前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年8月11日 5時20分

■チャームケア <6062>  1,379円 (+300円、+27.8%) ストップ高

東証1部の上昇率トップ。チャーム・ケア・コーポレーション <6062> がストップ高。前週末6日の取引終了後、22年6月期の連結業績予想を発表し、売上高は300億円(前期229億8400万円)、純利益は30億円(同15億3500万円)だった。会計基準の変更により単純比較はできないものの大幅な増収増益見通しとなったことから、これを好感した買いが膨らんでいる。介護事業では既存施設の入居率が高い水準を維持しており、今期は新たに8ホームの開設を予定している。また、子会社が手掛ける人材派遣などの事業エリア拡大や業務提携しているシップヘルスケアホールディングス <3360> との連携強化を図るほか、新事業である介護施設向けの不動産開発事業などが収益に寄与する見込み。

■愛光電気 <9909>  2,275円 (+400円、+21.3%) ストップ高

愛光電気 <9909> がストップ高の2275円に買われた。6日の取引終了後、MBOの一環として近藤保社長が代表を務めるAKコーポレーション(神奈川県小田原市)が、同社株に対してTOBを実施すると発表しており、TOB価格2360円にサヤ寄せする格好となった。株式を非公開化することで、短期的な収益にとらわれることなく、抜本的な事業戦略を実行するのが狙い。買付予定数は76万6424株(下限47万4920株、上限設定なし)で、買付期間は8月10日から9月28日まで。TOB成立後、愛光電気は所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は、同社株式を8月6日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■ミズホメディー <4595>  2,920円 (+500円、+20.7%) ストップ高

ミズホメディー <4595> がストップ高。10日正午ごろ発表の21年12月期の連結業績予想について、売上高を90億8300万円から113億5800万円(前期比2.7倍)へ、営業利益を30億8700万円から47億4700万円(同11.4倍)へ、最終利益を23億200万円から34億8600万円(同11.4倍)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を38円から60円へ引き上げたことが好感された。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、「全自動遺伝子解析装置Smart Gene」の出荷再開により累計販売台数が着実に増加するなか、「スマートジーン SARS-CoV-2」の高い需要が継続していることが要因としている。なお、年間配当は110円(従来予想73円)となる予定だ。また、同時に発表した第2四半期累計(1-6月)単独決算が、売上高63億5300万円(前年同期比3.8倍)、営業利益31億2400万円(前年同期1億2900万円の赤字)、最終利益22億9600万円(同9300万円の赤字)と大幅に黒字転換したことが好感された。

■藤コンポ <5121>  606円 (+100円、+19.8%) ストップ高

藤倉コンポジット <5121> が100円高はストップ高となる606円に買われた。10日午後2時ごろ、22年3月期業績予想の上方修正を発表し、売上高を310億円から332億円(前期比13.4%増)へ、純利益を12億円から25億円(同2.1倍)へ引き上げたことが好感されたようだ。自動車関連の世界的な需要回復により工業用品部門が好調で、制御機器部門も半導体・液晶関連や医療関連において当初想定より好調に推移していることが業績を押し上げる。また、自社ブランド商品の販売が引き続き好調なゴルフ用カーボンシャフト部門も業績に寄与する見込み。

■ロランドDG <6789>  3,155円 (+500円、+18.8%) ストップ高

東証1部の上昇率3位。ローランド ディー.ジー. <6789> が500円高はストップ高となる3155円まで買われた。前週末6日の取引終了後、21年12月期業績予想の上方修正を発表し、純利益を20億円から34億円(前期2億5100万円)へ増額しており、これを好感した買いが入ったようだ。売上高見通しも424億円から438億円(前期比25.9%増)へ引き上げた。設備投資需要の回復を追い風に北米向けの販売が予想を上回ったほか、増産体制を整えたことで受注残の解消が想定以上に進んだことが業績押し上げ要因となる。なお、同時に発表した上期(1-6月)決算は、売上高218億4600万円(前年同期比38.5%増)、純利益15億8000万円(前年同期13億2400万円の赤字)だった。

