中旬から下旬にかけ業績大幅上方修正を背景に大きく水準を切り上げたが、その後は機関投資家を中心とした売りがかさみ同月23日から6月7日までの12営業日連続安、サイコロジカルライン0%という下げ一辺倒の動きを余儀なくされた。この間に大手資産運用会社アセットマネジメントOneの保有株一部売却や外資系証券経由の空売りなどが株価の押し下げ要因となったが、目先売り一巡から底入れの兆しをみせている。17日は一時310円高の7110円まで切り返した。人工知能(AI)を使ったビッグデータ解析など独自技術で受注案件の大型化が進み、19年6月期営業利益を従来予想の7億5000万~9億円から11億3000万円(前期比93.5%増)に修正している。市場では「M&Aなどに積極姿勢をみせていることで業容拡大が更に進むとの期待が根強い」(国内ネット証券)としている。

■SBG <9984>  10,190円 (+185円、+1.9%)

ソフトバンクグループ <9984> が買い優勢の展開となり3日続伸、売買代金も東証1部で首位を争う状況にある。株価は6月4日につけた安値9288円を目先のターニングポイントに戻り足を強めている。市場では「同社傘下の米携帯電話会社スプリントとTモバイルの合併承認が近いとの観測が買いの手掛かりとなっているが、日経平均寄与度の高い銘柄であり、17日は全体指数を意識したインデックス売買の影響も大きい」(国内ネット証券)とみられている。

■ゼリア新薬 <4559>  2,164円 (+37円、+1.7%)

ゼリア新薬工業 <4559> が続伸し年初来高値を更新。前週末14日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。今回発表の自社株買いでは、上限を100万株(発行済み株数の2.12%)、または23億円としており、取得期間は6月17日から11月1日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行のためとしている。

■ベクトル <6058>  1,055円 (+17円、+1.6%)

ベクトル <6058> が続伸。17日の午前中、ソニーネットワークコミュニケーションズ(東京都品川区)と合弁会社「SoVeC(ソベック)」を設立し、人工知能(AI)を活用した動画自動作成エンジンを提供すると発表しており、これを好感した買いが入った。SoVeCの設立は、ソニーグループの技術を活用した先進的なサービス事業における知見と、ベクトルグループのコミュニケーション戦略実行力を活用し、「テクノロジーの力でコミュニケーションを進化させる」のが狙い。第1弾として提供するAIを活用した動画自動作成エンジンは、動画制作の専門的な知識を必要とせず、手間なく簡単にハイクオリティな動画コンテンツを生成することができるのが特徴。多くのコンテンツを抱えるメディアや、動画でのタイムリーな情報発信が必要なシーンをはじめとして、幅広い用途での利用が見込まれるとしている。

■ラクス <3923>  2,784円 (+41円、+1.5%)

ラクス <3923> [東証M]が続伸し上場来高値を更新。前週末の14日取引終了後に発表した5月度月次全社売上高が前年同月比31.6%増と4月の29.9%増から引き続き高成長を維持していることが好感された。なかでも、成長のけん引役である「楽楽精算」の5月売上高は同59.3%増の高水準となっている。

■光通信 <9435>  23,210円 (+330円、+1.4%)

ここ、東京株式市場では光通信 <9435> が大株主に入っている銘柄に物色の矛先が向いており、市場関係者の間でも話題になっている。17日は光通信が第3位株主の日本テレホン <9425> [JQ]がストップ高、第4位株主に入っているフリービット <3843> が大幅高となった。両銘柄については資本提携や好決算発表などの好材料が買いを誘導している形だが、それ以前から既に株価は動意含みだった。また、17日はイーレックス <9517> やエムティーアイ <9438> 、オリコン <4800> [JQ]など同様に光通信を上位株主に擁する銘柄に物色の矛先が向いている。このほか商いは薄いもののアクトコール <6064> [東証M]や幼児活動研究会 <2152> [JQ]、巴工業 <6309> なども同関連株に位置付けられる。

■ファストリ <9983>  66,930円 (+870円、+1.3%)

ファーストリテイリング <9983> が4日続伸、上場来高値を更新した。同社株1銘柄で前引け間際に、日経平均に30円程度プラス寄与しており、足もと日経平均の上昇幅を上回る押し上げ効果をもたらしている。市場では「6月から日本事業のCEOに初の女性起用が報じられ、これが株価を刺激した面もないとはいえないが、実態は指数売買の影響が大きそうだ。17日は半導体関連が売られるなか、アルゴリズム売買を通じ全体のボラティリティを低める方向で日経平均寄与度の高い同社株に買いが入っている」(国内ネット証券アナリスト)という声が聞かれた。 

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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