話題株ピックアップ【夕刊】(1):ソフトバンクG、FIG、ノリタケ
■テラスカイ <3915> 2,563円 +500 円 (+24.2%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
テラスカイ<3915>はストップ高。きょう午前11時10分ごろ、グループ会社のQuemixがデンソー<6902>との共同研究により、量子コンピューター上で分子動力学(MD)シミュレーションを実行するための基盤技術を開発したと発表した。同時に三井金属<5706>との共同研究で量子コンピューターを使った材料開発を大幅に効率化する新技術「QAVG」を開発したこと、トヨタ自動車<7203>や東京大学などとの共同研究の成果として古典コンピューターと量子コンピューターの各デイバスの強みを最大限に引き出す「計算リソースの効率的な配分」に関する新たな指針を提示したことを開示しており、これらを好感した買いが集まった。Quemixはデンソーと量子コンピューターを用いたMD計算において、量子と古典コンピューターを組み合わせた「量子―古典ハイブリッドMD・フレームワーク」を創案し、低負荷かつ高精度での化学状態予測に成功。次世代電池材料や高分子材料、触媒、創薬といった原子レベルの精密な解析や機能性の予測が求められる分野での量子コンピューターの発展的な活用に道筋を示すことができたという。三井金属と研究開発した新技術QAVGは量子コンピューターを用いた材料計算の基幹技術である量子位相推定(QPE)を改良した技術。従来のQPEはエネルギー分解能を高めるほどゲート操作数や計算コストが増加するという課題があったが、新技術では計算コストの増加を抑えながら、量子コンピューター上での動的平均場近似(DMFT)法による計算を高精度化・高速化することができる。テラスカイによると、DMFT法は高精度な計算が可能である一方、計算時間の長さが課題になっていたが、今回のQPEの性能改善で早期実用化にメドがついたという。
■ソフトバンクグループ <9984> 8,541円 +1,050 円 (+14.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位
ソフトバンクグループ<9984>は急騰。米国株市場では、同社の傘下企業である英半導体設計アーム・ホールディングス<ARM>がここ急激に上げ足を強め、前週末も5.4%高と大幅に水準を切り上げており、これは株価の刺激材料として作用する。一方、ソフトバンクGはフランスで最大14兆円を投じAIデータセンターの建設を行う計画であることが伝わっており、マーケットの耳目を驚かせた。欧州最大規模のデータセンター建設に関しての評価は、同社の将来的な成長シナリオを後押しすることへの期待がある一方、AI過剰投資論がくすぶるなか巨額設備投資に伴う財務負担への懸念もあり見方が分かれるところだが、足もとではポジティブに捉える向きが多いようだ。
■FIG <4392> 2,015円 +234 円 (+13.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
FIG<4392>は4日ぶりに急反発。前週末5月29日の取引終了後、グループ会社のciRoboticsが6月3日から開催されるドローン専門展示会「Japan Drone 2026」で、次世代インフラドローン「R-7」を初公開すると発表しており、材料視した買いが集まった。同製品は電源供給と通信を1本のケーブルで行う有線給電方式を採用することで、従来の課題であった飛行時間の制約が大幅に改善しており、48時間の連続飛行ができる。激甚災害・通信途絶地域での遠隔映像監視、山間部や大型インフラの長期点検などでの活用が想定されている。
■ノリタケ <5331> 4,420円 +485 円 (+12.3%) 一時ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率9位
ノリタケ<5331>がストップ高に買われ、上場来高値を一気に更新。同社は直近でストラテジックキャピタル(東京都港区)が株主提案を実施。祖業の食器事業など不採算事業の見直しを求めるアクティビストからの圧力を受けることとなった。会社側は株主提案に反対する意向を表明しているものの、株式市場の関心は6月25日開催予定の定時株主総会とともに、同社の素材メーカーとしての潜在力にも向かっている。AIデータセンター向けにMLCC(積層セラミックコンデンサー)の需要の急拡大が期待されるようになり、電子部品株が物色人気化するなか、ノリタケはMLCC用材料を手掛ける企業とあって、MLCC関連株を選好する投資家の資金が流入。株高に弾みがついたようだ。
■トリケミカル研究所 <4369> 4,180円 +410 円 (+10.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位