■フルヤ金属 <7826>  7,340円 (+1,000円、+15.8%) ストップ高

フルヤ金属 <7826> [JQ]がストップ高。6日の取引終了後に発表した22年6月期連結業績予想で、売上高423億円(前期比25.0%増)、営業利益118億円(同12.9%増)、純利益78億円(同13.2%増)と営業利益が2ケタ増益で連続最高益更新を見込むことが好感された。SAWフィルターや医療用の単結晶育成用ルツボの改鋳、HD向けルテニウムターゲット、半導体製造装置用センサーの受注が引続き底堅く推移する見通しのほか、有機EL向け化合物、電極向け貴金属化合物、精製・回収(リサイクル)の拡大が見込まれることが寄与する。なお、21年6月期決算は、売上高338億4000万円(前の期比48.3%増)、営業利益104億5200万円(同2.8倍)、純利益68億8900万円(同2.7倍)だった。

■サン電子 <6736>  3,270円 (+430円、+15.1%)

サン電子 <6736> [JQ]が急反騰、6日大引け後に決算を発表。22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は4.4億円の黒字(前年同期は10.6億円の赤字)に浮上して着地した。

■ピラー <6490>  2,622円 (+337円、+14.8%)

東証1部の上昇率7位。日本ピラー工業 <6490> が大幅3日続伸、上場来高値を更新した。半導体製造装置向け継ぎ手やメカニカルシールなどを主力展開し高水準の受注を獲得している。前週末6日取引終了後、21年4-6月期決算を発表、営業利益段階で前年同期比2.2倍の23億1300万円と倍増した。これを受けて会社側では22年3月期予想も大幅増額、同利益は従来予想の60億円から80億円(前期比65%増)に修正しており、これがサプライズを呼んだ。更に年間配当についても従来計画の60円から70円に10円上乗せ(前期実績は50円)しており、これも人気を増幅させた。

■小野建 <7414>  1,550円 (+177円、+12.9%) 一時ストップ高

東証1部の上昇率8位。小野建 <7414> が大幅3日続伸、一時ストップ高に買われた。独立系の鉄鋼商社で鋼材や建設機材などを取り扱うが、足もとの収益好調で会社側の想定を大きく上回って推移しており、6日取引終了後に22年3月期の業績予想を大幅に増額修正、これが投資資金の食指を動かした。営業利益は従来予想の58億9100万円から93億5500万円(前期比43.7%増)と急拡大、減益予想から一転して4割を超える大幅増益見通しに変わった。しかも17期ぶりの過去最高益更新となる。好業績を背景に年間配当も従来計画の60円に32円も上乗せし92円(前期実績は65円)にすることを発表、PER5倍台、PBR0.4倍台、配当利回り5.5%は超割安といえるだけに買い人気が盛り上がった。

■ミダック <6564>  5,030円 (+555円、+12.4%)

東証1部の上昇率9位。ミダック <6564> が急反騰。同社は6日大引け後に決算を発表。22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比24.0%増の6.4億円に伸び、4-9月期(上期)計画の10.3億円に対する進捗率は62.6%に達し、3年平均の58.9%も上回った。

■大建工 <7905>  2,426円 (+267円、+12.4%)

東証1部の上昇率10位。大建工業 <7905> が続急騰し年初来高値を更新。同社は6日取引終了後に、22年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しを前期比51.5%増の133億円(従来予想は100億円)に引き上げたことなどが好感されたようだ。売上高の見通しも同5.4%増の2100億円(従来予想は2040億円)に上方修正。国内で新築住宅及びリフォーム市場における需要が想定を上回っているほか、米国でLVL(単板積層材)などの市況価格が高水準で推移していることが主な要因だとしている。また、あわせて中間配当と期末配当をそれぞれ従来計画比5円増額の45円とする方針も発表。この結果、年間配当は従来計画比10円増額の90円(前期は70円)となる。

■カルタHD <3688>  2,150円 (+231円、+12.0%)

