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値上げラッシュで生活防衛加速、10月権利確定の優待銘柄に刮目 <株探トップ特集>

特集
2026年9月28日 19時30分

―スポーツジムから美容、食品まで魅力的なサービス・商品目白押し―

原油高や円安を背景とした物価の上振れリスクが高まっている。10月も食料品の値上げが相次ぎ、消費者の節約志向が一段と強まりそうだ。株式はインフレに強い資産とされているが、生活防衛策の一環として株主優待の内容に着目して銘柄選別を行う個人投資家も一定数存在する。決算期の関係から10月を権利確定月とする上場企業数は相対的に少ないものの、自社製品・サービスの提供を中心に魅力的な優待を実施する企業が多い。改めて10月の優待銘柄をチェックしておきたい。

●権利付き最終日は10月28日

決算期が10月の企業は東京証券取引所に上場する企業(プロマーケットを除く)のうち61社。10月を中間期とする4月期決算の企業は44社であり、両方合わせても全体の3%にも届かない。10月に基準日を設定して株主優待を実施する企業となると更に絞られるが、その内容が充実している企業は多数存在する。

10月末の配当・株主優待の権利付き最終売買日は、今年は28日。権利落ち日は29日だ。人気の優待銘柄は権利付き最終売買日に向かって株価が緩やかに上昇する傾向があり、目当てとする銘柄がある場合、一定期間前もって保有しておきたいところだ。銘柄によっては、現物株を買うのと同時に信用取引で売り建てを行い、権利落ち後の株価下落による現物での損失を信用売りを通じた利益で補う「つなぎ売り」を行うことで、価格変動リスクを抑えて優待を得る手法がある。

信用売りの実施には貸株料を支払う必要があるほか、制度信用取引を使った際には、逆日歩の発生により思わぬ損失を受ける可能性があることに留意が必要だ。10月権利確定の優待が株主の手元に届くのは、一般的に1~2月となる。何かと出費がかさむ年末年始の後とあって、金券や割引券などが手元に届くのなら、ささやかな幸福感が味わえるに違いない。金融マーケットが波乱含みとなったとしても、10月権利確定銘柄に関しては配当・優待狙いの買いが入ることにより、下値抵抗力を発揮するシナリオも十分見込める。このような観点で、注目銘柄をいくつか紹介していく。

●FEASYに割引入会でカラオケやサウナも満喫

フィットイージー <212A> [東証P]はフィットネスクラブ「FIT-EASY」を展開している。株主優待では10月末を基準日に100株以上を保有する株主を対象として、フィットネスクラブ会費の割引又はQUOカードから株主が選んだ優待と、同施設を1日利用できるビジター券を保有株式数に応じて贈る。割引額は年間1万2000~4万8000円相当、QUOカードは6000~2万5000円分、ビジター券は4~16枚。500株以上を1年以上継続して保有する株主は、追加でQUOカード1万円分又は2万円相当の同社オリジナル体組成計のいずれかを受け取ることができる。

同社のフィットネスクラブは24時間年中無休。28のアミューズメントサービスを展開しており、店舗によってはカラオケやサウナ、シミュレーションゴルフなども楽しめる。8月末時点の店舗数は300店舗だが、長期目標として約2500店舗の出店を目指す。出店はドミナント戦略を進めながら、近隣店舗に異なるメーカーのマシンやアミューズメントサービスをそろえることで、カニバリゼーションを防ぐ方針。店舗数が増えるほどに、利用者として楽しめるサービスの幅やアクセス性が向上する。

複数ブランドの美容室を直営・FC(フランチャイズ)合わせ1000店舗以上展開するAB&Company <9251> [東証G]は、ヘアケア製品を扱うオンラインショップも運営している。10月末を基準日として100株以上200株未満を保有する株主にオンラインショップで使える割引券7000円相当、200株以上を保有する株主には保有株式数に応じて1万~2万円分の優待券を贈呈。保有株式数が600株以上の場合は優待券の代わりに、2万6000円相当のオリジナルドライヤーを選ぶこともできる。株価は9月17日に新高値1660円をつけた後、調整局面に入っているが、好業績を背景に一段と上値を試す展開が期待できそうだ。

