利益成長【青天井】銘柄リスト〔第3弾〕 32社選出 <成長株特集>
本特集では、「利益成長“青天井”銘柄リスト」の【第1弾】(8月1日配信)、【第2弾】(8月9日配信)に続くシリーズ第3弾として、8月6日から12日の期間に発表された決算の中から、4-6月期に過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益成長が“青天井”状況になっている銘柄にスポットライトを当てた。
下表では、時価総額100億円以上の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、21年4-6月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を10%以上、上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している32社を選び出し、4-6月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、ミズホメディー <4595> [東証2]。21年4-6月期(第2四半期)の経常利益は22.4億円と過去最高だった直前の1-3月期実績を2.6倍も上回り、3四半期連続で最高益を更新した。新型コロナウイルスの感染再拡大を背景に、新型コロナ検出試薬の販売が急増したほか、出荷を再開した全自動遺伝子解析装置も伸びた。
2位に入った臨床検査大手のビー・エム・エル <4694> は新型コロナウイルス関連検査の受託数が増加したうえ、前年同期に発生した受診控えの反動もあり、4-6月期(第1四半期)の経常利益は前年同期の1700万円から148億7000万円に急拡大して着地。併せて、22年3月期通期の同利益を従来予想の201億円から331億円に大幅上方修正した。絶好調な業績を背景に、株価は上場来高値を更新中だ。
3位にリスト入りした国際紙パルプ商事 <9274> は昨年7月に買収した仏紙製品卸大手アンタリスの業績が加わったことに加え、中国事業の再構築が順調に進み販売数量が大幅に回復したことなどで、海外部門の収益が急改善した。また、製紙原料の価格上昇も追い風となり、4-6月期(第1四半期)の経常利益は10四半期ぶりに過去最高益を達成した。
続く4位のSBSホールディングス <2384> は主力の物流事業でコロナ禍で落ち込んだ企業間物流が回復したほか、昨年11月に連結子会社化したSBS東芝ロジスティクスの業績上積みが収益を押し上げた。また、不動産事業で物流不動産の流動化として南港物流センター(大阪市)を売却したことも寄与し、4-6月期(第1四半期)は実に55四半期ぶりに過去最高益を塗り替えた。
5位のTOWA <6315> は中国や台湾を中心に半導体関連の設備投資が活発化するなか、主力のモールディング装置や半導体製造用精密金型の販売が大きく伸びた。また、工場稼働率の改善に加え、コンプレッション装置などの付加価値の高い製品が好調だったことも利益拡大につながった。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 4-6月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<4595> ミズホメディ 155 2248 880 292 4751 1211 8.3
<4694> BML 87.2 14870 7942 59.1 33100 20803 9.5
<9274> 国際紙パルプ 80.6 1797 995 62.0 5000 3086 5.6
<2384> SBSHD 73.4 9233 5326 79.2 19500 10883 13.5
<6315> TOWA 66.4 2716 1632 120 9100 4131 10.6
<4970> 東洋合成 64.6 1475 896 14.0 3400 2982 48.0
<7990> グロブライド 58.8 5154 3246 38.6 9900 7145 12.6
<5714> DOWA 58.4 28222 17819 32.8 66000 49717 6.9
<7816> スノーピーク 44.4 1083 750 96.6 3050 1551 52.4
<3036> アルコニクス 40.7 3487 2478 10.8 8800 7939 6.7
<5698> エンビプロ 38.1 1041 754 13.6 2850 2508 12.6
<7326> SBIIG 33.0 2468 1855 14.2 4400 3852 40.0
<6134> FUJI 31.4 9232 7026 23.2 29000 23538 13.6
<4516> 日本新薬 31.1 16598 12661 6.5 28500 26760 27.7
<7905> 大建工 30.6 4703 3601 25.3 13900 11089 8.5
<3445> RSテクノ 28.4 2471 1925 18.9 7300 6141 23.4
<6098> リクルート 28.0 105407 82336 27.2 305000 239814 46.1
<4544> HUグループ 27.7 11929 9345 3.3 28000 27118 10.2
<6407> CKD 26.9 4488 3538 14.6 14600 12745 15.2
<5121> 藤コンポ 26.5 1221 965 11.0 3000 2703 6.0
<6490> ピラー 22.9 2380 1937 52.2 8000 5255 11.6
<8439> 東京センチュ 20.7 30533 25307 9.7 100000 91126 12.7
<6564> ミダック 16.8 645 552 12.7 2082 1848 96.9
<5922> 那須鉄 16.2 724 623 4.4 2100 2012 9.5
<7637> 白銅 15.6 1030 891 9.8 3500 3188 12.0
<9364> 上組 14.9 8460 7361 1.1 26700 26407 14.3
<3291> 飯田GHD 14.8 40278 35093 4.4 125000 119685 8.9
<2475> WDB 13.8 1727 1517 0.3 5260 5243 20.0
<3465> ケイアイ不 13.5 5179 4562 56.5 20000 12781 6.7
<6626> SEMTEC 13.1 951 841 9.4 3010 2751 8.8
<3482> ロードスター 12.3 2364 2106 19.9 4997 4168 5.6
<3774> IIJ 11.3 5350 4808 23.3 17300 14035 26.2
※2020年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した03年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
●決算発表の集中期間(8月13日まで)は、その日に発表された決算で4-6月期に増収増益を達成した銘柄を速報ベースで毎日19時ごろ配信しています。こちらも併せてご覧いただき、銘柄選びにご活用ください。
「コロナ禍からの急回復鮮明、4-6月期【増収増益】リスト」配信一覧 ────
「7月27日版 17社選出」「7月28日版 33社選出」「7月29日版 48社選出」
「7月30日版 62社選出」「8月2日版 33社選出」「8月3日版 45社選出」
「8月4日版 49社選出」「8月5日版 55社選出」「8月6日版 57社選出」
「8月10日版 49社選出」「8月11日版 40社選出」「8月12日版 52社選出」
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