トリケミカル研究所<4369>はマドを開けて買われ、一気に年初来高値を更新した。前週末5月29日取引終了後に第1四半期(2~4月)連結決算を発表し、売上高は74億8800万円(前年同期比14.0%増)、純利益は18億5500万円(同53.6%増)だった。これが評価され、投資資金を呼び込んだ。主要な販売先である半導体業界で生成AIの普及に伴うデータセンター投資が拡大していることや、先端ロジック・メモリー向けを中心とした投資意欲が堅調に推移していることなどが追い風となった。経費削減や販売価格の改定が奏功したほか、韓国関係会社に関する持ち分法投資利益の計上も寄与した。
■キオクシア <285A> 72,500円 +6,650 円 (+10.1%) 本日終値
キオクシアホールディングス<285A>が大幅高で3連騰。7万円台に突入し、新値追いの展開となっている。前週末29日の米株式市場でフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は横ばい圏となった一方、キオクシアと同業のサンディスク<SNDK>は4連騰で新高値をつけるなど気を吐いた。半導体メモリーの価格高騰による業績押し上げ効果が意識されるなか、週明け1日の東京市場ではモメンタム株への資金流入も続き、キオクシアの一段高に寄与することとなった。更に、米系証券による格上げと目標株価引き上げの動きも、キオクシアへの選好姿勢を強める方向に作用したようだ。同社は2日に機関投資家や証券アナリスト、報道関係者を対象とした「インベスターデー」を開く予定で、その内容に対する投資家の関心が高まりつつある。
■サンリオ <8136> 932.5円 +76.3 円 (+8.9%) 本日終値
サンリオ<8136>が大幅続伸。5月29日の取引終了後に、常務取締役の不適切な報酬受給の疑いに関する特別調査委員会の調査報告書を受領したと発表したことを受けて、アク抜け感が強まったとの見方から買われたようだ。同事案は、常務取締役が兼任していた米国子会社のCEOとして、米国子会社から受領していた各種給付のうち、同社の指名・報酬諮問委員会により決定された報酬とは別に支給されていた給付に関するもので、総額は約2億5230万円になるという。サンリオでは、この給付金額についてはそれぞれの事業年度で米国子会社の費用として計上済みであり、連結業績や当該米国子会社の業績に虚偽は確認されていないとして、27年3月期においては、調査費用などが発生するものの、その影響は軽微としている。
■牧野フライス製作所 <6135> 14,110円 +870 円 (+6.6%) 本日終値
牧野フライス製作所<6135>が大幅続伸し、上場来高値を更新した。SMBC日興証券が前週末5月29日付で、牧野フの投資評価を3段階で真ん中の「2」から最上位の「1」に引き上げた。目標株価は9700円から1万9400円と大幅に増額修正している。牧野フを巡っては、ニデック<6594>が過去に買収を提案した際、ホワイトナイトとして現れたアジア系ファンドのMBKパートナーズが政府の勧告を背景にTOB(株式公開買い付け)を取り下げ、その後、日本産業推進機構(NSSK)が買収に向けた初期的提案を行ったことが明らかとなった。SMBC日興証券は牧野フについて同業他社と比べて割安感が強く、一連のTOB提案を受け資本効率への危機感が高まり、ディスカウントされてきたバリュエーションは縮小に向かうと想定。同証券は牧野フの28年3月期の営業利益予想を255億円から324億円に増額修正している。
■Sansan <4443> 1,765円 +86 円 (+5.1%) 本日終値
Sansan<4443>が続伸。同社はきょう、ダイワボウホールディングス<3107>傘下のダイワボウ情報システム(DIS)と経理AXサービス「Bill One」の販売代理店契約を締結したことを明らかにしており、これが買い手掛かりとなったようだ。この契約により、DISと契約(二次契約)を結ぶ販売パートナーは「Bill One」を提供することが可能。DISの全国112拠点と、各地域の販売パートナー約1万9000社のネットワークを生かし、「Bill One」の提供を全国で加速するとしている。
■扶桑化学工業 <4368> 4,475円 +200 円 (+4.7%) 本日終値
扶桑化学工業<4368>は4日ぶり反発。SBI証券が5月29日付で投資判断「買い」を継続した上で目標株価を4000円から8500円へ大幅に引き上げており、これが材料視された。証券会社の見立てでは扶桑化学の27年3月期業績を売上高874億円、営業利益251億円とし、企業側の予想値(売上高858億円、営業利益243億円)を上回る見通しを示した。先端半導体(主にロジック向け)の需要が強いと考え、電子材料事業の上振れを見込んだ。カタリストは第1四半期決算が通期計画に対して進捗度が高い場合とし、ダウンサイドリスクはその逆とした。
株探ニュース