【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 「キオクシア・ショック」の衝撃、目を転じるべき投資対象は?
「『キオクシア・ショック』の衝撃、目を転じるべき投資対象は?」
●急失速したAI・半導体相場の「希望の星」
「キオクシア・ショック」が東京市場を襲っている。韓国市場でのサムスン電子、SKハイニックスの株安が東京市場にも及び、7月17日の日経平均株価は一時4000円以上も下げた。この日は韓国市場が制憲節で休場だったにもかかわらずだ。前日16日の米国市場で半導体株が上昇しなかったためだが、仮に韓国市場が開いていたら、日経平均株価は2694円安の下げでは済まなかっただろう。
エヌビディア<NVDA>のジェンスン・フアンCEO(最高経営責任者)が来日し、15日の秋葉原のイベントで「セガには苦しい時に助けてもらった。わが社が今日あるのはセガのお陰げ」とセガサミーホールディングス <6460> [東証P]に謝意を表明した。敬意を込めてセガを称賛したこともあってか、16日、17日の同社株は値を上げたものの、市場ではAI(人工知能)・半導体関連株の多くが下落基調となった。
こんな動きからつい思い返されるのが、2000年に起きた「ITバブル」の崩壊だ。ヤフー株(現LINEヤフー <4689> [東証P]) やソニー(現ソニーグループ <6758> [東証P])、富士通 <6702> [東証P]といったネット株やハイテク株が、ことごとく急落し、多くの投資家が大損害を被った。
今回のAI相場はそれほど深刻な下げにはなっていないものの、キオクシアホールディングス <285A> [東証P]の値動きを見る限り、「今回は違う。なんの心配もない」とは言い切れないのが正直なところだ。なにしろキオクシア株は、高値から半値以下になってしまっているのだ。週末17日は米国の特許侵害訴訟を巡る悪材料も加わり、ストップ安まで売り込まれた。
AI・半導体相場の主役、これまで市場の期待を一身に集めていた「希望の星」が急失速しているのだ。問題は、AI特需という成長期待が大きい銘柄であっても、地合いが悪化すれば容赦なく売り込まれていることだ。これは最大の警戒を要することであり、私なら「超魅力的な銘柄が大きく下げたから、逆張りで買う」なんてことはしない。「落ちてくるナイフはつかむな」の古い相場格言を信じているからだ。
●集客堅調な百貨店の売り場
では、いまはどんな銘柄に目を向けるべきか。先週の日曜日、私は妻と久しぶりに横浜に買い物に出かけた。「高島屋」と「そごう」を訪れたのだが、どちらも混雑しており、正直驚いてしまった。物価高や中国からのインバウンド客の減少などもあって、ガラガラとはいかないまでも、少し閑散としているのではないか。その方がゆっくり品物を見られて好都合。こんな考えだったのだが、予想以上に買い物客が多く、うんざりするほどだった。
食料品の消費税を1%に引き下げるかどうかで、国会が長々と議論しているのを考えてみると、正直違和感があった。食品売り場に至っては行き交うこともできないほどの混雑ぶりだったのだ。ということで今回、投資対象として取り上げたいのは 百貨店株になる。
百貨店といえば、私は反射的に高島屋 <8233> [東証P]が思い浮かぶ。横浜高島屋には7階に美術画廊があり、目の保養には絶好の場所である。もちろん物産展もあり、北海道や九州の物産展にもよく足を運ぶ。株価は7月7日に直近の安値2212円をつけた後、週末17日は2480.5円で引けた。今後、緩やかな上昇が期待できる。
前述したように百貨店株となると個人的には高島屋になるのだが、幅広い投資家向けとなると、三越伊勢丹ホールディングス <3099> [東証P]を挙げたい。東京都内の新宿、日本橋に店舗を構え、国内客はもちろん、訪日外国人客たちの集客力で群を抜いている。特に伊勢丹新宿店は百貨店店舗として売上高全国一を誇るほど。株価は目先やや軟調ながら、拾い場を提供してくれていると解釈したい。
関西にも目を向けると、近鉄百貨店 <8244> [東証S]がある。大阪のあべのハルカスを中核にして関西圏の国内客、そしてインバウンドの集客も好調だ。関西万博開催による収益増は剥落したものの、基本的な収益力が落ちるわけでないため、株価は目先一服があっても、再起力は強いと見ている。
2026年7月17日 記
株探ニュース