CARTA HOLDINGS <3688> が続急騰し年初来高値を更新。6日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を245億円から250億円(前期比11.2%増)へ、営業利益を38億円から45億円(同29.9%増)へ、純利益を24億円から31億2000万円(同75.2%増)へ上方修正したことが好感された。パートナーセールス事業で、前年はコロナ禍で抑制されていたブランド広告の出稿需要が好調に推移したことが要因としている。また、売上高ミックスが変化し利益率が向上したことも寄与する。同時に発表した第2四半期累計(1-6月)決算は、売上高126億2900万円(前年同期比13.6%増)、営業利益29億4000万円(同47.6%増)、純利益22億1500万円(同2.2倍)だった。

■芝浦電子 <6957>  5,700円 (+570円、+11.1%)

芝浦電子 <6957> [JQ]が急反騰し年初来高値を更新した。同社は6日取引終了後に、22年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比3.1倍の13億8800万円となり、上半期計画20億5000万円に対する進捗率は67.7%となった。売上高は同34.3%増の77億900万円で着地。新型コロナウイルスワクチン接種の進展による世界経済の回復傾向を追い風に、ホームアプライアンス分野やオートモーティブ分野などが伸長した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■JBR <2453>  1,102円 (+109円、+11.0%)

ジャパンベストレスキューシステム <2453> が急反騰。同社は6日大引け後に決算を発表。21年9月期第3四半期累計(20年10月-21年6月)の連結経常利益は前年同期比18.5%増の13億円に伸び、通期計画の17億円に対する進捗率は76.9%に達し、5年平均の74.0%も上回った。

■冶金工業 <5480>  2,756円 (+270円、+10.9%)

日本冶金工業 <5480> が急反騰し年初来高値を更新。6日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1240億円から1310億円(前期比16.5%増)へ、営業利益を93億円から130億円(同2.1倍)へ、純利益を60億円から75億円(同99.2%増)へ上方修正し、あわせて中間・期末各35円の年70円としていた配当予想を中間・期末各40円の年80円に引き上げると発表したことが好感された。戦略分野である高機能材が、太陽光発電関連向けを中心に中国向け需要が拡大したほか、高機能材の生産性向上やリードタイム短縮、販売価格の適正化を図ったことが寄与した。なお、同時に発表した第1四半期(4-6月)決算は、売上高314億8200万円(前年同期比8.8%増)、営業利益37億6800万円(同99.1%増)、純利益34億3300万円(同4.9倍)だった。

■デサント <8114>  3,495円 (+325円、+10.3%)

デサント <8114> が急反騰。6日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、営業利益を31億円から42億5000万円(前期18億600万円の赤字)へ、最終利益を30億円から50億円(前期比0.8%減)へ上方修正し、あわせて12円を予定していた期末一括配当予想を20円に引き上げると発表したことが好感された。売上高は日本・韓国・中国全てのセグメントで想定通り堅調に推移していることから1030億円(同6.3%増)の従来見通しを据え置いたものの、日本における返品及び値引きなどの販売ロス抑制による売上総利益率の改善に加えて、継続的な取り組みによる広告販促費などの固定費の削減が予想より進んでいること、更に韓国での増収に伴う売上総利益の増加などが利益を押し上げる見通しという。なお、第1四半期(4-6月)決算は売上高224億8100万円(前年同期比44.5%増)、営業利益10億3200万円(前年同期31億5900万円の赤字)、最終利益11億3300万円(同20億1800万円の赤字)だった。

■ミズノ <8022>  2,808円 (+253円、+9.9%)

ミズノ <8022> が大幅高で3日続伸し年初来高値を更新。6日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、営業利益を50億円から70億円へ、純利益を35億円から50億円へ上方修正したことが好感された。売上高は1750億円の従来見通しを据え置いたものの、米州や欧州などの地域でゴルフクラブやランニングシューズが好調に推移したことに加えて、コロナ下で進めたコスト削減策が定着したことなどが要因としている。同時に発表した第1四半期(4-6月)決算は、売上高428億7000万円、営業利益32億4900万円、純利益27億4800万円だった。なお、会計基準の変更に伴い前期及び前年同期との比較はない。

※10日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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