Hamee <3134> [東証S]は100株以上を保有する株主に10月末及び4月末を基準日として、同社が展開する4ブランドの公式ECサイトで利用できるクーポンを合計4000円分(年間8000円分)贈呈。株主はスマートフォン用アクセサリー「iFace(アイフェイス)」、韓国コスメ「ByUR(バイユア)」、美容サプリ「ByGLOW(バイグロー)」、ゲーミングアクセサリー「Pixio(ピクシオ)」の各クーポンを1000円分ずつ受け取ることができる。株価が3ケタ台前半の低位株ということもあり、優待利回りの高さも魅力的と言える。

●ギフトHDの横浜家系店舗「町田商店」で優待ラーメンを楽しむ

横浜家系「町田商店」などラーメン店を展開するギフトホールディングス <9279> [東証P]は10月末及び4月末を基準日に、店舗や「豚山」のオンラインストアで利用できる株主優待ポイントを贈呈する。100株以上を保有する株主から対象で、保有株式数に応じて1000~5500円分(年間2000~1万1000円分)を進呈。継続保有期間が1年以上の場合は1000円分(同2000円分)上乗せされる。好業績ながら株価はRSI(14日線)が30%を割る売られ過ぎの水準になっており、自律反発への期待が高まっている。今を拾い場とみることもできそうだ。

食品専門商社の正栄食品工業 <8079> [東証P]は10月末及び4月末を基準日として、100株以上を保有する株主にドライフルーツ・ナッツ類や菓子類などの自社グループ商品詰め合わせを贈呈する。今年10月末を基準日とする設立80周年記念の特別優待ではQUOカード500円分(継続保有期間が1年以上の場合は1000円分)を贈る。来期から10月末を基準日に1年以上の継続保有を条件とし、200株以上300株未満を保有する株主にQUOカードを4000円分(継続保有期間が2年以上の場合は6000円分)、300株以上を保有する株主に8000円分(同1万円分)を提供する。

大手旅行会社のエイチ・アイ・エス <9603> [東証P]は10月末と4月末を基準日として、100株以上を保有する株主を対象とし、保有株式数に応じた株主優待券1000~5万円分(年間2000~10万円分)を贈る。29年10月末から継続保有期間が3年以上の場合は3000円分を上乗せ。株主優待券は旅行商品の購入(最大12%まで)や豊洲市場近隣の観光施設「千客万来」に出店している海鮮バイキング「いろは」での支払い(1人1000円まで)などに使用可能。一度の使用額には上限があるものの、優待利回りは高水準となっている。なお、今年10月末を基準日とする株主優待では特別優待として通常の優待と別に3000円の優待券を贈呈する。

●萩原工業から地元岡山の特産品をゲット

萩原工業 <7856> [東証P]はブルーシートやコンクリート補強繊維「バルチップ」などを手掛ける。10月末を基準日として、地元岡山の特産品などを盛り込んだオリジナルカタログから株主が選んだ優待品を贈る。100株以上1000株未満を保有する株主には1000円相当(継続保有期間が3年以上の場合は2000円相当)、1000株以上を保有する株主には3000円相当(同6000円相当)の優待品を贈呈。3000円相当の優待を受ける代わりに、1000円相当の優待品3品を選ぶことなども可能になっている。PBRは約0.9倍で割安感がある。

そのほか、10月末を基準日とした株主優待を取り扱う銘柄として、ペット関連商品を手掛ける犬猫生活 <556A> [東証G]は自社のオンラインサイトで使える優待券(100株以上300株未満保有で1500円相当、300株以上保有で6000円相当)を贈呈。迷惑電話などに関するデータベースを基盤に事業を展開するトビラシステムズ <4441> [東証S]は、100株以上を保有する株主に迷惑電話・SMS対策アプリ「トビラフォンモバイル」(通常年額2400円)を1年間無償で提供する。パーク24 <4666> [東証P]は100株以上を保有している場合に、カーシェアリングサービス「タイムズカー」の会費(月額880円)が入会から3カ月間無料になる。また、継続保有期間が1年以上の株主には保有株式数と継続保有期間に応じ、タイムズカーで利用できるカーシェアeチケットを2~8枚贈る。

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