「全固体電池」が首位、EV向けでの活躍期待高く関心継続<注目テーマ>
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みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「全固体電池 」が首位となっている。
マクセルホールディングス<6810>は3月30日、硫化物系固体電解質を使用したセラミックパッケージ型の小型全固体電池を開発したと発表した。これまでのリチウムイオン電池や従来品に比べて高い耐熱性や密閉性を実現したとしており、幅広い使用条件に対応できるという。同社では、2021年内のサンプル出荷を予定しているという。
全固体電池 は、従来のリチウムイオン電池に比べ、液漏れによる発火などの危険性が低いほか、構造がシンプルなことから積層化が容易で小型化しやすく、更に電気の貯蔵能力も高いといった特徴がある。こうしたことから、特に電気自動車(EV)向けでの活躍が期待されており、自動車メーカー各社を中心に実用化に向けた開発競争が激しさを増している。マーケットでも株式テーマとしての「全固体電池」の注目度は高く、今後も折に触れ物色の矛先が向かうことになりそうだ。
主な関連銘柄としては、20年代中に全固体電池の搭載車を販売する方針にあることが伝わっているトヨタ自動車<7203>や日産自動車<7201>、トヨタと車載電池の開発で連携するパナソニック<6752>をはじめ、村田製作所<6981>、TDK<6762>、太陽誘電<6976>、日立造船<7004>など。
また、同電池向け部材や素材を手掛ける出光興産<5019>、三井金属<5706>、住友金属鉱山<5713>のほか、インクジェット技術を用いた2次電池材料の製造技術を持ち、全固体電池向けでの展開も目指すとしているリコー<7752>、全固体電池など次世代電池向けでも効果を発揮するリチウムイオン電池用電解質を手掛ける日本触媒<4114>も要マークとなる。そのほか、ジーエス・ユアサ コーポレーション<6674>、武蔵精密工業<7220>、三櫻工業<6584>、FDK<6955>、オハラ<5218>なども引き続き注目しておきたい。