今週の【早わかり株式市況】3週続伸、週央には2万9000円台回復の一幕も

市況
2022年8月20日 6時40分

■今週の相場ポイント

1.日経平均株価は3週連続で上昇、週央には2万9000円台を回復

2.週明けは前週末の米株大幅高を引き継ぎ、強気優勢の地合いが継続

3.ダウ3万4000ドル台回復受け、東京市場も日経平均が高値引け

4.FOMC議事要旨はポジティブ視されるも、その後NYダウは軟調推移

5.週末は円安好感し朝方に買い先行も続かず軟化、小幅安で着地

■週間 市場概況

今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比383円(1.35%)高の2万8930円と3週連続で上昇した。

今週は、前週末に日経平均が700円を超える上昇をみせた反動も警戒されるところだったが、週初に300円あまりの上昇をみせるなど強調展開が続いた。週央にはフシ目の2万9000円台を回復したが、その後は利益確定売りが出て再び2万8000円台に押し戻された。週末は米株価指数先物の動きを横にらみに朝高後に値を消す展開となった。

週明け15日(月)は主力株を中心に大きく買い優勢に傾き、日経平均株価は300円を超える上昇をみせた。前週末と合わせ2営業日で1000円以上も水準を切り上げたことになる。前週末の米国株市場ではインフレ警戒感の後退で金融引き締めピッチが緩むとの見方が支配的となり、主要株価指数が大幅高に買われ東京市場もこれに追随する形となった。16日(火)は目先スピード警戒感から買いが手控えられたものの下値は堅く、日経平均はわずかにマイナス圏で着地した。17日(水)は再び買いの勢いが強まった。前日の米国株市場ではNYダウが2ヵ月ぶりに3万4000ドル台を回復しており、この流れが波及する格好に。日経平均は350円あまりの上昇で高値引けとなり2万9000円台を回復した。しかし、高値警戒感も高まるなか18日(木)は反落。注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨は米国株市場では概ねポジティブに捉えられたがNYダウは結局マイナス圏で引け、東京市場では買い疲れ感もあっただけに目先筋の売りが優勢となった。そして週末19日(金)は小幅ながら続落。円安などを好感し朝方は買いが先行したが続かなかった。週末要因で持ち高調整の売りが出やすく、積極的に買い向かう動きもみられなかった。

■来週のポイント

来週は25日~27日の米ジャクソンホール会議を控え、様子見姿勢が強まる展開が予想される。特に26日に予定されるパウエル議長の講演に市場の視線が集中しており、これを機に市場のムードが変化する可能性もあるため注意が必要だろう。日経平均は2万9000円台で値固めできるかが注目される。

重要イベントとしては、国内は特になし。海外では、前述したジャクソンホール会議とパウエル議長講演のほか23日に発表される米国7月の新築住宅販売件数、26日に発表される米国7月の個人所得と個人消費支出に注視が必要だろう。

■日々の動き(8月15日~8月19日)

【↑】   8月15日(月)―― 続伸、米株高を追い風に主力株中心の買い優勢

日経平均 28871.78( +324.80)  売買高9億9460万株 売買代金 2兆5601億円

【↓】   8月16日(火)―― 3日ぶり小反落、高値警戒感から方向感なくもみ合い

日経平均 28868.91( -2.87)  売買高9億6965万株 売買代金 2兆4062億円

【↑】   8月17日(水)―― 急反発、主力株中心に買われ2万9000円台を回復

日経平均 29222.77( +353.86)  売買高11億3529万株 売買代金 2兆8671億円

【↓】   8月18日(木)―― 反落、欧米株安を受けリスク回避の売り優勢

日経平均 28942.14( -280.63)  売買高9億8793万株 売買代金 2兆3080億円

【↓】   8月19日(金)―― 続落、朝高も買い一巡後は利益確定売りに押される

日経平均 28930.33(  -11.81)  売買高10億2240万株 売買代金 2兆3963億円

■セクター・トレンド

(1)全33業種中、28業種が値上がり

(2)値上がり率トップはバンナムHD <7832> などその他製品

(3)オリンパス <7733> など精密機器、ソニーG <6758> など電機、三菱自 <7211> など自動車といった輸出株が高い

(4)内需株はセブン&アイ <3382> など小売、ネクソン <3659> など情報・通信が買われた一方、

三菱倉 <9301> など倉庫・運輸、リクルート <6098> などサービスは売られた

(5)第一生命HD <8750> など保険、大和 <8601> など証券といった金融株は堅調

(6)日本紙 <3863> などパルプ・紙、住友電 <5802> など非鉄、日本製鉄 <5401> など鉄鋼といった素材株が物色された

(7)値下がり率トップは郵船 <9101> 、商船三井 <9104> など海運

■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)

1(1) メタバース

2(2) 半導体

3(12) パワー半導体

4(3) 防衛

5(4) 2022年のIPO

※カッコは前週の順位

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