前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

注目
2021年8月4日 5時20分

■エデュラボ <4427>  3,755円 (-700円、-15.7%) ストップ安

東証1部の下落率2位。EduLab <4427> がストップ安に売られた。2日の取引終了後、8月6日に予定していた21年9月期第3四半期(20年10月-21年6月)の決算発表を延期すると発表したことが嫌気された。同社及びその子会社である教育測定研究所と顧客との間の一部取引について、監査法人から経済合理性の調査を実施する必要があるとの指摘を受け、同社と利害関係を有しない弁護士及び公認会計士からなる特別調査委員会を設置し調査を行うことになったためという。なお、新たな決算発表予定日については、調査の進捗状況を確認しつつ、決定次第速やかに公表するとしている。

■ネクソン <3659>  2,126円 (-148円、-6.5%)

東証1部の下落率8位。ネクソン <3659> が急反落。中国国営新華社系の経済紙である経済参考報が3日、オンラインゲームを「精神アヘン」と非難する記事を掲載したことで、当局によるゲーム産業を取り締まるとの懸念が強まっており、中国や韓国におけるオンラインゲームの売り上げ比率が大きい同社への影響を警戒した売りが出たようだ。

■大塚商会 <4768>  5,570円 (-360円、-6.1%)

大塚商会 <4768> が急反落。2日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を8650億円から8810億円(前期比5.3%増)へ、営業利益を581億円から593億円(同5.3%増)へ、純利益を395億5000万円から415億円(同5.6%増)へ上方修正したが、営業利益で610億円前後を見込む市場予想に届かないことから、売られたようだ。企業のIT投資需要が堅調に推移し、上期業績が想定を上回ったことが要因としている。なお、第2四半期累計(1-6月)決算は、売上高4666億2500万円(前年同期比7.8%増)、営業利益332億4600万円(同9.7%増)、純利益236億5700万円(同13.8%増)だった。

■アサヒ <2502>  4,896円 (-160円、-3.2%)

アサヒグループホールディングス <2502> が大幅反落。2日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(1-6月)連結業績について、営業利益が935億円から1094億円(前年同期比2.5倍)へ、純利益が595億円から793億円(同2.8倍)へ上振れて着地したようだと発表したが、材料出尽くし感から売られたようだ。酒類事業が予想を下回ったことから、売上高は1兆675億円から1兆335億円(同18.2%増)へ下振れたものの、オセアニアを中心とした国際事業や飲料事業が上回ったことに加えて、円安による押し上げ効果などがあり、営業利益は計画を上回ったという。また、イタリアにおいて世界的なパンデミックへの対応として採択された税制に基づき、法人所得税費用が減少したことなども寄与した。

■ワークマン <7564>  7,380円 (-160円、-2.1%)

ワークマン <7564> [JQ]が続落。2日の取引終了後に発表した7月度の月次売上高速報で、既存店売上高は前年同月比5.4%増と2ヵ月ぶりに前年実績を上回ったものの、市場の反応は限定的のようだ。前年と比べ早い梅雨明けとなったことで、レインウェアや長靴など雨関連商品が低調だったが、気温の高い日が続いたことで、空調ファン付ウェアや冷感素材のコンプレッションウェアなど夏物衣料が売り上げを牽引した。また、クールスリーブやレギンスなど猛暑対策小物も好調に推移した。なお、チェーン全店売上高は同10.9%増だった。

■ヨコオ <6800>  2,641円 (-50円、-1.9%)

ヨコオ <6800> が反落。3日正午ごろ、第2四半期累計(4-9月)連結業績予想について、売上高を315億円から320億円(前年同期比18.0%増)へ、営業利益を22億円から24億円(同17.1%増)へ、純利益を12億円から13億5000万円(同6.1%増)へ上方修正したが、材料出尽くし感から売られたようだ。回路検査用コネクタセグメントの半導体後工程検査用ソケットなどの受注が増えたことや、半導体前工程検査用ターンキービジネスの前倒し受注が見込まれることが要因。また、物流費の高騰及び原材料価格の上昇により車載通信機器セグメントで利益率低下が見込まれる一方、回路検査用コネクタセグメントの増収及び円安効果による増益などで利益は上振れるとしている。同時に発表した第1四半期(4-6月)決算は売上高160億2100万円(同38.5%増)、営業利益12億1900万円(同2.9倍)、純利益9億1600万円(同3.8倍)だった。なお、22年3月期通期業績予想は、売上高650億円(前期比8.4%増)、営業利益58億円(同12.0%増)、純利益38億5000万円(同0.8%増)の従来見通しを据え置いている。

■科研薬 <4521>  4,885円 (-85円、-1.7%)

科研製薬 <4521> が反落。同社は3日午後1時30分頃に、22年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比12.1%減の44億2100万円にとどまったことがネガティブ視されたようだ。売上高は同2.1%増の184億5300万円で着地。関節機能改善剤「アルツ」などの売り上げが伸びたことが増収につながった半面、販管費の増加が利益面に影響した。なお、通期業績予想は売上高792億円(前期比5.6%増)、営業利益188億円(同5.7%増)とする従来計画を据え置いている。

■三菱UFJ <8306>  580.2円 (-7.5円、-1.3%)

三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> をはじめメガバンク各社が売りに押された。米国では7月のISM製造業景況感指数が事前の市場コンセンサスを下回ったほか、新型コロナウイルスの感染拡大がワクチン接種者の間でも広がっていることを受け、景気先行きに対する警戒感が台頭、米10年債利回りは終値ベースで1.17%台まで低下した。10年債利回りが1.2%台を下回るのは2月初旬以来約半年ぶりのことで、ひところのインフレ懸念が後退する一方、新型コロナによる経済活動への影響が再び意識され始めた。メガバンクは米国事業における運用利ザヤの縮小が嫌気されるほか、日本でも感染者数に歯止めがかからず内需景気に懸念が生じていることがネガティブ材料となった。

■マネフォ <3994>  6,290円 (-80円、-1.3%)

マネーフォワード <3994> が3日続落。同社は2日の取引終了後、海外公募の実施を発表しており、1株利益の希薄化が警戒された。500万株の新株を発行する。発行済み株式数は約10%増加する見込み。調達金額は約307億円で、人件費や広告宣伝費、システム開発費、M&A資金などに充てる。発行価格は5日から10日までのいずれかの日に決定する。

※3日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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