「半導体」が7位、半導体市場の先行きに思惑錯綜<注目テーマ>
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みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「半導体」が7位となっている。
半導体市場の見通しについては強弱観が対立している。ひと頃は半導体需給が逼迫し、自動車業界をはじめ広範囲の製造業にサプライチェーン問題が浮上、米国を筆頭に国家戦略的にも生産設備を増強する動きが相次いだ。しかし、ここ最近はパソコンやスマートフォンなどの売れ行きが落ち込んでいることで、メモリーなどを中心に在庫が積み上がり慎重な見方も増えている。
昨年来、米中間の対立を背景に中国がダブルオーダーで在庫を確保しようとする動きをみせていたが、その解消による需給の緩みも影響しているもようだ。米国では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が再び軟化し、直近は13週移動平均線を下回るなどテクニカル的にも弱気優勢に傾いている。
WSTS(世界半導体市場統計)は8月下旬に、6月に発表した2022年の半導体市場見通しを下方修正した。従来は前年比16.3%増であったが、これを13.9%増に修正し、同時に23年の見通しについても5.1%増から4.6%増に引き下げている。ただ、半導体関連株については既に株価の調整が進んでおり、ショートポジションを取っていた向きの買い戻しを誘発して下値抵抗力を発揮する銘柄も増えている。
きょうはプライム市場で売買代金トップのレーザーテック<6920>や売買代金第4位の東京エレクトロン<8035>が買い優勢となったほか、ディスコ<6146>、SCREENホールディングス<7735>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が頑強な値動きをみせているほか、ルネサスエレクトロニクス<6723>、ローム<6963>、HOYA<7741>などデバイスメーカーの株価も堅調に推移している。