【村瀬智一が斬る!深層マーケット】10月相場はリバウンド機運が高まるか
「10月相場はリバウンド機運が高まるか」
●中銀イベント通過後はアク抜けへ
日経平均株価は原油高や日米長期金利の上昇が重荷となり、9月中旬に6万3000円を割り込む場面もみられた。だが、米連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀金融政策決定会合と相次ぐ中銀イベントを通過後は、アク抜けからリバウンドを継続し、月間ではプラス圏を回復してきた。
米連邦準備制度理事会(FRB)による年内の追加利上げの確率は7割を超え、国内でも2026年末から2027年半ばにかけて利上げが続くと予測されている。だが、株式市場は追加利上げを相当程度、織り込んでいるとみられる。足もとではインフレがコントロールされ、中長期的には経済は健全な拡大へ向かうとの見方もされており、金利上昇を過度に警戒する動きは徐々に落ち着いてきそうだ。中東情勢についても11月の米中間選挙の通過までは事態が急変する可能性は限られるとみられる。これらの環境を考慮すると、10月後半から本格化する米ハイテク決算への思惑などを背景に、株式市場ではリバウンド機運が高まりやすいだろう。
●活躍が期待される「注目5銘柄」
◆ARCHION <543A> [東証P]
日野自動車と三菱ふそうトラック・バスが経営統合して誕生。三菱ふそうトラック・バスは、日野の「レンジャー」をベースとした新型中型トラック「ファイター」を9月に発売。統合プラットフォーム戦略による初のOEM供給となる。中型トラックに続き、三菱ふそうが強みを持つ電気小型トラックのプラットフォームを日野へ供給し、2026年度内の生産開始を予定する。中長期的には、双方の技術を融合した「完全新規の統合プラットフォーム」を共同開発していく計画だ。株価はボトム圏での推移が続いたが、足もとのリバウンドにより上値抵抗の25日移動平均線を突破してきた。トレンド転換に期待したい。
◆日本取引所グループ <8697> [東証P]
有価証券やデリバティブ商品の「上場・売買・清算(決済)・情報配信・市場監視」に至る一連のサービスを提供。現物・先物市場での売買活況を受け、2027年3月期の連結最終利益を従来予想の985億円から1050億円へと上方修正。年間配当も従来計画の77円から82円(前期は61円)に増額した。ブロックチェーン(分散型台帳)技術を活用し、24時間365日のリアルタイム取引や担保管理の実現に向けた実証実験を進めており、次世代技術による国際競争力の強化に期待が集まる。株価は上向きで推移する13週線に支えられて7月29日に付けた上場来高値を更新。一段の上昇が期待されそうだ。
◆オリンパス <7733> [東証P]
内視鏡で世界首位。治療機器など医療機関に集中。大腸がん予防向けクラウド型AI(人工知能)ソリューション「CADDIE(キャディー)」を開発しており、ヘルスケア分野でのAI活用を推進する厚生労働省の政策方針「AXプラン」の関連銘柄として注目される。株価は8月20日の2210.5円を直近高値に調整していたが、上向きで推移する13週線を支持線としてリバウンドに転じつつある。
◆コマツ <6301> [東証P]
建設機械・鉱山機械の国内トップメーカー。自動車工場向けの大型プレス機械のほか、半導体製造に不可欠なエキシマレーザー関連製品なども手掛ける。北米でのデータセンター建設ラッシュに伴う建機需要に加え、銅・金鉱山向け需要も好調を維持。最新の経営計画報告書では、新たな重点テーマとして「AIと遠隔操作の全面導入」を掲げている。株価は振れ幅の大きな上下動を挟みながらも2020年3月安値1507円を起点とする上昇トレンドを継続。2月13日に付けた上場来高値7840円を射程に捉えている。
◆シスメックス <6869> [東証P]
世界190カ国以上の医療機関に検査機器や診断薬を提供。血液中の赤血球・白血球の数などを調べるヘマトロジー(血球計数検査)分野では世界首位。株価は5月15日の1246円を底に反発。8月26日高値2012.5円まで買われた後は調整を入れていたが、足もとでは8月高値にトライする構えをみせている。13週線を支持線としたリバウンド狙いのスタンスで臨みたい。
2026年9月25日 記 (次回は10月11日に更新予定)
株探ニュース